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オルゴロス訪問

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 ミワとヨトリが満足するほどとっくみあった後、ヨトリはミワに「バーカ!バーカ」と言い残して市場から出ていく。あいつたまに子供っぽいよな。まぁ髪の毛めっちゃボロボロにされてるしな。

「ミワ。満足したか」
「ふん。ま、まぁ満足はしたわ。後兄様あんまり私の顔を見ないで。今かなり不細工だから」

 ミワが顔を下に向けながら俺に喋ると俺はミワの肩に手を当てて

「大丈夫だミワ。顔が変わったくらいで自慢の妹がどおのこおのとは言わないさ」
「・・・兄様!好き!」

 ミワは俺にぎゅっと抱きつき俺に顔を見せるがミワの顔は泥やヨトリの魔法の水で地面を泥水にした後にへばりつけられたのか顔が泥だらけだった。俺はミワのいつものきれいな顔との正反対の顔にあまりの違いに驚いて少し思考が停止してしまった。
 お、おう。これはなんとも寝起きの時でもこんな顔は酷くないのに。あまりの泥まみれの顔に驚いてしまった。兄として不甲斐ないな。

「早く屋敷に帰って顔を洗おう。コミはどうする?」
「そう、ですね。わたしはもう少し市場を歩いてみます。市場までの案内ありがとうございました。えーと主人と言えばいいのかな?」
「キナでいい。コミは俺の従者になるわけじゃないんだろ?」

 俺はコミに聞くとコミは「はい」と返事し、俺とコミはそこで別れて俺はミワと手を繋ぎながら屋敷に戻った。
 屋敷に戻ってミワに「風呂に入りなさい」と俺が言うとミワは

「兄様に言われなくても入りますよ。安心してください!」

 ミワとは屋敷に入って風呂に入るのを命じた後にわかれて俺は部屋に戻る。部屋に戻ってオルゴロスとの約束の夜まで部屋でくつろぎ、夜になるとオルゴロスが空間移動で俺の部屋に来る。

「主人。ただいまきました」
「おう。見ればわかるからいちいちそんなことは言わなくてもいいぞ」

 俺がオルゴロスに言った後に風呂に入って色っぽくなっているミワも俺の部屋に入る。

「兄様ー。遊びにきたよー」
「お、おう。よくきた。それじゃオルゴロス。早速頼む」

 俺はオルゴロスに言うとミワはぷくーっと顔を膨らませながら

「兄様ー。風呂上がりの私どう?綺麗?」
「え?今までずっと風呂に入っていたのか?」
「ち、違いますよ!風呂には入ってませんよ。ただ顔の泥がとれてないのに気づいて今まで綺麗にしてただけです!ですから今の私のお肌はぷりっぷりです!」

 ミワはお肌を強調しながら俺に言った。
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