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①
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1 F
助けて下さい。
三か月前に聖女に任命された妹とずっと連絡が取れません。
聖殿も担当役人にも手紙を出したり訪ねてみたけど、何も答えてくれません。
他の掲示板を見たり、他の聖女関係者さんの話を聞くと、機密情報が漏れぬよう検閲はあるものの手紙や面会が出来ると聞きました。
もしかして妹になにかあったのかと思うと、気が気ではありません。
どうか皆様のお力を借りたいです。
ご協力をお願いします。
2名無し
何言ってんの?
聖殿騎士様があんたの妹を監禁してるとでも?
官能小説の見過ぎじゃない?w
3名無し
どーせアレじゃない?
連絡取れないって言ってるけど、聖女を代われとかいってるタイプの毒姉だったりしてな。妹に交代を迫るために力貸せって言って来てるだけかもよ。
4名無し
いや、案外事件に巻き込まれてるかもしれないぞ。
ほら、前にヴァーガンディでの聖女様虐待追放事件があったろ?
身分や外見で気に入らない聖女を騎士がいじめて、なんて可能性はある。
5名無し
つか>>2、>>3は憶測で物を言うのをやめろ。
ごめんね、Fさん。
もしよかったら詳しく話聞かせてくれる?
6名無し
わたしも、従妹が聖女なんだけど、ちゃんとお手紙でやり取りしてるしなあ。
7 F
ありがとうございます。
こんな事を言っても信じてもらえないのはわかります。
「お国のために戦って下さってる方々を疑うのか」「聖女様はお忙しい役目なのだ」と言われることも多々ありましたから。
ここまでに至る経緯について説明するには、私のことより、私の家族について話した方が皆様にわかりやすいと思います。
→私の父はさる貴族の三男。製粉業を営んでいます。
→私は両親と聖女になる妹(他の聖女様と紛らわしくならないようMと呼びます)と共に事業を支えておりました。
→三か月前、家に役人がやって来て「Mに聖女として聖殿を引き継いでもらう」と言ってその日のうちに連れて行きました。
→聖女となることはとても名誉あることなのは家族全員が知っていました。それでもあまりに急で、ろくに別れの挨拶もないことで戸惑いがありました。
→それから数か月、Mがいるという聖殿に手紙を送っても一通もあの子からの便りは返ってきませんでした。役人のもとに行っても、聖殿に赴いても、あしらわれるか門前払い。
このような感じです。
8名無し
おお……思った以上に深刻だな。疑ってごめん。
9名無し
待ってくれ。
Mさんはその聖殿を引き継いでいたんだよな?
なら引き継ぎの儀ってどうしたんだ?あれって聖女様の親族も参加できるんだろ?
10名無し
ああ、新聞で見たな。それ。
前任の聖女様が後任に、加護やらなんやらに支障が出ないようにする儀式だっけ。
11名無し
もしかして交代する時にトラブルが起きたとか?
なんかあったもんなあ。
魔力切れで聖女を辞めざるを得なくなったお方が、恋仲になった騎士を奪われたくないから後任の聖女ともめたってスキャンダルもあったし。
12名無し
魔力切れか。だとしたら強引に後の聖女候補を連れ去ったのもあり得るな。
13 F
私はその聖殿の前任の聖女を知っています。
彼女は、私の従姉ですから。
彼女は父の兄、爵位を継いだ長男である伯父の長女である令嬢で、膨大な魔力を持った女性です。
ですが皆様の言っているような問題はないと思います。
彼女はもう亡くなっていましたから。
14 F
それでなんですけど、その、口にするのも憚られるんですけど。
もしかして妹がまるで隠されているような今の現状は、従姉と関係があるのかもしれないと思いまして。
ごめんなさい。これからいう事はすべて私の想像なんですけど、聞いてくれますか?
>>4さんが言ってるような事件を聞いて、他人事だと思えなくて。
15名無し
そこまで言いにくそうにしてるってことは、事情があるんだよね?
