上 下
23 / 206

幻の大地

しおりを挟む
「そうだな。キスキル。お前は名前思いつくか?」

 俺はキスキルをみるとキスキルは全力で首を横に振る。なんだ?恐れおおいとでも思ってるのか?大丈夫だろ?

「ミワはどう思う?」
「そうですね。ダニクでいいんじゃないですか?胸にあんなみっともない肉ぶら下げてるんですから」

 適当すぎだし酷すぎるだろその名前。俺はミワを見て思っているとアースラは

「我は、我は主人につけてほしいのです!他の人からの名前ではありませぬ!さぁ!名を我に与えてくだされ!」

 与えてくだされとか言われてそんな簡単に思いつくものでもないしな・・・。オスならダイチとかチャイロとこブラウンとかいけた気するんだけど・・・。

「んーじゃチドラなんてどうだ?地龍だからチドラ」
「チドラ。ですか。ふむ!わかりました!これからは我をみなさまはチドラとお呼びください!アースラの名は敵を圧倒するときなどに使いまするので」

 こうして地龍アースラの名は俺がわりとそのままの感じの名。チドラに決まった。

「それで。これからどうするんだチドラ」
「どうするとは言われましても我は主人に従いまする。主人にはもうこの我の所有する幻の大地も譲りましたゆえ」

 幻の大地を譲った?そんなことができるのか?

「いつから俺に譲っていた?」
「それは我が気絶する前です。我は一発KOとまでは思っていませんでしたが我が負けた時点で幻の大地を譲るようにしておきましたゆえ」

 しておきましたとかそんなことできるのかよ

「これは我が認めた相手にしかできませぬゆえもしも我に挑んできて我が認めていない相手が我の幻の大地を奪おうとしても奪うことはできませぬ。譲渡の意思は我が無ければこの大地は誰にもゆずられませぬよ主人」
「ふむ。それじゃしばらくこの大地を発展させながら人間の住む街や村、国に向かうのはどうだ?」

 俺はチドラに言うとチドラは

「そうですね。まずこの地を発展させるというのは難しいです」
「難しい?なぜだ?」
「この幻の大地、発展させようとすればかなりの魔力を消費しまする」

 魔力を消費、ね。しかしなぜ今はこの大地はこのままキープされているんだ?

「主人はこの大地はなぜまだ維持できているかを考えているようですがそれは我もです。本来ならこの大地は人間の魔力量、亜人でも長く保たせるのは無理です。ましてや発展は話になりませぬ。この広い大地をキープすることだけがせいぜいできることです。まぁ主人がもし発展させてみたいならこの大地に触れ想像するんです。どのような大地にしたいかを」

 俺はチドラに言われとりあえず地面に触れ、この世界で兄にはめられる前に住んでいた村、ブライト村を想像した。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

スローライフとは何なのか? のんびり建国記

久遠 れんり
ファンタジー
突然の異世界転移。 ちょっとした事故により、もう世界の命運は、一緒に来た勇者くんに任せることにして、いきなり告白された彼女と、日本へ帰る事を少し思いながら、どこでもキャンプのできる異世界で、のんびり暮らそうと密かに心に決める。 だけどまあ、そんな事は夢の夢。 現実は、そんな考えを許してくれなかった。 三日と置かず、騒動は降ってくる。 基本は、いちゃこらファンタジーの予定。 そんな感じで、進みます。

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。

外れスキル【観察記録】のせいで幼馴染に婚約破棄されたけど、最強能力と判明したので成りあがる

ファンタスティック小説家
ファンタジー
 モンスター使役学を100年単位で進めたとされる偉大な怪物学者の孫アルバート・アダンは″天才″と呼ばれていた。将来を有望な魔術師として見込まれ、大貴族で幼馴染の可憐なる令嬢を許嫁としていた。  しかし、おおくの魔術師に期待されていたアルバートは【観察記録】という、「動物の生態を詳しく観察する」だけの極めて用途の少ない″外れスキル″を先代から受け継いでしまう。それにより周囲の評価は一変した。 「もうアダン家から実績は見込めない」 「二代続いて無能が生まれた」 「劣等な血に価値はない」  アルバートは幼馴染との婚約も無かったことにされ、さらに神秘研究における最高権威:魔術協会からも追放されてしまう。こうして魔術家アダンは、力をうしない没落と破滅の運命をたどることになった。  ──だがこの時、誰も気がついていなかった。アルバートの【観察記録】は故人の残した最強スキルだということを。【観察記録】の秘められた可能性に気がついたアルバートは、最強の怪物学者としてすさまじい早さで魔術世界を成り上がっていくことになる。

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

転生したら悪魔になったんですが、僕と契約しませんか?

らる鳥
ファンタジー
 病院の一室で死を待つばかりだった僕は、ある日悪魔に出会った。  どうしても死にたくなかった僕に、存在する事に飽いていた彼は、ある提案を持ち掛ける。  本編は完結済みです。  オマケをポツポツ足して行く予定。  オマケの章より下は蛇足ですので、其れでも構わない方のみ読み進めて下さい。  更新は不定期です。  この作品は小説家になろう様にも投稿します。

若返ったおっさん、第2の人生は異世界無双

たまゆら
ファンタジー
事故で死んだネトゲ廃人のおっさん主人公が、ネトゲと酷似した異世界に転移。 ゲームの知識を活かして成り上がります。 圧倒的効率で金を稼ぎ、レベルを上げ、無双します。

30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。

ひさまま
ファンタジー
 前世で搾取されまくりだった私。  魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。  とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。  これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。  取り敢えず、明日は退職届けを出そう。  目指せ、快適異世界生活。  ぽちぽち更新します。  作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。  脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。

ぐ~たら第三王子、牧場でスローライフ始めるってよ

雑木林
ファンタジー
 現代日本で草臥れたサラリーマンをやっていた俺は、過労死した後に何の脈絡もなく異世界転生を果たした。  第二の人生で新たに得た俺の身分は、とある王国の第三王子だ。  この世界では神様が人々に天職を授けると言われており、俺の父親である国王は【軍神】で、長男の第一王子が【剣聖】、それから次男の第二王子が【賢者】という天職を授かっている。  そんなエリートな王族の末席に加わった俺は、当然のように周囲から期待されていたが……しかし、俺が授かった天職は、なんと【牧場主】だった。  畜産業は人類の食文化を支える素晴らしいものだが、王族が従事する仕事としては相応しくない。  斯くして、父親に失望された俺は王城から追放され、辺境の片隅でひっそりとスローライフを始めることになる。

処理中です...