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しおりを挟む結局秋夜さんに押し負けて、秋夜さんの部屋のベッドに寝転んでいる。というかこのベッド寝心地が良すぎる…。くそっ!庶民にこんな高級品の寝心地を覚えさせて、今後寝れなくなったらどうしてくれるんだ!!
まぁ、俺どこでも寝れるんだけど…。
でも…隣の部屋で秋夜さんが寝てるのか。そう思うとなかなか寝付けない。明日朝早いのに。寝不足になりそう。いや、気のせいだった…全然眠気来たわ…。おやすみなさい。
スッキリ目覚めた!
それになんか疲れがいつもより取れてる気がする。高級ベッド恐るべし!リビングに出ると秋夜さんは既にそこにいた。俺も早起きしたつもりだったけど、それより早いって秋夜さんいつ起きたんだ?
「おはようございます!」
「ん、おはよ」
「いつ起きたんですか?」
「寝てない」
「…えぇっ!!なんでですか!?寝てくださいよ!」
「俺不眠症なんだよね」
「…なるほど…えっと…朝ごはん食べます?」
おっふ…重い話題だった…。さっさと話題を切り替えるべし!
「うん、食べる」
「あー…食材ないですね…俺の部屋でもいいですか?」
「うんいいよ」
「じゃあ行きましょ!」
自分の部屋に戻ってきたのはいいんだけど…部屋の散らかり具合に悲しくなる…絶対帰ってきたら片付けよう…。部屋の惨状を見て、難しい顔をしていたらしく、秋夜さんに呼ばれる。
「香夜?」
「大丈夫です。秋夜さんは座っててくださいね」
「飲み物入れる」
「お願いします!」
またあの紅茶が飲めるなら嬉しい!
と思っていたんだけど…昨日のとは明らかに違う香り。これは…これはまた高級品なのでは!?昨日のでも充分美味しかったけども?
「秋夜さん…その紅茶」
「ああ、俺が外から取り寄せて飲んでるやつ持ってきた。美味しいよ?」
「やっぱり…」
「ん?この匂い嫌いだった?」
「いえ、好きですけど…」
「じゃあ大丈夫だね」
「はい…」
あぁ早くご飯作ろ。
ときには諦めが必要なことだっていっぱいあるんだ。明らかな高級品の紅茶だろうと美味しいものは美味しいと割り切って飲もう。うん、それがいい。
「「いただきます」」
今日は手抜きでトーストだ。それとベーコンとスクランブルエッグ。それから秋夜さんの淹れてくれた紅茶。紅茶、美味しすぎない?なんか今まで飲んだことのある紅茶とは別物って感じするんだけど。
「紅茶、めっちゃ美味しいですね!」
「ありがと、ご飯も美味しいよ」
「ありがとうございます!」
和やかな朝食を終え、片付けてくれるという秋夜さんに任せて、着替えることにした。制服着るだけだから楽でいいな。
「うひゃあ!!…秋夜さん?」
いきなり首筋を後ろからなぞられて変な声出た…。恥ずかしい。
「ねぇ、香夜」
「はい…?」
「香夜カラーつけないの?」
「からー?」
「知らないの?」
俺の反応に少し驚いた様子の秋夜さん。知らない方がおかしいのかな…。
「はい、なんですか?」
「じゃあ俺のカラーあげる。つけな」
そう言って手渡されたのは、紐状の革製品。それに真ん中あたりにタグがついてる。どこにどうやってつけるんだ?
「はい…どうやってつけるものなんですか?」
「……俺がつけてあげる。…あと、香夜はもう少しΩについて勉強したほうがいい。危ないから」
「…はい」
首に巻かれたカラー?なるものは、何か意味があるのかな?あるんだろうな。また教えてもらおう…。
そろそろ時間だし、準備急がないと。
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