話してみて。
16名無し
爵位を継いだ人間じゃないってだけで騎士様から嫌われてるって思ってるってこと?
……確かに不安になるよな。
17 F
度々ありがとうございます。
これは身内の恥を晒す話なんですけど、前任の聖女は、私の従姉は膨大な魔力を操る才女であり……お世辞にも聖女に相応しい人間とは言えませんでした。
そんなに頻繁に会うことはありませんでしたが、距離を置いてはいても家族ですから、彼女の悪行は耳に入っていました。
男性関係や、普段の素行も酷く、他のご令嬢やご令息に対しての傷害事件を起こしては伯父にもみ消して貰ったようです。そうしなくても、従姉は自分の能力は王国に高く評価されていることを自覚していて、誰からも責められず反省することもなかったようで。
私自身も、過去に嫌がらせを受けたことも、わざわざ家に来て家族を侮辱されたこともありました。
恐らくは聖殿でも同じだったでしょう。
誰の目もない、皆が自分に従う騎士に囲まれてた彼女が、彼らにどんな扱いをしたか……ゾッとしますけど、想像できてしまうんです。
もしそんな仕打ちを受けていたとしたら、彼女の血縁である妹のMを快く迎える方は少ないでしょう。
あの子は、とても優しいいい子です。
それでも騎士は信じられずに、あの子を傷つけているかも――
そんなことをずっと考えてしまうんです。
どうか無事でいて。
早く妹の顔が見たい。
お願いです。助けて下さい。
※ ※ ※
家から連れられ馬車に揺られた後、聖殿の門を通るとお城へは向かわずに三人の男は林の方へと私を連れ去った。
連れられてから一言も発さない彼らに気圧されて黙っていた私は、訳を聞こうと口を開くが、背後にいた小柄な男に口を塞がれた。それからあれよあれよという間に、畑を抜け、風車の付いた石造りの粉ひき小屋にまで引きずられた。
先頭の金髪の男が扉を開くと、私を掴んで離さなかった長身の男に背中を押された。
受け身も取れぬまま床に倒れた私はなんとか振り返る。
底冷えするような三人の冷たい目が、私に向けられた。
「粉屋の娘にはちょうどいいだろう。お前はここで過ごせ」
「返事はどうしたぁ?まさか聖女になったから男に囲ってもらえると思ったか?地味なツラして、中身はあの女と同じだな。血は争えないなっ」
「明日から全員分の鎧と武具を送るからしっかり加護つけてねぇ~。食事はテーブルに転移するよ。飲み物は水瓶に入ってるから。あ、襲いたくなっても結界張ってるから出れないから。残念ですね~、アハハッ!」
それからバンッと手荒に扉が閉まり、周囲はほとんど暗闇に包まれた。鈍い痛みに堪えて立ち上がり、薄っすらと漏れる月明かりを頼りに部屋を見た。
奥には床に穴を開けただけの便所。竈には蜘蛛の巣がかかり、水瓶は蓋もされておらず虫が何匹も浮いていた。机に向かうと、青く黴が生えて変形したパンが二個、皿もないまま置かれていた。椅子はキイキイと音を立てて、少しバランスを崩せばそのまま倒れてしまいそうだ。
そして床の片隅に藁束が置かれており、それが自分の寝床なのだとわかった瞬間、私は眩暈がして立っていられなくなった。
愛する家族から切り離され、聖女という重大な使命を与えられた心の整理が出来ないまま連れ去られ、騎士と名乗る人間たちには親の仇のように扱われ、罵られ、このような場所に閉じ込められた。
「お父さん、お母さん……フィーナ姉さんっ、私、怖いよ……」
涙が止まらず、しゃくりあげたのと同時だった。
「もし、誰か、そこにいるのですか?」
自分の頭上から男の人の声がした。
さっきの恐ろしい男達とは違う、重く低い、でも、とても優しい声。
「だ、誰?どこにいるの?」
「こちらです。小生の声が聞こえますか?」
「は、はい……」
「よかった。では、階段を上がって下さい。小生はそこでお待ちしております。お疲れなのは重々承知しておりますが、あなたの助けになりたく思っておりまして」
一瞬、罠かと思った。それか、恐ろしい魔物が私を騙そうとしているのか。
