79 / 105
第二章 二十一歳の詩集
㉗孤独(6)~強姦殺人~
しおりを挟む
強姦殺人は
曖昧で不確実な現実世界で
青年を
ぐっと強力に高揚させる
珍しい手掛かりであり
それは
初めて
現実世界の河馬の胴体に
青年の
噛みつくことの出来る
稀有な方法である
青年は
強姦殺人の手段でなら
違和感無しに確実に
カッと熱くなるほど充実して
現実世界と
四つに取り組むことが出来る
青年が
強姦殺人の武器で
現実世界の他人たちを攻撃し
他人たちと青年との違いを
積極的に示す時
青年は
青年が別の
本物の真正な生活に
属する人間でると
他人たちに認められる
敵だと、怪物だと
認められる
青年が
青年の中の
青年独自の国
青年独自の世界を
実感出来るのは
そんな他人たちの眼に
囲まれる時である
強姦殺人は
青年に与えられた
啓示である
曖昧で不確実な現実世界で
青年を
ぐっと強力に高揚させる
珍しい手掛かりであり
それは
初めて
現実世界の河馬の胴体に
青年の
噛みつくことの出来る
稀有な方法である
青年は
強姦殺人の手段でなら
違和感無しに確実に
カッと熱くなるほど充実して
現実世界と
四つに取り組むことが出来る
青年が
強姦殺人の武器で
現実世界の他人たちを攻撃し
他人たちと青年との違いを
積極的に示す時
青年は
青年が別の
本物の真正な生活に
属する人間でると
他人たちに認められる
敵だと、怪物だと
認められる
青年が
青年の中の
青年独自の国
青年独自の世界を
実感出来るのは
そんな他人たちの眼に
囲まれる時である
強姦殺人は
青年に与えられた
啓示である
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
大人への門
相良武有
現代文学
思春期から大人へと向かう青春の一時期、それは驟雨の如くに激しく、強く、そして、短い。
が、男であれ女であれ、人はその時期に大人への確たる何かを、成熟した人生を送るのに無くてはならないものを掴む為に、喪失をも含めて、獲ち得るのである。人は人生の新しい局面を切り拓いて行くチャレンジャブルな大人への階段を、時には激しく、時には沈静して、昇降する。それは、驟雨の如く、強烈で、然も短く、将に人生の時の瞬なのである。
半欠けの二人連れ達
相良武有
現代文学
割烹と現代料理の店「ふじ半」の厨房から、店へやって来る客達の人生の時の瞬を垣間見る心揺するハートフルな物語の幾つか・・・
人は誰しも一人では不完全な半人前である。信頼し合う二人が支え合い補い合って漸く一人前になる。「半欠け」の二人が信じ合い解り合って人生を紡いで行く・・・
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
モザイク超短編集
相良武有
現代文学
人生のひと時の瞬く一瞬を鮮やかに掬い取った超短編集。
出逢い、別れ、愛、裏切り、成功、挫折、信頼、背信、期待、失望、喜び、哀しみ、希望、絶望・・・
切り詰めた表現が描き出す奥深い人生の形。人生の悲喜交々が凝縮された超短編ならではの物語集。
ルビコンを渡る
相良武有
現代文学
人生の重大な「決断」をテーマにした作品集。
人生には後戻りの出来ない覚悟や行動が在る。独立、転身、転生、再生、再出発などなど、それは将に人生の時の瞬なのである。
ルビコン川は古代ローマ時代にガリアとイタリアの境に在った川で、カエサルが法を犯してこの川を渡り、ローマに進軍した故事に由来している。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
人生の時の瞬
相良武有
現代文学
人生における危機の瞬間や愛とその不在、都会の孤独や忍び寄る過去の重みなど、人生の時の瞬を鮮やかに描いた孤独と喪失に彩られた物語。
この物語には、細やかなドラマを生きている人間、歴史と切り離されて生きている人々、現在においても尚その過去を生きている人たち等が居る。彼等は皆、優しさと畏怖の感覚を持った郷愁の捉われ人なのである。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる