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第三章
3-6
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雪は重い足取りで部屋の戸を開けると、突然横から腰を引っ張られた。短く悲鳴をあげたが、その悲鳴は引き寄せた本人の胸に抱き寄せられたせいで消え去ってしまう。
「久賀様…!」
「ただいま。今日はどうだった? 雪」
腕の中に収めると、甘い表情で雪を見おろす久賀の瞳は優し気に細められ、いつものように今日の出来事を尋ねた。長く束ねられた髪が雪の頬に当たり、久賀をそれも優しく払い除けてくれる。その手は優しく、また蕩けるような笑みを浮かべた。器用にどてらを二枚脱がされ、雪は身軽になった。
雪は未だに久賀と一緒に過ごしていてこの笑みに慣れないでいる。こうして腕の中で綺麗な顔で笑いかけられると、まるでその笑みが自分にしか向けられていないという錯覚を起こして、お姫様になったような気持ちになるのだった。「可愛い」と毎日囁かれ、異常なまでに心配をされ、擦り傷一つつけただけで手当てをされる。どこかの一国の姫でもあるような扱いなのである。
でも————由希さんにもしてるんだろうなぁ…
「ぜんざいとみたらし団子を食べました。小豆ってあんなに甘いんですね。みたらしも」
上手く笑えているかな? と雪は心の中で思う。
僕如きが、久賀様の優しさを独占しているなんて思い込みをするなんて、身の程を弁えるべきだ。
「そう。二食も食べるなんて晩御飯入るの?」
「甘い物は別腹だって、薫が————、あ。晩御飯の買い出しを」
「良いよ。俺が全部買い出ししたし、夕食の支度は俺がするから。ここで休んでなさい」
————『あいつは面倒臭い性格でな。他人を自分の領域に入れるのを極端に嫌う性格なんだ。他人の作る飯も口に入れたくないと喚くくらいでな。子供の頃は俺か弟の飯しか口に入れず、いずれは自分で作った物か、料理人が作る物しか食べない。他人が握った握り飯なんて絶対に口に入れない。昔は俺が握ってあげたやつは食べていたのに今では食べもしない』
『最近、僕に食事の準備も洗濯も掃除もせず無理しなくて良いと言っているのはまさか………我慢できなくなった…?』
————『そうかもしれんな。あいつは優しいから、本当の事を口に出さずに遠回しに断っているのだろう』
甘味処での会話が思い出された。
此処最近、久賀は雪に料理はしなくて良いと言っていた。しかも雪の身の回りの世話を今では久賀がしていて、前とは真逆なのである。
「何かお手伝いします」と言えば、「今までしてもらった分お返ししてるだけだから」とやんわり断られ、雪が洗濯を干していればその仕事を久賀に取られていた。「僕が恩返しをているのに久賀様にしてもらっては意味がありません」と言えば、「もう十分返してもらったから」と。
————僕の事を追い出す気でいるのでは…言葉では言えないから態度で示してらっしゃる…?
でも、お優しいから口では言えないから…僕が自分から出て行くのを待ってらっしゃるのでは…。
「あれ? 雪。目の下が少し赤いんじゃない?」「どうしたの?」と雪の目が若干赤い事に気が付いた久賀は目の下を人差し指でそっと撫でると…雪の目から大粒の涙が流れ、ぎょっと驚きのあまり目を見開いた。
「どうしたの!? 何かあった? 嫌な事された? もう外に出るの止めよう、ね?」
あわあわと慌てながら雪の涙を指で掬う久賀を見て、薫が真似した姿とそっくりだった為に小さく思い出し笑いを浮かべた。久賀はその笑みを見て胸を撫で下ろすと「どうしたの?」と覗き込んだ。
「僕、もう久賀様お世話しなくて良いんですか…? 僕の料理、嫌い…?」
「————! 雪、そんな事ないよ、俺が雪に料理をしなくて良いって言うのはね。今は冬でしょう? そんな寒い時に水仕事なんてさせたら手が荒れるし指が切れてしまう。雪の手がボロボロになるのは心配で見てられないからだよ」
まるで心外だと言うように、久賀の瞳は縋っているようだった。…雪の作る食事に胃袋を掴まれた身としては、本当に心外なのだが。
久賀は雪の手を取った。すべすべとした手触りの良い肌で、細い指に小さな手だ。夏と秋は水仕事をしていた為、手荒れが酷くひび割れがあったが、冬に突入した頃は久賀が水仕事を一切させなくなり、今では苦労を知らないような綺麗な手だった。それにこの細腕に重い物も持たせたくない久賀は買い出しもしなくて良いと言い出したのである。
その指を久賀は自分の指で擦り、掴むと、その手の甲に唇を落とした。
柔らかくて温かい物が手の甲に当たり、雪は思わず頬を染めると声を洩らした。昨晩の行為が思い出されたのだ。昨晩は久賀にひたすら指をしゃぶられるという行為だった。
