黒豹拾いました

おーか

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適当に魔物を引き寄せてきて、取り敢えず手本として倒すのを見せてから、魔物を前にした騎士たちに指示をして倒させる。チーム分けされた彼らの動きを見ていたんだけど、動きがぎこちない。

はぁ…駄目かも…。Dランク冒険者のほうが役に立つかもしれない。この調子だとめちゃくちゃ時間かかりそう。

「はぁ…全然駄目だ。マジでやる気ある?お前ら」

ついつい口をついて出た愚痴に、反感を持った騎士が言い返して来る。

「なんだと!?冒険者の分際で…何様のっ「馬鹿か!やめろ!」ぐふっ」

文句をいった騎士の側にいた面々が男を取り押さえるように羽交い締めにし、口を塞いだ。うん、見事な連携。これを魔物を倒すときにも発揮して欲しいんだけど。

「なぁ、コクヨウ、俺達は何が駄目なんだ?俺も見ていて駄目だと思った…けど原因が分からねぇ。」

「その染み付いた上下関係…それが動きを悪くしてる。下っ端たちは言われてからしか動かないし。」

「あー…なるほど…?つまりどうすりゃいい?」

「さぁね。それは自分たちで考えなよ。僕の仕事は魔物の倒し方教えることだけだし。」

「それもそうだな。ネル、頼んだ。」

「結局他人任せじゃないですか…。まぁいいですが。コクヨウさん、参考までにお聞きしたいのですが、冒険者パーティーではどのような連携が取られるのでしょう?」

「…僕は基本的にパーティーはタカミとしか組まないけど、他の冒険者達は普段は対等な関係性でなくとも、戦いのときには味方を信頼して対等に扱う。少なくともどんなにランクの低い冒険者でも指示されるまで動かないことなんてない。あと、冒険者は役割が固定で決まってる。盾役、前衛、後衛はその役割に応じて動く。だから迷いがない。」

「なるほど…それでは我々も暫定として役割を設けて、自分が何をすべきなのか明確にしましょう。それから、個々の判断力を養うため、指示なしで動いてみることにしましょう。安全な環境で練習できる機会は貴重ですから。無駄にしないように。…各班、役割決めと動きの確認を行いなさい。制限時間は半刻です。」

勝手に話進んでる。楽でいいけど。取り敢えず僕はやることないし、魔物狩ってこようかな。タカミに食べて貰う奴なら、こんな雑魚しか居ないところじゃ駄目だ。もっと強い魔物がいるところまで行かないとね。30分もあれば十分。

「ミシェルさん、僕、狩りに行ってくるから。」

「ええ、畏まりました。ここはおまかせ下さい。」

「ん」

この間は鳥だったから、今度は牛とかがいいかな。ミノタウロスとか居ないかな?一応災害級魔物だから居たらいたで大分問題だけどね。けど、あの肉美味しいからなぁ。あ、レッドボアいた。アイツならまぁまぁかな。タカミもきっと喜んでくれるよね。





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