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しおりを挟む秋夜さんの点前が終わって、裏に下がってくる。本当に格好良くて目を離せなかった。目に焼き付けたので満足だ!けど…点前やってるところも撮らせてもらえばよかったなぁ…なんて
「香夜お疲れ様。どうだった?」
「秋夜さん!お疲れ様です!カッコ良かったです!」
「ふふっありがとう。」
にっこりと笑った秋夜さんに頭をぽんぽんされる。
あ"あ!!!頭ぽんぽんなんて…こんなの心臓壊れちゃうよ。ドキドキと心臓が跳ねる。イケメンめ!!!カッコ良すぎるよぉ…。大好きだぁ…
「かぐちゃん早速惚気ー?見せつけてくれるねぇ!」
「仲良しさんだねー!羨ましいくらい!」
によによと笑った鳴海が近づいてきて、小突いてくる。便乗してシオンさんもやってきた。
「うっ…鳴海揶揄わないでよ…シオンさんも!」
「あはは!オレとしては秋夜の変わりっぷりが面白いね!こんなに甘々な秋夜…見たことないよ!もちろん、如月くんが惚気てるのはともかくね。」
「黙れ。咲人」
「ほらねぇ?これが秋夜だよ!この冷たい感じ!」
「咲人…そのへんにしておけ」
「あ、澄人さん、はーい」
「点前するんだろう?」
「うん!やるよー。正客は…澄人さん座る?」
「いや、2回連続は流石にな…佐久間が座ればいいんじゃないか?」
「俺ぇ?いいけどぉ。」
「…いや、秋夜の方だ」
「あぁなるほどねぇ。じゃあ俺はシオンと裏方にまわろうかなぁ。」
今は確かに佐久間って二人いるからね。そう言って春夜さんがシオンさんを後ろから抱きしめる。うん、絶対俺達よりもいちゃついてる。
「澄人さんさ、3回目の点前やるよね?」
「ああ」
「オレ正客座ろっと」
「ああ、そうしてくれ」
「僕も3回目の点前のときにお客さんだね!」
「僕も!」
「じゃあ始めよっか!秋夜と如月くんはちゃちゃっと客席座ってね。」
咲人さんの点前は、秋夜さんとは違った意味で綺麗な所作だった。秋夜さんのは一切の無駄がない感じで…咲人さんの所作はなんというか、そこはかとない上品さを醸し出している。
ちなみにシオンさんおすすめのお茶菓子はとても美味しかった!流石シオンさん!そう思って隣の秋夜さんに話しかける。
「秋夜さん、とっても美味しいですね!」
「ん、美味しいね」
「…ってあれ…?秋夜さん食べれるんですか?」
「これは俺が準備したやつだから。香夜の分もね。」
「…なるほど。秋夜さんが作ったんですね!めちゃくちゃキレイだったから、普通に売り物だと思いました!」
「ふふっありがと」
うん…シオンさんが準備したやつではなかったらしい。なるほど。クオリティ半端じゃないし、普通に勘違いしてた。うん、めちゃくちゃ美味しい。
咲人さんが点ててくれたお茶も美味しかった。秋夜さんの分は客席で俺が点てた。まぁ、ただ茶せんで混ぜるだけなんだけどね。
「ありがとう。香夜。美味しかった」
「いえいえ!」
咲人さんへお茶美味しかったですって伝える。
「結構なお点前で!」
「ありがとう」
うん、いいお茶だった…ただ足が…足が痺れたぁ。
「ふっ…香夜、大丈夫?」
「はい…大丈夫です…」
足をつんつん…つんつんってされる。身悶える…秋夜さんはにっこりして楽しそうに俺の反応を見ている…ドSだぁ!!
「ふにゃあ!!秋夜さん…だめ…だめです…さわんないで!!」
「ふふふ!かわいい…ごめんね?反応がいいからつい」
「もう!!…ひゃうあ!!」
「あははは!!ごめんって…そんなに睨まないで」
その後結局秋夜さんに支えてもらって裏に戻って休憩出来た。ありがとうだけどさ、本当に楽しそうだったなぁ秋夜さん。まぁ…楽しそうな秋夜さん見るの好きだしいいんだけどね。
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