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22.水溜まりダンジョン②
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――ビリリリリ。
大きい水溜まりに、電気を纏わせた電狼剣をさしながらダンジョンの奥へと進んでいく。
どうやらここのトカゲたちは、全部水たまりの中に潜んでて、外にはいないみたい。
しかもなぜか、その水たまりに正面から近づいても出て来ず、横を通り抜けようとするときになるとようやく出てくる。
だから、トカゲがいそうな水溜まりには正面から近づき電気を流せば、中にいるトカゲ全員にダメージを与えられるのだ。
途中でそれに気づいてからは戦闘がだいぶラクになった。
電纏は魔法ダメージのため、魔攻が低い俺の電纏では威力が低いが、通電性が高い水を通してることでダメージは増える。
それに水から出るまで継続的にダメージを受けるので、その間は痺れて動きが鈍ってるから、出てきた時に攻撃も当てやすい。
ビリリリリ。
プカー。
お、また当たりだ。
痺れてるトカゲが三体浮いてきた。
斬撃をとばす。
ザシュ、ザシュ。
一体にはかわされたが、残り二体は直撃。
電気のダメージがあるため、飛ばした斬撃でも倒せた。
跳んだ一体も、追いかけて直接電狼剣で斬りつけて討伐完了。
やっぱりラクだわ。
◇ ◇ ◇
「お、一階層はクリアかな」
ひたすらに真っ直ぐな道を進んでくると、前々回同様、正面にも壁が見えてきた。
真ん中にドアがついてるのも同じだ。
今回はそのドアを迷いなく開ける。
この先がセーフティゾーン的なものになってるのはもう分かってるからね。
「よかった、さすがに中に水は無かったか」
ダンジョン内が水溜まりだらけだったため、この部屋にも水があるかもと懸念してたけど、それは無かったようで安心した。
これなら布団が敷ける。
今日の戦果はトカゲ87体だ。
朝倒した分も合わせると、キツネ17体、ヤギ13体、グリズリー2体もか。
なかなか倒したな。
《23000+23840の経験値を獲得しました》
《テオ=シェーファーがレベルアップしました》
『ステータス』
《名前》 テオ=シェーファー
《レベル》172→218
《職業》 ダンジョン探索者
《HP》 181→227(+20)
《MP》 181→227(+20)
《物攻》 181→227(+470)
《物防》 181→227(+20)
《魔攻》 181→227(+20)
《魔防》 181→227(+20)
《経験値》 310/1135
《スキル》ダンジョンキー
疲労無効
鑑定
アイテムボックス
毒弾
電纏
電気弾
飛斬撃
◇ ◇ ◇
二階層へと続く長い階段を下り終わると、もう見るのは3度目になる見慣れた円形の部屋があった。
もうボスか…。
ダンジョンのランクが2になったから、階層数が増えたりするのかもとか思っていたが、そんなことはなかったみたいだ。
単純にダンジョンの攻略難度の指標的なモノだったっぽいね。
しかし、ここでおかしなところに気づいた。
肝心なボスが見当たらないのだ。
いつもなら部屋の中央にボスが一匹で立ってるのに。
不思議に思って、ボスがいるはずのところに少し近づくと、その答えがわかった。
部屋の真ん中には水が張ってた。
一階層だけじゃなくて、このダンジョン全体が水系の性質を持ってるようだ。
てことは多分この中にボスがいるんだと思う。
それならやっぱりこの水のとこに電気流すのが得策だよな。
水から遠い位置から電気弾の発射の準備をする。
一階層まではMPの都合で電纏で電気を流してたが、ここで終わりのボス戦なら気にする必要はない。
それなら威力の高い電気弾の方がいい。
それに上にいたトカゲと違って、もっと近づいたら飛び出してくる可能性も高いしね。
そんなわけで、水溜まりに狙いを定めて電気弾を発射。
ビリリリリ。
電纏の時より勢いよく電気が流れる。
すると中から驚いたように何かが出てきた。
『ステータス』
《種族》 アクアクラブ
《HP》 369/420
《MP》 520/520
《物攻》 480
《物防》 580
《魔攻》 520
《魔防》 480
《スキル》硬化
水弾
カニか…?
