遊び人の恋

猫原

文字の大きさ
上 下
29 / 170
第二章

2-17

しおりを挟む
注意:自慰してます

-------------









糸が切れたように雪は久賀の胸元になだれ込むようにして倒れ込んだ。久賀は咄嗟に雪を受け止める。
初めての行為に疲れ果てたのだろう、ぐったりとしている雪をそのまま持ち上げ、寝室へ運ぶと雪が用意した布団の上へそっと下ろした。雪の上に膝立ちで跨がり、雪を見下ろすと顔は涙の後でぐしゃぐしゃになっていて、目元が赤くなっている。
その目元を指先で擦ると、ぴくりと雪の瞼が震えたが開く事はなかった。

「子供には早かったか」

雪にお願い事を聞いてもらう内容として、いくつか候補はあった。
その候補は全て不健全で雪の知らない卑猥な事だったが、流石にその中には雪への挿入はなかった。
最近になって自分の気持ちに気付いた久賀だが、そこまで行くのに段取りを組んだ方が良いと分かるくらいの常識は流石にあった。
兎にも角にも、久賀は雪に良い男に見られたいのだ。
昨日までは雪が処女だと知らなった為、行為は怖い事ではないと教えるのがまず先決だと、そのお願いは全て快感を躰に教え込むような内容だった。
その内容はまずは由希に試していた。今まで挿入されて喘がされた由希として、挿入せずひたすら躰に触れて指と舌だけでひたすらイカせられるのは地獄でしかなかった。久賀はつい先日、由希の腹の上から中を刺激し中いきさせるという行為を由希に試し、半狂させたばかりだった。
大人相手だと上手く行ったが————処女だとは思っていなかった。

処女だとは嬉しい誤算だった。

自分しか知らない躰を作る、雪を独占できる。それを唯一誇れるのだ。
外に出されずにいた分、世間知らずで性に疎すぎたが、順序持ってゆっくりと教え込めば良い。雪は従順で素直だ。戸惑いながらも従うだろう。
しかし、その処女相手にお腹を刺激するのは拙かった。

あの状況で理性が勝ち、あれ以上続ければ雪に嫌われると気付いた俺を誰か褒めて欲しい。

と久賀は思う。
久賀が作った『雪へのお願い表』から『外から子宮攻めをさせて欲しい』という項目は消えた。

耳を舐められしゃぶられて、あんなに可愛く啼くとは思っていなかった。
因みに耳をひたすら舐めるというのは由希に対してはしておらず、雪の耳は純粋に寝顔を見守っている当初の頃から、舐めたいと思っていたから行動に移しただけである。形の良い耳は相当可愛く、舐めても吸っても、雪の反応は初々しく、初めての事で戸惑っている事が手に取って分かった。この反応を作り出しているのは自分なのだと思うと、今までにないくらいに興奮した。現に久賀の雄は限界まで勃ちあがり、その着物の部分は盛り上がって主張していた。
裾を持ち上げると腹にまで反り立った太い肉茎を引き摺り出した。そして、雪の寝顔を眺めながら、ぬちゅぬちゅと扱き始める。

「…ごめんね……雪の前でこんな事して…っ…はっ」

その肉洞を貫いて、奪ってしまいたかった。
精液まみれにして、自分の匂いをつけて、異臭をさせれば、誰も雪に見向きもしないのではないか。
自分だけ見ればいいのだから。
さっさとそうするならば、あの時無理矢理にでもイカせて、貫いとけば良かったかもしれない。
嫌われるかもしれないが、躰に何度も教え込めば、洗脳し易くなるのでは。
幼い躰に強い快感はある意味毒だ。
でも、果たしてその先に居るのは俺の可愛い雪なのだろうか?
人格を壊してまで、手に入れたらそこに残るのは、雪なのだろうか?
俺は、あの、ひっそりと笑う、顔が好きなのだ。
「久賀様」と遠慮がちに呼ぶ鈴のような声と、その時の、あの微笑みが。