でもここは聖殿だ。片隅の小屋だとしても魔物が入って来れる筈はない。
それに、今日、他人から温かな言葉を貰ったのは初めてだった。その声はこの地獄に差し込んだ一筋の光だった。
私は階段を見つけるとゆっくりと昇った。
一歩、一歩と昇り、大きな歯車や臼、そして小麦を入れるホッパーを横目に、私は上を目指した。
そこは、かつて管理人の自室だったのだろう。
月明かりを与えてくれる窓に照らされ、室内がよく見える。簡素だが埃のない清潔なベッド。小さな机と椅子は古びてはいるが、しっかりとした作りをしていた。その机の上には月光に輝く白布の上に、ルビーのように輝く真紅の林檎が五個置かれていた。
下の階での『持て成し』を思えば、私にとっては最高の寝室だった。
しかし、その部屋に相応しくないものが一つあった。
鏡、それも化粧品を置くために置かれる机と一体となった、ドレッサーというものだ。黄金の蔦が巻き付いたような優美で花や鳥のあしらわれた鏡は、キラキラと輝いていた。
少し土がついた私の姿を映す鏡に近づきながら、私を呼んだ男性を探す。
「よくぞ参られました」
壁にぴったりと張り付き、後ろに人など隠れようがないドレッサーから、男性の声がした。
鏡の中の私は、目を見開いて飛び退いた。
「嘘……あなた……なの?」
「戸惑うのはわかります。喋る鏡など、ご覧になるのは初めてでしょう。ああ、えっと……はじめまして聖女様。お会いできて光栄です」
助けて下さい。
三か月前に聖女に任命された妹とずっと連絡が取れません。
聖殿も担当役人にも手紙を出したり訪ねてみたけど、何も答えてくれません。
他の掲示板を見たり、他の聖女関係者さんの話を聞くと、機密情報が漏れぬよう検閲はあるものの手紙や面会が出来ると聞きました。
もしかして妹になにかあったのかと思うと、気が気ではありません。
どうか皆様のお力を借りたいです。
ご協力をお願いします。
2名無し
何言ってんの?
聖殿騎士様があんたの妹を監禁してるとでも?
官能小説の見過ぎじゃない?w
3名無し
どーせアレじゃない?
連絡取れないって言ってるけど、聖女を代われとかいってるタイプの毒姉だったりしてな。妹に交代を迫るために力貸せって言って来てるだけかもよ。
4名無し
いや、案外事件に巻き込まれてるかもしれないぞ。
ほら、前にヴァーガンディでの聖女様虐待追放事件があったろ?
身分や外見で気に入らない聖女を騎士がいじめて、なんて可能性はある。
5名無し
つか>>2、>>3は憶測で物を言うのをやめろ。
ごめんね、Fさん。
もしよかったら詳しく話聞かせてくれる?
6名無し
わたしも、従妹が聖女なんだけど、ちゃんとお手紙でやり取りしてるしなあ。
7 F
ありがとうございます。
こんな事を言っても信じてもらえないのはわかります。
「お国のために戦って下さってる方々を疑うのか」「聖女様はお忙しい役目なのだ」と言われることも多々ありましたから。
ここまでに至る経緯について説明するには、私のことより、私の家族について話した方が皆様にわかりやすいと思います。
→私の父はさる貴族の三男。製粉業を営んでいます。
→私は両親と聖女になる妹(他の聖女様と紛らわしくならないようMと呼びます)と共に事業を支えておりました。
→三か月前、家に役人がやって来て「Mに聖女として聖殿を引き継いでもらう」と言ってその日のうちに連れて行きました。
→聖女となることはとても名誉あることなのは家族全員が知っていました。それでもあまりに急で、ろくに別れの挨拶もないことで戸惑いがありました。
→それから数か月、Mがいるという聖殿に手紙を送っても一通もあの子からの便りは返ってきませんでした。役人のもとに行っても、聖殿に赴いても、あしらわれるか門前払い。
このような感じです。
8名無し
おお……思った以上に深刻だな。疑ってごめん。
9名無し
待ってくれ。
Mさんはその聖殿を引き継いでいたんだよな?
