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177.魔術学園1年生12

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テストの翌週には担任であるミミス先生から筆記テストが返され、実技のテスト結果は纏めて点数だけが伝えられた。そして筆記テストの採点ミスなどの訂正期間があり、成績が確定となる。

一応実技もやり直しは効くが、大抵覆ることはない。何故なら採点ミスが起こることは殆ど無いからだ。そのうえ、やり直しを希望して尚結果を出せなければ…先生からの心象が下がる。何故ならやり直しを希望するというのは、先生の評価を疑うことだからだ。

成績が確定した後、各学年の総合順位で上から半分が張り出される。

んーテストが返ってきたけど…まずまずって感じだ。筆記の間違いも少なかったし、一安心だ。

「ククル、ウェネル、お疲れ!テストどうだった?」

「ん?ああ、見るか?」

……軽く見せられたその点数のところには1と0が並ぶ。100点…だと…?!

「ククル!!お前!天才かよ!!」

「まぁな。」

「ウェ、ウェネルは?」

「ほらよ」

……90点代後半ばっかり…くっ…負けた…90点代は取ったんだけどなぁ…。結構自信あったのに。っていうか二人とも可笑しくない?俺より勉強時間短かったじゃん…実は家でめっちゃやってたとか?そうであってくれ…

「なんでだよー!!俺だって必死に頑張ったのに!!うぅ……」

「いや、お前の場合実技があるだろう」

「えぇ…?実技ってそんなの差つかないじゃん…」

「どうだろうな。まぁ成績が張り出されれば分かることだ」

「そうだね…くっそー…」

100点が並ぶ実技の結果を見るけど…なんていうか実技は簡単だったもん…。絶対二人とも俺と同じで100点ばっかだよ…。別に1位じゃなくたって良いんだけどさ。でもなんか悔しいじゃん。友達だけどライバルだもん。

まだ順位出てないから分かんないけど。

「順位の張り出しは来週の頭だ。訂正があるものは、直接持っていけ。一応忠告しておくが、結果を残せない者はこの学園には居られない。今回結果が期待出来ない者は次回努力しろ。以上だ。明日からはまた通常授業に戻る。今日は帰るなり、空いた時間に修行に励むなりしろ。」

ミミス先生がそう締め括って、教室を出ていった。生徒たちがざわめきを取り戻す。俺もウェネルとククルのところに向かう。

「二人とも帰る?」

「ああ、帰る。今日は友が訪ねてくる予定でな。」

「そっか。じゃあ早く帰ってあげないとね!ウェネルは?」

「…帰る」

「そっか、じゃあ一緒に帰ろ!」

「嫌だ。面倒なことになる気がする」

「…そんなことないもん…」

ククルはさっさと帰っていって、なんだかんだ文句をたれながらもウェネルは一緒に帰ってくれる。これは…ツンデレ!?もしや俺のこと好きでいてくれてるけど、照れてツンな態度を取ってるだけ…!?

「おい、なんか嫌なこと考えてない?」

「ん?そんなことないよ。ウェネル♡」

「うぇ…やめてよね」

「ご、ごめん…そんなに引かなくたっていいじゃん」

「うるさい。早く帰るよ」
 
「はーい」





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