久賀は自ら肉棒を上下に扱き上げながら、雪の名前を連呼した。
自分の掌で更に熱く膨れ上がった肉棒は、雪の中に入りたいと主張するかのようにドクドクと脈を打ち、鈴口からは透明な液が滲み出ている。

「はっ……まだ俺のは入りそうに、ないね……っ、はっ」

自らの肉棒を扱きながら、久賀は雪の腹の上へ腰を下ろした。体重はかけないようギリギリの所で耐えると肉茎を雪の腹の上へ持って行き、脈打つ肉棒を上下さる手の動きを速めた。
挿入したとしても、奥まで届きそうにないな、と扱きながら冷静に思った。

これを…いれるのはまだ先、雪がもう少し成長したら、にしよう。
だから、その時までに痛くないよう、今の雪を保ち、淫らな躰になろうね————。

寝ている雪の唇を見つめ、唇を吸えば良かった、と久賀は思った。あの形の良い桃色のふっくらした唇を奪うのも久賀のお願い表に書かれている。
脈打つ肉棒を上下させる手をさらに速め、鼓動が早くなるのを感じた。

「はぁ………はぁ………っ。雪………っ…雪っ」

雪の名前を連呼しながら、上下に扱く。
熱が弾く瞬間、久賀は掌で鈴口を押さえると久賀の掌内で肉棒は爆ぜ、精液の透明な液が指の隙間からだらだらと流れ、布団と雪の腹を汚した。

「はぁ……はぁ……っ」

精液まみれになった掌を雪の腹に小さな腹全体に広げる様に擦り付けた。
小さな臍の中にも指を入れ押し込むようにぐりっと動かすと、寝ている雪の躰が微かに震えたが、目を覚ます様子はなかった。

将来的にこれを雪の腹の中にぶちまけて、全身俺まみれにして————可愛がるつもりだから。

「雪…本当に…可愛いね…」

生きてきてこんなに愛らしく、また可愛いと思うような女に会った事はなかった。

俺は雪を奪うつもりでいるけれど————嫌いにならないでね。
優しく、甘やかしながら、俺なしの躰では生きていけない躰にするつもりだから。

久賀は雪の髪を撫でると、その額に唇を落としたのだった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました

東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。 攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる! そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。

悪役令嬢は王太子の妻~毎日溺愛と狂愛の狭間で~

一ノ瀬 彩音
恋愛
悪役令嬢は王太子の妻になると毎日溺愛と狂愛を捧げられ、 快楽漬けの日々を過ごすことになる! そしてその快感が忘れられなくなった彼女は自ら夫を求めるようになり……!? ※この物語はフィクションです。 R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。

一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!

当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。 しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。 彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。 このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。 しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。 好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。 ※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*) ※他のサイトにも重複投稿しています。

婚約者が他の女性に興味がある様なので旅に出たら彼が豹変しました

Karamimi
恋愛
9歳の時お互いの両親が仲良しという理由から、幼馴染で同じ年の侯爵令息、オスカーと婚約した伯爵令嬢のアメリア。容姿端麗、強くて優しいオスカーが大好きなアメリアは、この婚約を心から喜んだ。 順風満帆に見えた2人だったが、婚約から5年後、貴族学院に入学してから状況は少しずつ変化する。元々容姿端麗、騎士団でも一目置かれ勉学にも優れたオスカーを他の令嬢たちが放っておく訳もなく、毎日たくさんの令嬢に囲まれるオスカー。 特に最近は、侯爵令嬢のミアと一緒に居る事も多くなった。自分より身分が高く美しいミアと幸せそうに微笑むオスカーの姿を見たアメリアは、ある決意をする。 そんなアメリアに対し、オスカーは… とても残念なヒーローと、行動派だが周りに流されやすいヒロインのお話です。

