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しおりを挟むお風呂上がっても、甲斐甲斐しいお世話は続き、タオルで拭かれて服着せられて…髪もきっちりドライヤーで乾かしてくれた。暖かい飲み物も入れてくれた。美味かった!
やることも終わって冷静になって考えてみると、学校始まって早々休みまくっててやばい…よな。出席日数とか大丈夫か?俺…。入ったからにはちゃんと卒業したいぞ!
「秋夜さん、そういえば俺めっちゃ休んじゃってますけど大丈夫ですかね?」
「ん?あぁ発情期の申請してるから、平気。発情期は休む権利あるから。」
「そうなんですね…ありがとうございます!」
「いや、このくらい当たり前だから。気にしなくていい。」
「でもお世話になってるんで」
そっかぁ、そうだよな!発情期の申請すれば、休日認められてるよな!よかったぁ…。まだなんか、βの学校の感覚が抜け切らないや。
「ん、そういえば、今日今度の遠足の班決めがあったから。メンバーは、香夜と俺と咲人と鳴海と茜と藍だから。」
「え!?遠足…」
遠足だと!?もうそんな時期なのか!知ってる人ばかりだし、班分けに不満はないけど、でも俺役に立ててなさ過ぎでは?秋夜さんが班決めしてくれて有り難い。危うく知らないメンバーの中に放り込まれるところだった。
「ん?メンバー嫌だった?なんなら今からでも無理矢理組み換えさせるけど」
「あ!いえ、大丈夫です。ただ、俺なんにもしてないから…大丈夫かなって…」
「まぁこの学園通ってるだけあって皆理解あるから大丈夫」
「そうですか?それで、役割とかの分担は決まってるんですか?」
「ああ、俺と香夜と藍が調理。咲人が保健。鳴海が地図。茜が班長。」
俺の担当は料理か!それなら役に立てそうだな!でも学園の授業内容を考えると…俺の料理は口に合わない可能性も高いよな。
「料理はそれなりだと思うんですけど…口にあいますかね?」
「ん?香夜が作るのは俺の分だけ。あとの奴らのは藍が作るから」
「ええと…?なんでそんなことに…」
「俺が嫌だからだけど?」
「…なるほど…」
なるほど…って納得出来るかぁ!!!え?俺秋夜さんの分しか作らないの?意味わかんねぇし!それに秋夜さんが嫌だからってのもよくわからないし…。まあ、秋夜さんがこういったことに関して折れてくれないのは知ってるから、諦めるけど。でも秋夜さんの考えてること全然分からないや。
「じゃ、そろそろ寝るよ」
「あ!はい!」
秋夜さんとベッドに入って、眠りにつくのにそう時間は掛からなかった。一日寝てたとはいえ、まだ疲れが残ってたんだな。
「あれ?寝た?…ま、いいか」
寝ている香夜の身体をマッサージしてやる。少しは痛みが取れるといいな。俺のせいだけど。まぁ、運命の番の項を噛まなかっただけ褒めてほしい。
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