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下着を着ないってそれはちょっと
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ピザを食べ終わり俺は皿を洗う為に声を掛けた。
「皿は洗って置くから真、矢はここにいろ」
「それくらいはやりますよ」
「そうか、じゃあ手伝ってもらおうかな。」
「いやいや、私一人で十分なので、隼人さんはそこに座ってて下さいね」
「わ、分かった」
さて、次はどうするかだよな。幸い俺は部活には所属していない。早く帰ってくる事はできるが、その間に死なれては困る。なんとかして家にできるだけ引き留める理由や方法を考えないと。
読書?いやだめだ。趣味?それとも外出?
そうだ!土曜日一緒にどこかに行く用事を立ててたんだしそれを利用するか。
ついでに何が好きかも聞いておこう。
「隼人さん、皿洗い終わりました」
タイミングよく来てくれた。
「そうか」
「所でさっきからなに悩んでたんですか」
「いやぁ、真矢は何か好きな物でも無いのかなって思ってさ」
「好きな物ですか。そうですね。特には無いですが、特技?ん~、ちょっと楽しいことはありますね」
「へぇ~、それで楽しいことは何?」
「え~っと、ですね。料理とかですかね」
「へっ、へぇ~。意外だな。運動かと思った」
「いやいや、運動はあんまり好きじゃないですよ。隼人さんは料理とかしないんですか?」
「料理はそんなにしないかな。大体はコンビニ弁当かレトルトだけど」
俺がそう言うと同時に大きな声で
「えぇ~、コンビニ弁当とか一番良く無いですよ。絶対ダメです。レトルトはたまになら良いかもしれませんが、でもあんまり良く無いのでダメです」
「いや、そんなに大きな声で叫ばなくても」
「あっ、ごめんなさい。でも叫びたくもなりますよ。こんな不健康な食事を聞いたら」
「そんなもんか」
「そんなもんですよ」
「まぁ、良いですよ。明日の朝は作らせて下さい」
「んっ、何を?」
「いやいや、この話の流れからして、分からないんですか。朝ご飯を作らせろって言ってるんですよ」
「急に、ちょっと口が悪くなるじゃん」
「隼人さんが察しが悪いからです」
まぁ確かに察しが悪いとか言われたことあるから、それはしょうがない。
「まぁ、大体わかったからいいよ。食材は冷蔵庫の使って良いとは言うけど、多分ほとんどないかも」
「えぇ~それはちょっと困るんですけど」
「今から何か買ってこようか」
「今からですか。もう真っ暗ですけど、大丈夫ですか」
「大丈夫でしょ」
「じゃあ、明日の朝何か食べたいものはありますか」
「んー何か食べたいものかぁ」
朝ご飯の定番か。魚?ベーコンエッグ?
それともオムライスとか、それとも、いやマニアックな物をお願いしても大変だろう。定番のこの二択だよな。うーんどうしようかな。
よし、決めた。
「ベーコンエッグとか食べたいかな」
「あれっなんかすごく簡単で定番が来たんですけど、もっと色々となかったんですか」
「いやぁ、もし難しいのを言ったとして、その材料を買って来るのは俺だし。なんせ、そもそも作れなかったらなんか申し訳ないなと思ってさ」
「いや、最後の理由失礼ですし、自分がめんどくさいだけじゃないですか。全くこれでもそれなりには作れるんですけど」
「いやぁ、まぁめんどくさいことめんどくさいからね」
「はぁ、分かりました。ではベーコンと卵を買ってきてください。多分コンビニでも売っていると思うので。よろしくお願いします」
さらっと受け流された。
「まぁ、俺から話を持ち出したんだしな。めんどくさいけど。じゃあ、その間風呂にでも入っておけよ」
「わ、分かりました」
「あっ、そういえば着替えないな。服はとりあえずTシャツとズボンでも良いとして下着はどうしようも無いんだよな」
「最悪着ないという手もありますが。あっ別にズボンも着ないっていう手もありますよ」
こいつ何言ってんだ。そんな姿だったら、俺が困るんだけど……。
「何決め顔で言ってんだよ。ん~あっ乾燥機使うか」
「乾燥機あるんですか」
「あぁ、ただ俺はあんまり使わないからすっかり忘れてたわ。いやぁ~よかったよかった」
「さっき想像してましたぁ」
「なっ何がだよ」
「いやぁ、私の姿ですよ。だって女子がTシャツ姿でしかも下はいてないんですよ。これは誰だって想像しますよね」
こいつなんでさっき俺が考えた事を的確に当てて来るんだよ。全く、想像したよ、想像しましたよ。くそっ、ちょっとエロいなとか思っちゃったりしたよ。
「あれっ、なんか考えてます。私が具体的に言ったから」
「いっいや、しねぇよ」
「えぇ、それは健全な男子ではありませんよ」
「えっ、なに俺、健全な男子じゃなかったの」
「そうですね」
「やかましいわ。じゃあコンビニ行ってくるわ」
「はい、いってらっしゃい」
無邪気に笑って送り出される。
全くこういう素直な所はいいんだけどな。
ちょくちょく、からかって来るのは少しやめて欲しいが。たくっ、さっきのは弁明しとくと、あれだ、目のやり場にも困るし、理性が持たないからだ。なに俺は一人で言い訳してるんだ。「はぁ」と深いため息を吐く。
「これはこれからが大変そうだな」
と呟いて、コンビニへと歩みをすすめて行く。
「皿は洗って置くから真、矢はここにいろ」
「それくらいはやりますよ」
「そうか、じゃあ手伝ってもらおうかな。」
「いやいや、私一人で十分なので、隼人さんはそこに座ってて下さいね」
「わ、分かった」
さて、次はどうするかだよな。幸い俺は部活には所属していない。早く帰ってくる事はできるが、その間に死なれては困る。なんとかして家にできるだけ引き留める理由や方法を考えないと。
読書?いやだめだ。趣味?それとも外出?