「では、夏はご飯の支度をして良いのですか?」
久賀様が結婚するのは正月明けてだというのに、その先の夏の話をしてしまった。
追い出さない、という確証が欲しかったのかもしれない。
しかし久賀の口から出た言葉は雪の心を大きく抉る事になる。
「夏もしなくて良いよ」
手の甲に唇を落としたままの久賀には、雪が今どんな表情をしているかなんて見当もつかなかった。酷く傷ついて絶望的で涙を流す事さえ忘れてしまう程。
その逆も然りだ。久賀は雪の手を愛おしそうに見つめ、その瞳には愛情という文字しか浮かんでいなかった。
「ぼ、僕は————」
本当に用無しだ……。
久賀様の世話をする事で、存在意義を見出せていたのに、何もしないならここにいる必要がない。
これでは僕はただの金食い虫だ。
何もしなくて良い、というのは単に久賀の心配性と過保護が悪化したのだと雪は思っていた。暫くすれば落ち着くだろうとも。
でも本音は違ったのだ。
後頭部を誰かに殴られたように、がんがんと頭が痛んだ。
手の甲から唇を外し、顔を上げようとすると、雪から首にしがみ付かれて、久賀は体が思わずよろけてしまう。しかし、すぐさま態勢を整えると雪の背中を撫でて、そっと腰を持って縦に抱き上げた。雪はこの酷い顔を久賀から見られたくない一心で必死にしがみ付いた。
「どうしたの? 雪?」
背中を撫でる手と声音はひどく優しい。
本当に、優しい人なのだ。その優しさに雪はぎゅっと目を閉じた。
「雪?」
「頭、痛いです…」
本当のことだった。
心配げな久賀の声が聞こえ、「横になろう」と寝室に連れられて、器用に雪を抱き上げたまま押入れから布団を出すと、その上に雪を寝かせ、毛布を雪の上に被せた。雪は顔を久賀に見られたくない一心でその毛布を頭から被り、久賀から背を向けて体を丸くする。男はその背中をひたすら優しく撫でた。
「寒い?」
「大丈夫…です」
「そう」と久賀の手はひたすら優しい。
「薬は?」
「薬は嫌い…」
「飲みなさい。もってくるから」
そっと立ち上がると部屋を後にした。
雪は久賀が出て行ったのを気配で感じて、ぎゅっと目を閉じ、そのまま眠りに落ちた。
冬になって初めて、一人で眠ったのだった。
「久賀様…!」
「ただいま。今日はどうだった? 雪」
腕の中に収めると、甘い表情で雪を見おろす久賀の瞳は優し気に細められ、いつものように今日の出来事を尋ねた。長く束ねられた髪が雪の頬に当たり、久賀をそれも優しく払い除けてくれる。その手は優しく、また蕩けるような笑みを浮かべた。器用にどてらを二枚脱がされ、雪は身軽になった。
雪は未だに久賀と一緒に過ごしていてこの笑みに慣れないでいる。こうして腕の中で綺麗な顔で笑いかけられると、まるでその笑みが自分にしか向けられていないという錯覚を起こして、お姫様になったような気持ちになるのだった。「可愛い」と毎日囁かれ、異常なまでに心配をされ、擦り傷一つつけただけで手当てをされる。どこかの一国の姫でもあるような扱いなのである。
でも————由希さんにもしてるんだろうなぁ…
「ぜんざいとみたらし団子を食べました。小豆ってあんなに甘いんですね。みたらしも」
上手く笑えているかな? と雪は心の中で思う。
僕如きが、久賀様の優しさを独占しているなんて思い込みをするなんて、身の程を弁えるべきだ。
「そう。二食も食べるなんて晩御飯入るの?」
「甘い物は別腹だって、薫が————、あ。晩御飯の買い出しを」
「良いよ。俺が全部買い出ししたし、夕食の支度は俺がするから。ここで休んでなさい」
————『あいつは面倒臭い性格でな。他人を自分の領域に入れるのを極端に嫌う性格なんだ。他人の作る飯も口に入れたくないと喚くくらいでな。子供の頃は俺か弟の飯しか口に入れず、いずれは自分で作った物か、料理人が作る物しか食べない。他人が握った握り飯なんて絶対に口に入れない。昔は俺が握ってあげたやつは食べていたのに今では食べもしない』
『最近、僕に食事の準備も洗濯も掃除もせず無理しなくて良いと言っているのはまさか………我慢できなくなった…?』
————『そうかもしれんな。あいつは優しいから、本当の事を口に出さずに遠回しに断っているのだろう』
甘味処での会話が思い出された。
此処最近、久賀は雪に料理はしなくて良いと言っていた。しかも雪の身の回りの世話を今では久賀がしていて、前とは真逆なのである。
「何かお手伝いします」と言えば、「今までしてもらった分お返ししてるだけだから」とやんわり断られ、雪が洗濯を干していればその仕事を久賀に取られていた。「僕が恩返しをているのに久賀様にしてもらっては意味がありません」と言えば、「もう十分返してもらったから」と。
————僕の事を追い出す気でいるのでは…言葉では言えないから態度で示してらっしゃる…?