【R-18】初恋相手の義兄を忘れるために他の人と結婚しようとしたら、なぜか襲われてしまいました

桜百合
恋愛
アルメリア侯爵令嬢アリアは、跡継ぎのいない侯爵家に養子としてやってきた義兄のアンソニーに恋心を抱いていた。その想いを伝えたもののさりげなく断られ、彼への想いは叶わぬものとなってしまう。それから二年の月日が流れ、アリアは偶然アンソニーの結婚が決まったという話を耳にした。それを機にようやく自分も別の男性の元へ嫁ぐ決心をするのだが、なぜか怒った様子のアンソニーに迫られてしまう。 ※ゆるふわ設定大目に見ていただけると助かります。いつもと違う作風が書いてみたくなり、書いた作品です。ヒーローヤンデレ気味。少し無理やり描写がありますのでご注意ください。メリバのようにも見えますが、本人たちは幸せなので一応ハピエンです。 ※ムーンライトノベルズ様にも掲載しております。

子どもを授かったので、幼馴染から逃げ出すことにしました

おうぎまちこ(あきたこまち)
恋愛
※ムーンライト様にて、日間総合1位、週間総合1位、月間総合2位をいただいた完結作品になります。 ※現在、ムーンライト様では後日談先行投稿、アルファポリス様では各章終了後のsideウィリアム★を先行投稿。 ※最終第37話は、ムーンライト版の最終話とウィリアムとイザベラの選んだ将来が異なります。  伯爵家の嫡男ウィリアムに拾われ、屋敷で使用人として働くイザベラ。互いに惹かれ合う二人だが、ウィリアムに侯爵令嬢アイリーンとの縁談話が上がる。  すれ違ったウィリアムとイザベラ。彼は彼女を無理に手籠めにしてしまう。たった一夜の過ちだったが、ウィリアムの子を妊娠してしまったイザベラ。ちょうどその頃、ウィリアムとアイリーン嬢の婚約が成立してしまう。  我が子を産み育てる決意を固めたイザベラは、ウィリアムには妊娠したことを告げずに伯爵家を出ることにして――。 ※R18に※

極上の一夜で懐妊したらエリートパイロットの溺愛新婚生活がはじまりました

白妙スイ@書籍&電子書籍発刊!
恋愛
早瀬 果歩はごく普通のOL。 あるとき、元カレに酷く振られて、1人でハワイへ傷心旅行をすることに。 そこで逢見 翔というパイロットと知り合った。 翔は果歩に素敵な時間をくれて、やがて2人は一夜を過ごす。 しかし翌朝、翔は果歩の前から消えてしまって……。 ********** ●早瀬 果歩(はやせ かほ) 25歳、OL 元カレに酷く振られた傷心旅行先のハワイで、翔と運命的に出会う。 ●逢見 翔(おうみ しょう) 28歳、パイロット 世界を飛び回るエリートパイロット。 ハワイへのフライト後、果歩と出会い、一夜を過ごすがその後、消えてしまう。 翌朝いなくなってしまったことには、なにか理由があるようで……? ●航(わたる) 1歳半 果歩と翔の息子。飛行機が好き。 ※表記年齢は初登場です ********** webコンテンツ大賞【恋愛小説大賞】にエントリー中です! 完結しました!

【完結】やさしい嘘のその先に

鷹槻れん
恋愛
妊娠初期でつわり真っ只中の永田美千花(ながたみちか・24歳)は、街で偶然夫の律顕(りつあき・28歳)が、会社の元先輩で律顕の同期の女性・西園稀更(にしぞのきさら・28歳)と仲睦まじくデートしている姿を見かけてしまい。 妊娠してから律顕に冷たくあたっていた自覚があった美千花は、自分に優しく接してくれる律顕に真相を問う事ができなくて、一人悶々と悩みを抱えてしまう。 ※30,000字程度で完結します。 (執筆期間:2022/05/03〜05/24) ✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼ 2022/05/30、エタニティブックスにて一位、本当に有難うございます! ✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼ --------------------- ○表紙絵は市瀬雪さまに依頼しました。  (作品シェア以外での無断転載など固くお断りします) ○雪さま (Twitter)https://twitter.com/yukiyukisnow7?s=21 (pixiv)https://www.pixiv.net/users/2362274 ---------------------

処理中です...