1,118 / 1,232
第23章 それでもやっぱり領地開発したい
第1110話 交渉目的は時として見えない事がある。
しおりを挟む
「分かった。となるとトラップは仕掛けておくが…もう一つコツはあるか?」
黒川が、なんか騙されたような顔になっていた。
「ダンジョンの装飾ならこっちも手伝いができる。がそれ以外は自分で考えてくれ。それにルーム系トラップとかは普段送ったリストの方で書いてあるから、買って使ってくれ。」
私のダンジョンショップは、数少ないダンジョンルームそのもののギミックなどを販売している。場合によっては高さが必要で、そのぎみっきを一から全部フェルミィが体を張った実験をしつつ製作している。
「これでも勇者に勝てる…というほどではないんですね。」
「最悪はキラリ砲みたいな大出力をその辺の壁にぶち当てられて、コストアウトを狙われるぞ。勝てるかもしれん。が相手のHPも膨大だったり防御魔法でカチコチのうちはトラップだけで殺せると思うな。」
ただ、これはダンマスも一緒でダンマスも戦闘にいる限りは勇者と同列の能力を持つことが多い。そうなればどんなトラップを仕掛けても勝てない可能性もある。だからと言って無駄ではない。そこがポイントだ。
「すまないが井原、依頼を変更する。虹原、大幹、後…神原、お前たち。ダンジョンをワンフロア分担当してくれ。そして…俺が2つ作る。但し時間稼ぎだけのフロアだ。で、このダンジョンの監修を依頼したい。」
ダンジョンをチェックして文句を言うお仕事だ。まあ負担は減ったな。
「いいが?それでいいのか?」
「後俺の分は…外装に関しては奥でサシでやる。いいな?」
「はっ!」
全員が直立不動となって答えた。こういう軍隊主義的なところも黒川らしいな。
その後、再度ダンジョンバトルを行い、今度はこっちの”会議室”で一対一の話し合いになった。
「一つ頼みたい。それがダンジョンの外装だけだ。最初のフロアと最後のフロアだけは、芸術点でこっちが組む。」
「今回の魔王バトルでの…要素の一つだな。」
今回の魔王バトルの審査は”お得度、芸術点、難易度、面白さ”などが関わる。かなり要約してある。その内お得度はダンジョンで勇者に与える報酬がどの程度の物か、これにリピート性が生まれるかというところだ。ダンジョンの醍醐味には背景の美しさも関わってきてゲームとかだと、シチュエーションと合うダンジョンの背景などは美しい背景は必須である。
「で、これとこれ。魔道具で出来ないか?」
「これの意味は?」
出されたのは一つの写真だ。
「実はダンジョン商店街という話をドルカスの所がしてるだろ?あれを真似て…大型ダンジョンを南のお前たちの所の水木の所の国とつなげる計画がある。そこのトンネルに”地下ダンジョン都市”を作って街道を通す計画がある。そこにダンマスたちの店を作らせて…最近鉱脈を買う事が出来てな。そこで鉱山地下都市を建築する。」
「鉱脈?そんなものを売る奴がいたのか?」
「ルーム扱いだな。だけど可能だったらしい。」
私達も内職で鉱脈を作ったからわかるが、それを売る奴がいるのか?
「何の鉱脈かわからないが、その前にダンジョンの地質調査だけはしてくれ。」
「分かった。それはしておこう。」
「こっちでもするがいいか?」
「どこに作るかは計画中だ。その為にもこの…写真の建物が必要となる。」
「…本当にか?」
「思い出だな。これはうちらの最初の出店した店だ。そこでうちに来た女と化粧が旨い販売員を使って店を作った思い出の奴だ。」
なんとなくやってる事を予想出来てしまった。
「んでな。剣崎とか4人ほど、ここで映画さながらの事をしたいと。だから作って損はない、むしろこれを見せる事でギルドから初心者を引っ張れると思ってる。」
「外装だけならばと見栄を切ってしまった以上、これを作るのはやっておく。が費用はかなり高めに貰うからな。」
「まあな。野原や荒野しか見ていないと、ある意味心がすさむんだよ。あのごちゃついたあのころ。匂いが凄くて、腐った匂いでも…あの適度なお互いの距離感は新米の頃の事を思い出してな。」
「娘さんはいいのか?」
「こっちには関わらせん。そのつもりだ。ダンジョンも産業だからなそれに鉱脈の維持費が高すぎて、普通のダンジョンの作りだと賄いきれん。」
鉱脈はダンジョンルームで存在するが…欠点は維持費だ。削られるたびにそのコスト分はその鉱物をDPで生産したと同等は失われる。また復活のタイミングは毎度おなじみ”誰も見ていない時限定”だ。その為に管理人となるモンスターがいないと鉱脈が削られて消滅してしまう。なのでそう言う意味でも鉱脈作成はダンジョンにとっては高収益にして…管理能力が問われるギミックとなる。その為にわがダンジョンでの鉱脈の設置が遅々として進まないのである。最初から専門のダンジョンを組めばいいが、そんな余りはこっちに無いのだ。
黒川が、なんか騙されたような顔になっていた。
「ダンジョンの装飾ならこっちも手伝いができる。がそれ以外は自分で考えてくれ。それにルーム系トラップとかは普段送ったリストの方で書いてあるから、買って使ってくれ。」
私のダンジョンショップは、数少ないダンジョンルームそのもののギミックなどを販売している。場合によっては高さが必要で、そのぎみっきを一から全部フェルミィが体を張った実験をしつつ製作している。