でも、お優しいから口では言えないから…僕が自分から出て行くのを待ってらっしゃるのでは…。
「あれ? 雪。目の下が少し赤いんじゃない?」「どうしたの?」と雪の目が若干赤い事に気が付いた久賀は目の下を人差し指でそっと撫でると…雪の目から大粒の涙が流れ、ぎょっと驚きのあまり目を見開いた。
「どうしたの!? 何かあった? 嫌な事された? もう外に出るの止めよう、ね?」
あわあわと慌てながら雪の涙を指で掬う久賀を見て、薫が真似した姿とそっくりだった為に小さく思い出し笑いを浮かべた。久賀はその笑みを見て胸を撫で下ろすと「どうしたの?」と覗き込んだ。
「僕、もう久賀様お世話しなくて良いんですか…? 僕の料理、嫌い…?」
「————! 雪、そんな事ないよ、俺が雪に料理をしなくて良いって言うのはね。今は冬でしょう? そんな寒い時に水仕事なんてさせたら手が荒れるし指が切れてしまう。雪の手がボロボロになるのは心配で見てられないからだよ」
まるで心外だと言うように、久賀の瞳は縋っているようだった。…雪の作る食事に胃袋を掴まれた身としては、本当に心外なのだが。
久賀は雪の手を取った。すべすべとした手触りの良い肌で、細い指に小さな手だ。夏と秋は水仕事をしていた為、手荒れが酷くひび割れがあったが、冬に突入した頃は久賀が水仕事を一切させなくなり、今では苦労を知らないような綺麗な手だった。それにこの細腕に重い物も持たせたくない久賀は買い出しもしなくて良いと言い出したのである。
その指を久賀は自分の指で擦り、掴むと、その手の甲に唇を落とした。
柔らかくて温かい物が手の甲に当たり、雪は思わず頬を染めると声を洩らした。昨晩の行為が思い出されたのだ。昨晩は久賀にひたすら指をしゃぶられるという行為だった。
「では、夏はご飯の支度をして良いのですか?」
久賀様が結婚するのは正月明けてだというのに、その先の夏の話をしてしまった。
追い出さない、という確証が欲しかったのかもしれない。
しかし久賀の口から出た言葉は雪の心を大きく抉る事になる。
「夏もしなくて良いよ」
手の甲に唇を落としたままの久賀には、雪が今どんな表情をしているかなんて見当もつかなかった。酷く傷ついて絶望的で涙を流す事さえ忘れてしまう程。
その逆も然りだ。久賀は雪の手を愛おしそうに見つめ、その瞳には愛情という文字しか浮かんでいなかった。
「ぼ、僕は————」
本当に用無しだ……。
久賀様の世話をする事で、存在意義を見出せていたのに、何もしないならここにいる必要がない。
これでは僕はただの金食い虫だ。
何もしなくて良い、というのは単に久賀の心配性と過保護が悪化したのだと雪は思っていた。暫くすれば落ち着くだろうとも。
でも本音は違ったのだ。
後頭部を誰かに殴られたように、がんがんと頭が痛んだ。
手の甲から唇を外し、顔を上げようとすると、雪から首にしがみ付かれて、久賀は体が思わずよろけてしまう。しかし、すぐさま態勢を整えると雪の背中を撫でて、そっと腰を持って縦に抱き上げた。雪はこの酷い顔を久賀から見られたくない一心で必死にしがみ付いた。
「どうしたの? 雪?」
背中を撫でる手と声音はひどく優しい。
本当に、優しい人なのだ。その優しさに雪はぎゅっと目を閉じた。
「雪?」
「頭、痛いです…」
本当のことだった。
心配げな久賀の声が聞こえ、「横になろう」と寝室に連れられて、器用に雪を抱き上げたまま押入れから布団を出すと、その上に雪を寝かせ、毛布を雪の上に被せた。雪は顔を久賀に見られたくない一心でその毛布を頭から被り、久賀から背を向けて体を丸くする。男はその背中をひたすら優しく撫でた。
「寒い?」
「大丈夫…です」
「そう」と久賀の手はひたすら優しい。
「薬は?」
「薬は嫌い…」
「飲みなさい。もってくるから」
そっと立ち上がると部屋を後にした。
雪は久賀が出て行ったのを気配で感じて、ぎゅっと目を閉じ、そのまま眠りに落ちた。
冬になって初めて、一人で眠ったのだった。
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