破滅転生〜女神からの加護を受けて異世界に転生する〜

シュラとホワッツとマムラ

　シュラとホワッツは誰かのテントの前にいた。

「おい。シュラにホワッツ。何してるんだ？」
「いや主人。こんなかにマムラがいるんだけど入れてくれなくてな。どうしようかと悩んでいたところだ。同種だからこのテント燃やすわけにも行かないしな」

　シュラが言うと俺は

「お、おい。そんな燃やすとか穏やかじゃないこと言うなよ。怖いじゃないか。俺が話を聞いておくからそんなことはやめておけ」
「わかった。ではマムラは主人に任せるとして主人は俺たちを探していたのか？」

　シュラが聞いてくると俺は

「ああ。お前とホワッツを探していた。明日マゴウ村でメギスと会う。だからついてきてくれ」
「メギス？それは俺たちザオーガを滅ぼすことを命じた奴らか？」
「いやそれに関しては知らないがメギスと会うなんて滅多な機会はないし、戦うだろうからその時に殺しておきたい。だから手伝ってくれ。頼む」

　俺は2人に頼むとシュラは

「ふ。主人に頭を下げられちゃ断るわけにはいかない。それに俺たちザオーガの仲間たちをやったやつと会ったときは手伝ってくれるだろ？」
「無論だ。必ず協力する」

　俺はシュラに言うとホワッツは「ふおっふぉ」と笑いながら

「若がいいのでしたらわしもかまいませぬぞ。それにわしはまだちゃんとお役にたてていませんからな。今回はお役に立たせてもらいますかのう」

　いやいやホワッツさん。あんたはオルゴロス戦で充分に役立ってくれたよ。

「それじゃマムラのことは任せるな主人。俺とホワッツは明日に向けて修行するわ」

　シュラとホワッツは俺の前から去って行くとマムラのいるテントの前で

「マムラー。俺だ。キナだ。入ってもいいか」
「主人？シュラじゃないの？シュラがいないなら入っていいわよー」

　俺はマムラの許可をとってマムラのテントに入るとマムラはテントの中で寝転がりながら

「あ、主人ー。そこらへんに適当に座ってー」
「いやいい。長居するつもりはないからな。それよりなんでシュラとしゃべらないんだ？」
「だってシュラのことだから私がいまだらけてるの見たら怒るに決まってるじゃない。あいつああみえて過保護すぎるのよねー。私のこと怖いとか言っておきながら。よくわからないわ。ほんと」

　マムラはだるそうな感じで俺に言う。

「シュラのことはさておき。お前に話がある。明日マゴウ村に行くかついてこい」

　俺がマムラに言うとマムラは「え？」と俺に言った。