そうだ!土曜日一緒にどこかに行く用事を立ててたんだしそれを利用するか。
ついでに何が好きかも聞いておこう。
「隼人さん、皿洗い終わりました」
タイミングよく来てくれた。
「そうか」
「所でさっきからなに悩んでたんですか」
「いやぁ、真矢は何か好きな物でも無いのかなって思ってさ」
「好きな物ですか。そうですね。特には無いですが、特技?ん~、ちょっと楽しいことはありますね」
「へぇ~、それで楽しいことは何?」
「え~っと、ですね。料理とかですかね」
「へっ、へぇ~。意外だな。運動かと思った」
「いやいや、運動はあんまり好きじゃないですよ。隼人さんは料理とかしないんですか?」
「料理はそんなにしないかな。大体はコンビニ弁当かレトルトだけど」
俺がそう言うと同時に大きな声で
「えぇ~、コンビニ弁当とか一番良く無いですよ。絶対ダメです。レトルトはたまになら良いかもしれませんが、でもあんまり良く無いのでダメです」
「いや、そんなに大きな声で叫ばなくても」
「あっ、ごめんなさい。でも叫びたくもなりますよ。こんな不健康な食事を聞いたら」
「そんなもんか」
「そんなもんですよ」
「まぁ、良いですよ。明日の朝は作らせて下さい」
「んっ、何を?」
「いやいや、この話の流れからして、分からないんですか。朝ご飯を作らせろって言ってるんですよ」
「急に、ちょっと口が悪くなるじゃん」
「隼人さんが察しが悪いからです」
まぁ確かに察しが悪いとか言われたことあるから、それはしょうがない。
「まぁ、大体わかったからいいよ。食材は冷蔵庫の使って良いとは言うけど、多分ほとんどないかも」
「えぇ~それはちょっと困るんですけど」
「今から何か買ってこようか」
「今からですか。もう真っ暗ですけど、大丈夫ですか」
「大丈夫でしょ」
「じゃあ、明日の朝何か食べたいものはありますか」
「んー何か食べたいものかぁ」
朝ご飯の定番か。魚?ベーコンエッグ?
それともオムライスとか、それとも、いやマニアックな物をお願いしても大変だろう。定番のこの二択だよな。うーんどうしようかな。
よし、決めた。
「ベーコンエッグとか食べたいかな」
「あれっなんかすごく簡単で定番が来たんですけど、もっと色々となかったんですか」
「いやぁ、もし難しいのを言ったとして、その材料を買って来るのは俺だし。なんせ、そもそも作れなかったらなんか申し訳ないなと思ってさ」
「いや、最後の理由失礼ですし、自分がめんどくさいだけじゃないですか。全くこれでもそれなりには作れるんですけど」
「いやぁ、まぁめんどくさいことめんどくさいからね」
「はぁ、分かりました。ではベーコンと卵を買ってきてください。多分コンビニでも売っていると思うので。よろしくお願いします」
さらっと受け流された。
「まぁ、俺から話を持ち出したんだしな。めんどくさいけど。じゃあ、その間風呂にでも入っておけよ」
「わ、分かりました」
「あっ、そういえば着替えないな。服はとりあえずTシャツとズボンでも良いとして下着はどうしようも無いんだよな」
「最悪着ないという手もありますが。あっ別にズボンも着ないっていう手もありますよ」
こいつ何言ってんだ。そんな姿だったら、俺が困るんだけど……。
「何決め顔で言ってんだよ。ん~あっ乾燥機使うか」
「乾燥機あるんですか」
「あぁ、ただ俺はあんまり使わないからすっかり忘れてたわ。いやぁ~よかったよかった」
「さっき想像してましたぁ」
「なっ何がだよ」
「いやぁ、私の姿ですよ。だって女子がTシャツ姿でしかも下はいてないんですよ。これは誰だって想像しますよね」
こいつなんでさっき俺が考えた事を的確に当てて来るんだよ。全く、想像したよ、想像しましたよ。くそっ、ちょっとエロいなとか思っちゃったりしたよ。
「あれっ、なんか考えてます。私が具体的に言ったから」
「いっいや、しねぇよ」
「えぇ、それは健全な男子ではありませんよ」
「えっ、なに俺、健全な男子じゃなかったの」
「そうですね」
「やかましいわ。じゃあコンビニ行ってくるわ」
「はい、いってらっしゃい」
無邪気に笑って送り出される。
全くこういう素直な所はいいんだけどな。
ちょくちょく、からかって来るのは少しやめて欲しいが。たくっ、さっきのは弁明しとくと、あれだ、目のやり場にも困るし、理性が持たないからだ。なに俺は一人で言い訳してるんだ。「はぁ」と深いため息を吐く。
「これはこれからが大変そうだな」
と呟いて、コンビニへと歩みをすすめて行く。
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