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第24章 ドラゴニックエスタ トライアル

第1217話 大工はもっと偉大だが、手習い程度なら教えてくれます。

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 そして、風呂を作ることになったのだが、なぜか…。
「どういう事だ?」
「見てみたいでござる。同然の権利でござる。」
「ですの。第一。その継ぎ目のない木の謎を知りたいですの。」
 呆れているが、今屋敷中の人間が私の先ずは木材を切り出すまでに見学していた。
「第一。木材と石材の風呂の差はあるのでござるか?」
「好みの差だが存在する。石材の方は匂いが無い代わりに転倒の危険性がある。それを無くす加工もあるが、あれは人間の手で出来る内容ではない。そして木材は
滑らない、香木みたいに臭いが出てリラックス効果が期待できる。が寿命は確実に石材より短いんだ。」
「木材の家は長く使うと味があると聞いたでござるが?」
「それは柱とか板材の話だ。風呂は水分を大量に含む分耐用年数という話では石材に負ける。後掃除のしやすさでは石材が有利だ。一応・・・・二つ見本を作った方が
いいな。が、まずは注文通りの檜の風呂だ。」
 そう言うと出した木材威を独特の形で先端を切り始める。
「これは?」
「私は初心者でうろ覚えなんだが、これが組木の基礎であり、…私が覚えている模様は三つほどで…大工ほどじゃない。」
 そう言うと、凹と凸の二つの形にノミで彫りを入れていく、それを大量に作る。
「木釘でもいいんだがな…。」
「…。」
 それを全員が見つめていた。いや、特に…背後のメイドたちがが目を見張っていた。黙々と作るのだがその姿に驚いていたのだ。余りに…。
「何でござるか?あの正確さは?」
「ほぼ…全然理解できないですわ。」
 さっと組木の部分を作ると、後は手袋を脱いで押し当てると木槌でちょっとづつ叩いて押し込んでいく。
「叩いでいるでござるが、意味は?」
「これが肝心だ、少し凹側を小さく掘って、押し込み、後は木目に合わせる事でこいつを木目同士で反発させて、細かくカギを作るんだ。と言って現場監督だと
そんなに覚えていられんからな、大工はこの組み合わせを200から1000種覚えているからな。私はこの程度しか覚えていない。」
 そして木を組み合わせてどうにか風呂桶を作ると
「すまない、井戸はあるか?」
「そこにあるでござる。」
「少し借りるぞ。」
 そう言うと、井戸桶から水を汲んで…その前に焚火をして石をストーンアロー(極小、時速0km)で発射して石を火にくべていく。
「これは?」
「ああ、仕上げだ。一回は水を吸わせないと木が膨張しないから、湯を張って・・・それで漏れがいないか確認する。」
 そして、桶から風呂桶に水を入れて
「第一直せるでござるか?」
「そこは魔法を使う。流石に普通では一発勝負だ。だからこそ…大工は尊敬される。」
 職人クラスの大工はこれを見ただけで寸法を取って組み立てられる。そこまでの熟練が無いからこそ…最悪は前の木材の記憶を使って…ダークボックス加工で
誤魔化す気だ。、そしてなめし革を風呂桶に沈めて下に轢くとその上に焼いた石を轢いていく。
「医師は、焦げないでござるか?」
「実は、石に当たった場所だけは焦げる。だから焦げを出さないように…石焼きの際には注意している。後は、このまま20分待って仕上げをすればいい。」
 この間にも時間は2時間は経っていて、そして、地面に座っていた。久々にやり遂げたな。
「でもなんで、仕上げに湯を張るでござるか?」
「それは本来、木組みしただけだと木は乾燥していて水分を吸ってないからカチコチなんだ。水分を吸わせると一度膨張後に縮小する。その際に下や…木組みに
はまるように縮小する。木組みが失敗していればこの時に水が漏れるんだ。普通は水分で膨張したあと木にほんの少しの隙間があっても膨張分で隙間を埋めるんだ。」
 「…え?そうですの?」
 おっさんが奥様口調というのもすごいが、もはや置いてあるティーセットに手を付けることなく、風呂桶を見つめていた。
「だから、隙間が大き過ぎたら漏れるって事だ。後は乾燥させて終わりだ。」
 後は木を叩いて、ゆがみを確認して、終わりだ。風呂はやはり湯を張ってこその風呂だからな。
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