なら引き継ぎの儀ってどうしたんだ?あれって聖女様の親族も参加できるんだろ?
10名無し
ああ、新聞で見たな。それ。
前任の聖女様が後任に、加護やらなんやらに支障が出ないようにする儀式だっけ。
11名無し
もしかして交代する時にトラブルが起きたとか?
なんかあったもんなあ。
魔力切れで聖女を辞めざるを得なくなったお方が、恋仲になった騎士を奪われたくないから後任の聖女ともめたってスキャンダルもあったし。
12名無し
魔力切れか。だとしたら強引に後の聖女候補を連れ去ったのもあり得るな。
13 F
私はその聖殿の前任の聖女を知っています。
彼女は、私の従姉ですから。
彼女は父の兄、爵位を継いだ長男である伯父の長女である令嬢で、膨大な魔力を持った女性です。
ですが皆様の言っているような問題はないと思います。
彼女はもう亡くなっていましたから。
14 F
それでなんですけど、その、口にするのも憚られるんですけど。
もしかして妹がまるで隠されているような今の現状は、従姉と関係があるのかもしれないと思いまして。
ごめんなさい。これからいう事はすべて私の想像なんですけど、聞いてくれますか?
>>4さんが言ってるような事件を聞いて、他人事だと思えなくて。
15名無し
そこまで言いにくそうにしてるってことは、事情があるんだよね?
話してみて。
16名無し
爵位を継いだ人間じゃないってだけで騎士様から嫌われてるって思ってるってこと?
……確かに不安になるよな。
17 F
度々ありがとうございます。
これは身内の恥を晒す話なんですけど、前任の聖女は、私の従姉は膨大な魔力を操る才女であり……お世辞にも聖女に相応しい人間とは言えませんでした。
そんなに頻繁に会うことはありませんでしたが、距離を置いてはいても家族ですから、彼女の悪行は耳に入っていました。
男性関係や、普段の素行も酷く、他のご令嬢やご令息に対しての傷害事件を起こしては伯父にもみ消して貰ったようです。そうしなくても、従姉は自分の能力は王国に高く評価されていることを自覚していて、誰からも責められず反省することもなかったようで。
私自身も、過去に嫌がらせを受けたことも、わざわざ家に来て家族を侮辱されたこともありました。
恐らくは聖殿でも同じだったでしょう。
誰の目もない、皆が自分に従う騎士に囲まれてた彼女が、彼らにどんな扱いをしたか……ゾッとしますけど、想像できてしまうんです。
もしそんな仕打ちを受けていたとしたら、彼女の血縁である妹のMを快く迎える方は少ないでしょう。
あの子は、とても優しいいい子です。
それでも騎士は信じられずに、あの子を傷つけているかも――
そんなことをずっと考えてしまうんです。
どうか無事でいて。
早く妹の顔が見たい。
お願いです。助けて下さい。
※ ※ ※
家から連れられ馬車に揺られた後、聖殿の門を通るとお城へは向かわずに三人の男は林の方へと私を連れ去った。
連れられてから一言も発さない彼らに気圧されて黙っていた私は、訳を聞こうと口を開くが、背後にいた小柄な男に口を塞がれた。それからあれよあれよという間に、畑を抜け、風車の付いた石造りの粉ひき小屋にまで引きずられた。
先頭の金髪の男が扉を開くと、私を掴んで離さなかった長身の男に背中を押された。
受け身も取れぬまま床に倒れた私はなんとか振り返る。
底冷えするような三人の冷たい目が、私に向けられた。
「粉屋の娘にはちょうどいいだろう。お前はここで過ごせ」
