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番外編2
〜IFストーリー〜 クリスマスの贈り物
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※クリスマスは終わりましたが、ふと思いついてしまったので書かせて下さい!
但し、アリシアたちが住むアナトリアはクリスマスもバレンタインもない国なので、「もしクリスマスがあったら…」というIFストーリーとなります。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
クリスマスが近づくと、街中が浮足立ってくる。
それは王都の中央にある王宮の中でも例外ではなかった。
2歳になったクロウは子ども用の机で連日お絵かきをしている。
まだ文字が書けないので、サンタさんへのお願いを絵で書いているのだ。それをレイヴンが代筆する文へ同封するのである。
「クロウはサンタさんに何をお願いするのかな?クロウは良い子だから贈り物を沢山もらえるね」
贈り物を用意するのは勿論レイヴンである。
例に漏れず既に大量の贈り物を買い漁り、レオナルドに呆れられている。
他にも贈り物をしたい人は沢山いるので、アリシアは手袋と靴下を編むことにした。アリシアは刺繍だけでなく編み物の腕前も一級品である。
「クロウのお願いは何かな?」
レイヴンはクロウの手元を覗き込む。
クロウは一生懸命描いているが、何が描かれているのか判別するのは難しいのでできれば言葉で教えてもらいたい。
だけどクロウから発せられたのは、予想外の言葉だった。
「あのね、あのね、しゅいかがたべちゃいの」
「……スイカ?」
「うん!しゅいか、おいちいの!」
「……そうだね。スイカは美味しいね」
だけど夏の果物である。
この季節にスイカが作られているとは聞いたことがない。
レイヴンは固まったままフル回転で考えを巡らせた。
王都は駄目でも南の方の領地はどうだ……?
流通していなくても、少しくらい作っている土地はないだろうか。
だけどどれだけ考えてみても、この時期に暑いという土地は思い当たらない。
他国から取り寄せるにしても、今から手配したのではクリスマス迄に間に合わない。
「クロウのお願いを聞いてあげたいのに、僕には叶えられない……!」
「まだ子どもですから、明日になれば違うものを欲しがっていますよ」
頭を抱えるレイヴンをアリシアが慰める。
だけど苦悩を抱えたレイヴンが、償いの為にと更に贈り物を買い込むのを止めることはできなかった。
但し、アリシアたちが住むアナトリアはクリスマスもバレンタインもない国なので、「もしクリスマスがあったら…」というIFストーリーとなります。
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クリスマスが近づくと、街中が浮足立ってくる。
それは王都の中央にある王宮の中でも例外ではなかった。
2歳になったクロウは子ども用の机で連日お絵かきをしている。
まだ文字が書けないので、サンタさんへのお願いを絵で書いているのだ。それをレイヴンが代筆する文へ同封するのである。
「クロウはサンタさんに何をお願いするのかな?クロウは良い子だから贈り物を沢山もらえるね」
贈り物を用意するのは勿論レイヴンである。
例に漏れず既に大量の贈り物を買い漁り、レオナルドに呆れられている。
他にも贈り物をしたい人は沢山いるので、アリシアは手袋と靴下を編むことにした。アリシアは刺繍だけでなく編み物の腕前も一級品である。
「クロウのお願いは何かな?」
レイヴンはクロウの手元を覗き込む。
クロウは一生懸命描いているが、何が描かれているのか判別するのは難しいのでできれば言葉で教えてもらいたい。
だけどクロウから発せられたのは、予想外の言葉だった。
「あのね、あのね、しゅいかがたべちゃいの」
「……スイカ?」
「うん!しゅいか、おいちいの!」
「……そうだね。スイカは美味しいね」
だけど夏の果物である。
この季節にスイカが作られているとは聞いたことがない。
レイヴンは固まったままフル回転で考えを巡らせた。
王都は駄目でも南の方の領地はどうだ……?
流通していなくても、少しくらい作っている土地はないだろうか。
だけどどれだけ考えてみても、この時期に暑いという土地は思い当たらない。
他国から取り寄せるにしても、今から手配したのではクリスマス迄に間に合わない。
「クロウのお願いを聞いてあげたいのに、僕には叶えられない……!」
「まだ子どもですから、明日になれば違うものを欲しがっていますよ」
頭を抱えるレイヴンをアリシアが慰める。
だけど苦悩を抱えたレイヴンが、償いの為にと更に贈り物を買い込むのを止めることはできなかった。
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