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しおりを挟むお茶会のあと、みんなでご飯に向かう。鳴海の選んだお店だ。鳴海っていろんなこと知ってるし、いいお店なんだろうな!楽しみー!と思ったけど…果たして秋夜さんは食べられるのか?
「あの、秋夜さんはご飯食べられますか?」
「俺は食べないよ」
「でも…それならお腹空きませんか?」
「まぁね。いいよ。俺のことは気にしないで楽しみな」
「はい。でも俺も食べるのちょっとにしておきます!それで後で秋夜さんとご飯食べます!」
「ふふっいいの?」
「はい!美味しいご飯再現してみせますね!」
「ありがとう香夜」
「あー…秋夜まだ人の作ったご飯食べれないのぉ?」
「…だったらどうした…」
秋夜さんが一際冷たく言い放って、春夜さんを睨みつける。春夜さんの側にいたシオンさんが怯えたような様子を見せる。これ…威嚇フェロモン出てるな…とにかく秋夜さんを落ち着かせないと…。
「っ…シオン…」
「…ぅぅ…こ…わい…はる…」
体を震わせたシオンさんが、春夜さんに抱き着き、秋夜さんから姿を隠そうとしている。シオンさんを守るように春夜さんが抱き締める。
俺は秋夜さんのフェロモンに当てられても大丈夫なので、秋夜さんに近づいて、秋夜さんの腕を取る。こちらを向かない視線を、秋夜さんの顔に手を伸ばし、半ば強引にこちらに向けさせる。
「秋夜さん!!駄目です!落ち着いてください!!」
「…」
「秋夜さん!!俺を見て?ね?」
怒りを湛えた瞳がこちらを見つめる。見つめ合っていれば、少しは落ち着いてくれたみたいだ。よかった…。
「ふぅ…香夜…」
「よかった…秋夜さん…ええと…今日は取り敢えず俺達帰りますね。ごめん鳴海せっかく予約取ってくれたのに…」
「いや、気にしないで。今のはrion総長の方が悪かったと思うし。」
「だねぇ…俺が悪かった…ごめん秋夜…」
「…香夜、かえろ。気分悪い」
「はい、帰りましょう」
まだ怒りは収まらないらしい秋夜さん。しかしその怒りはこちらに向けられることはない。秋夜さん、俺に当たったりしないからな…。うーん…俺は事情を聞いてもいいんだろうか?
家に帰って、着物を脱いで部屋着に着替える。着物良かったけど、割と苦しかったからな。楽になった!
まぁ取り敢えず腹ごしらえだね!お腹空いてると余計なこと考えちゃうし!秋夜さんが好きって言ってくれたもの作ろ。この間作ってくれたときも嬉しそうに食べてくれたし。
「秋夜さん、ご飯つくりますね!この間美味しそうに食べてくれたオムライスにしようかな、どうですか?」
「…それより香夜が食べたい」
「え…?」
「香夜がほしい。」
「ええと…」
「だめ?」
迫られて、壁に背があたる。もう下がれない。逃げることは許されない。秋夜さんの視線にとらわれ、拒否なんて出来るはずもなく…俺は秋夜さんに身を任せる。
普段の優しいキスではない…とても激しく…掻き回されるように意識が気持ちよさに持っていかれる…。
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