「返事はどうしたぁ?まさか聖女になったから男に囲ってもらえると思ったか?地味なツラして、中身はあの女と同じだな。血は争えないなっ」
「明日から全員分の鎧と武具を送るからしっかり加護つけてねぇ~。食事はテーブルに転移するよ。飲み物は水瓶に入ってるから。あ、襲いたくなっても結界張ってるから出れないから。残念ですね~、アハハッ!」
それからバンッと手荒に扉が閉まり、周囲はほとんど暗闇に包まれた。鈍い痛みに堪えて立ち上がり、薄っすらと漏れる月明かりを頼りに部屋を見た。
奥には床に穴を開けただけの便所。竈には蜘蛛の巣がかかり、水瓶は蓋もされておらず虫が何匹も浮いていた。机に向かうと、青く黴が生えて変形したパンが二個、皿もないまま置かれていた。椅子はキイキイと音を立てて、少しバランスを崩せばそのまま倒れてしまいそうだ。
そして床の片隅に藁束が置かれており、それが自分の寝床なのだとわかった瞬間、私は眩暈がして立っていられなくなった。
愛する家族から切り離され、聖女という重大な使命を与えられた心の整理が出来ないまま連れ去られ、騎士と名乗る人間たちには親の仇のように扱われ、罵られ、このような場所に閉じ込められた。
「お父さん、お母さん……フィーナ姉さんっ、私、怖いよ……」
涙が止まらず、しゃくりあげたのと同時だった。
「もし、誰か、そこにいるのですか?」
自分の頭上から男の人の声がした。
さっきの恐ろしい男達とは違う、重く低い、でも、とても優しい声。
「だ、誰?どこにいるの?」
「こちらです。小生の声が聞こえますか?」
「は、はい……」
「よかった。では、階段を上がって下さい。小生はそこでお待ちしております。お疲れなのは重々承知しておりますが、あなたの助けになりたく思っておりまして」
一瞬、罠かと思った。それか、恐ろしい魔物が私を騙そうとしているのか。
でもここは聖殿だ。片隅の小屋だとしても魔物が入って来れる筈はない。
それに、今日、他人から温かな言葉を貰ったのは初めてだった。その声はこの地獄に差し込んだ一筋の光だった。
私は階段を見つけるとゆっくりと昇った。
一歩、一歩と昇り、大きな歯車や臼、そして小麦を入れるホッパーを横目に、私は上を目指した。
そこは、かつて管理人の自室だったのだろう。
月明かりを与えてくれる窓に照らされ、室内がよく見える。簡素だが埃のない清潔なベッド。小さな机と椅子は古びてはいるが、しっかりとした作りをしていた。その机の上には月光に輝く白布の上に、ルビーのように輝く真紅の林檎が五個置かれていた。
下の階での『持て成し』を思えば、私にとっては最高の寝室だった。
しかし、その部屋に相応しくないものが一つあった。
鏡、それも化粧品を置くために置かれる机と一体となった、ドレッサーというものだ。黄金の蔦が巻き付いたような優美で花や鳥のあしらわれた鏡は、キラキラと輝いていた。
少し土がついた私の姿を映す鏡に近づきながら、私を呼んだ男性を探す。
「よくぞ参られました」
壁にぴったりと張り付き、後ろに人など隠れようがないドレッサーから、男性の声がした。
鏡の中の私は、目を見開いて飛び退いた。
「嘘……あなた……なの?」
「戸惑うのはわかります。喋る鏡など、ご覧になるのは初めてでしょう。ああ、えっと……はじめまして聖女様。お会いできて光栄です」
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