名前にクラブってついてるから多分種族的にはカニなんだとは思う。
両手にハサミもついてるし。
ただおかしなことに、フォルムが人型なのだ。
太い二本足で立ってて、人でいう手の部分がハサミになってる。
そして人の腹の部分から細い棒が6本、前に突き出てて、きっとあれが10本足の残りなんだと思う。
その6本が裏返った時の虫の足みたいな動きをしてる。
…うん、めちゃくちゃ気持ち悪い。
なんかカニの怪物って感じ。
さっさと倒して、こんな気持ち悪い生物見なくて済むようにしたいんだけど、物理防御が高い。
電狼剣でも、そこまで大ダメージは与えられなそう。
だからって魔法使っても、俺の魔攻が低いからダメージは薄い。
水で通りやすくなった電気で50しか与えられないとなると、普通に当てても半分以下だ。
はあ、長くなりそうだ。
大きい水溜まりに、電気を纏わせた電狼剣をさしながらダンジョンの奥へと進んでいく。
どうやらここのトカゲたちは、全部水たまりの中に潜んでて、外にはいないみたい。
しかもなぜか、その水たまりに正面から近づいても出て来ず、横を通り抜けようとするときになるとようやく出てくる。
だから、トカゲがいそうな水溜まりには正面から近づき電気を流せば、中にいるトカゲ全員にダメージを与えられるのだ。
途中でそれに気づいてからは戦闘がだいぶラクになった。
電纏は魔法ダメージのため、魔攻が低い俺の電纏では威力が低いが、通電性が高い水を通してることでダメージは増える。
それに水から出るまで継続的にダメージを受けるので、その間は痺れて動きが鈍ってるから、出てきた時に攻撃も当てやすい。
ビリリリリ。
プカー。
お、また当たりだ。
痺れてるトカゲが三体浮いてきた。
斬撃をとばす。
ザシュ、ザシュ。
一体にはかわされたが、残り二体は直撃。
電気のダメージがあるため、飛ばした斬撃でも倒せた。
跳んだ一体も、追いかけて直接電狼剣で斬りつけて討伐完了。
やっぱりラクだわ。
◇ ◇ ◇
「お、一階層はクリアかな」
ひたすらに真っ直ぐな道を進んでくると、前々回同様、正面にも壁が見えてきた。
真ん中にドアがついてるのも同じだ。
今回はそのドアを迷いなく開ける。
この先がセーフティゾーン的なものになってるのはもう分かってるからね。
「よかった、さすがに中に水は無かったか」
ダンジョン内が水溜まりだらけだったため、この部屋にも水があるかもと懸念してたけど、それは無かったようで安心した。
これなら布団が敷ける。
今日の戦果はトカゲ87体だ。
朝倒した分も合わせると、キツネ17体、ヤギ13体、グリズリー2体もか。
なかなか倒したな。
《23000+23840の経験値を獲得しました》
《テオ=シェーファーがレベルアップしました》
『ステータス』
《名前》 テオ=シェーファー
《レベル》172→218
《職業》 ダンジョン探索者
《HP》 181→227(+20)
《MP》 181→227(+20)
《物攻》 181→227(+470)
《物防》 181→227(+20)
《魔攻》 181→227(+20)
《魔防》 181→227(+20)
《経験値》 310/1135
《スキル》ダンジョンキー
疲労無効
鑑定
アイテムボックス
毒弾
電纏
電気弾
飛斬撃
◇ ◇ ◇
二階層へと続く長い階段を下り終わると、もう見るのは3度目になる見慣れた円形の部屋があった。
もうボスか…。
ダンジョンのランクが2になったから、階層数が増えたりするのかもとか思っていたが、そんなことはなかったみたいだ。
単純にダンジョンの攻略難度の指標的なモノだったっぽいね。
しかし、ここでおかしなところに気づいた。
肝心なボスが見当たらないのだ。
いつもなら部屋の中央にボスが一匹で立ってるのに。
不思議に思って、ボスがいるはずのところに少し近づくと、その答えがわかった。
部屋の真ん中には水が張ってた。
一階層だけじゃなくて、このダンジョン全体が水系の性質を持ってるようだ。
てことは多分この中にボスがいるんだと思う。
それならやっぱりこの水のとこに電気流すのが得策だよな。
水から遠い位置から電気弾の発射の準備をする。
一階層まではMPの都合で電纏で電気を流してたが、ここで終わりのボス戦なら気にする必要はない。
それなら威力の高い電気弾の方がいい。
それに上にいたトカゲと違って、もっと近づいたら飛び出してくる可能性も高いしね。
そんなわけで、水溜まりに狙いを定めて電気弾を発射。
ビリリリリ。
電纏の時より勢いよく電気が流れる。
すると中から驚いたように何かが出てきた。
『ステータス』
《種族》 アクアクラブ
《HP》 369/420
《MP》 520/520
《物攻》 480
《物防》 580
《魔攻》 520
《魔防》 480
《スキル》硬化
水弾
カニか…?
名前にクラブってついてるから多分種族的にはカニなんだとは思う。
両手にハサミもついてるし。
ただおかしなことに、フォルムが人型なのだ。
太い二本足で立ってて、人でいう手の部分がハサミになってる。
そして人の腹の部分から細い棒が6本、前に突き出てて、きっとあれが10本足の残りなんだと思う。
その6本が裏返った時の虫の足みたいな動きをしてる。
…うん、めちゃくちゃ気持ち悪い。
なんかカニの怪物って感じ。
さっさと倒して、こんな気持ち悪い生物見なくて済むようにしたいんだけど、物理防御が高い。
電狼剣でも、そこまで大ダメージは与えられなそう。
だからって魔法使っても、俺の魔攻が低いからダメージは薄い。
水で通りやすくなった電気で50しか与えられないとなると、普通に当てても半分以下だ。
はあ、長くなりそうだ。
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