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第24章 ドラゴニックエスタ トライアル

第1239話 なんとリメイクにもない独自要素なんですよ

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 まず女主人に案内されたのは…地下のすごろく場だった。と言ってもここは驚異の広さであり下の酒場の2倍以上。人間の大きさから先を見ると先の方は見えない。そしてすごろくのマス目の大きさも5m×5mの大きさがあり、はっきり言って大きい。ゲームではたいして何もしてないかもしれないが…地下は地上の酒場の2倍以上大きい謎空間だ。
「ここはすごろく場で、一回1000ゴールドで気絶するか…25ターン以内にゴールすれば商品が手に入るよ、頑張ってね。」
 いきなり投げっぱなしな解説が来たな。
「双六?」
「いや意味わかりません。」
「神は見ていると思いますが…意味が分かりません。」
「まずは聞いてみてくれ。一応全員で動くからな。」
 このすごろくというのは闘技場の亜種だ。サイコロを振り、その出目で出たイベントをこなしていき、規定回数…ここでは25回以内にゴールすればいい。ついでに…ダンジョン一個分程度まで広い。そして、闘技場の牢獄もある。戦闘の出目があり、その時はあそこに移動して戦闘を行う。勝てばそのまま。負ければ即終了。
「戦闘?負けたらどうするのよ?」
「闘技場のシステムが用いられていて。死ぬ直前にストップがかかるわ。だから安心して欲しいし、治療は…さすがにだけどね。」
 二人とも…ユリアも渋い顔だ。女主人は、無表情なので、NPCかもな。
「神は見ていられると思いますが…確かに戦闘訓練にはなるでしょう。戦の僧侶としては歓迎するところです。」
「というか、俺の知っているすごろくとは全然違うんだが?」
 ユリアは呆れているようだが。
「ただし…賞品は…書かれてないな。」
「賞品は貴重品よ。」
「テストはできる、一回やろう。」
「了解、撒けたら絶対文句言うから。で、あんたらは強いんでしょうね。」
「ヒーラー×2、戦士、魔法使い。十分だろ?」
 一応。木の棒改めナイフを構えてみせる。
「いいよ、行こう。」
 女主人に私がお金を渡すと二つのコインを貰った。
「一つは入場用のコイン。そしてもう一つが中断用のコインよ。で、戦闘は6人まで。代表者一人がすごろくに入ってサイコロを振るわ。で、戦闘になったらそのコインを地面に置くと、すごろくが一時停止するわ。そしてその時だけ横から外に出られるからね。そしてそれ以外は隔壁に包まれているから…注意してね。」
 全員が顔を見渡し…私を見るな。
「頼んだ。」
「こっちで茶を飲んで闘技場の前で待ってる。」
「戦には休憩も必要です。分かりますね。」
 3人とも許せん。が…しかたない。私は口を開けたら文句言いそうなので無言でコインを入り口にゲート脇のコイン投入口に入れる。そうすると双六のフロアに明かりがともっていく。そして音楽も流れる。かなり優雅な音楽だ。
「まずは第一投。」
 サイコロを転がすと最初は6.いい感じだな。そして、床が点滅して既定のマスまで歩けるようになった。1マス5mそして…人増すごとに床にいろいろ書かれている。そこには宝箱のマーク天使のマーク靴のマーク。そして…6マス目は…毒沼だった。
『独沼を渡る。HP全員ー10%」
 痛みは、全員が胃を押さえている。私も痛い。
「ちょ!待て!」
「痛いの!?」
 よく考えてみたらゲームのダメージ再現するなら痛みも伴うはずである。そして痛みは当然ないわけでもない。9割軽減すると書いてあってもあと1割の痛みはある。そしてその一割の痛みが…内臓という無防備に来るんだ。これ結構な死のゲームかもしれんな。
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