「これでも勇者に勝てる…というほどではないんですね。」
「最悪はキラリ砲みたいな大出力をその辺の壁にぶち当てられて、コストアウトを狙われるぞ。勝てるかもしれん。が相手のHPも膨大だったり防御魔法でカチコチのうちはトラップだけで殺せると思うな。」
ただ、これはダンマスも一緒でダンマスも戦闘にいる限りは勇者と同列の能力を持つことが多い。そうなればどんなトラップを仕掛けても勝てない可能性もある。だからと言って無駄ではない。そこがポイントだ。
「すまないが井原、依頼を変更する。虹原、大幹、後…神原、お前たち。ダンジョンをワンフロア分担当してくれ。そして…俺が2つ作る。但し時間稼ぎだけのフロアだ。で、このダンジョンの監修を依頼したい。」
ダンジョンをチェックして文句を言うお仕事だ。まあ負担は減ったな。
「いいが?それでいいのか?」
「後俺の分は…外装に関しては奥でサシでやる。いいな?」
「はっ!」
全員が直立不動となって答えた。こういう軍隊主義的なところも黒川らしいな。
その後、再度ダンジョンバトルを行い、今度はこっちの”会議室”で一対一の話し合いになった。
「一つ頼みたい。それがダンジョンの外装だけだ。最初のフロアと最後のフロアだけは、芸術点でこっちが組む。」
「今回の魔王バトルでの…要素の一つだな。」
今回の魔王バトルの審査は”お得度、芸術点、難易度、面白さ”などが関わる。かなり要約してある。その内お得度はダンジョンで勇者に与える報酬がどの程度の物か、これにリピート性が生まれるかというところだ。ダンジョンの醍醐味には背景の美しさも関わってきてゲームとかだと、シチュエーションと合うダンジョンの背景などは美しい背景は必須である。
「で、これとこれ。魔道具で出来ないか?」
「これの意味は?」
出されたのは一つの写真だ。
「実はダンジョン商店街という話をドルカスの所がしてるだろ?あれを真似て…大型ダンジョンを南のお前たちの所の水木の所の国とつなげる計画がある。そこのトンネルに”地下ダンジョン都市”を作って街道を通す計画がある。そこにダンマスたちの店を作らせて…最近鉱脈を買う事が出来てな。そこで鉱山地下都市を建築する。」
「鉱脈?そんなものを売る奴がいたのか?」
「ルーム扱いだな。だけど可能だったらしい。」
私達も内職で鉱脈を作ったからわかるが、それを売る奴がいるのか?
「何の鉱脈かわからないが、その前にダンジョンの地質調査だけはしてくれ。」
「分かった。それはしておこう。」
「こっちでもするがいいか?」
「どこに作るかは計画中だ。その為にもこの…写真の建物が必要となる。」
「…本当にか?」
「思い出だな。これはうちらの最初の出店した店だ。そこでうちに来た女と化粧が旨い販売員を使って店を作った思い出の奴だ。」
なんとなくやってる事を予想出来てしまった。
「んでな。剣崎とか4人ほど、ここで映画さながらの事をしたいと。だから作って損はない、むしろこれを見せる事でギルドから初心者を引っ張れると思ってる。」
「外装だけならばと見栄を切ってしまった以上、これを作るのはやっておく。が費用はかなり高めに貰うからな。」
「まあな。野原や荒野しか見ていないと、ある意味心がすさむんだよ。あのごちゃついたあのころ。匂いが凄くて、腐った匂いでも…あの適度なお互いの距離感は新米の頃の事を思い出してな。」
「娘さんはいいのか?」
「こっちには関わらせん。そのつもりだ。ダンジョンも産業だからなそれに鉱脈の維持費が高すぎて、普通のダンジョンの作りだと賄いきれん。」
鉱脈はダンジョンルームで存在するが…欠点は維持費だ。削られるたびにそのコスト分はその鉱物をDPで生産したと同等は失われる。また復活のタイミングは毎度おなじみ”誰も見ていない時限定”だ。その為に管理人となるモンスターがいないと鉱脈が削られて消滅してしまう。なのでそう言う意味でも鉱脈作成はダンジョンにとっては高収益にして…管理能力が問われるギミックとなる。その為にわがダンジョンでの鉱脈の設置が遅々として進まないのである。最初から専門のダンジョンを組めばいいが、そんな余りはこっちに無いのだ。
0
お気に入りに追加
42
あなたにおすすめの小説
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
アホ王子が王宮の中心で婚約破棄を叫ぶ! ~もう取り消しできませんよ?断罪させて頂きます!!
アキヨシ
ファンタジー
貴族学院の卒業パーティが開かれた王宮の大広間に、今、第二王子の大声が響いた。
「マリアージェ・レネ=リズボーン! 性悪なおまえとの婚約をこの場で破棄する!」
王子の傍らには小動物系の可愛らしい男爵令嬢が纏わりついていた。……なんてテンプレ。
背後に控える愚か者どもと合わせて『四馬鹿次男ズwithビッチ』が、意気揚々と筆頭公爵家令嬢たるわたしを断罪するという。
受け立ってやろうじゃない。すべては予定調和の茶番劇。断罪返しだ!
そしてこの舞台裏では、王位簒奪を企てた派閥の粛清の嵐が吹き荒れていた!
すべての真相を知ったと思ったら……えっ、お兄様、なんでそんなに近いかな!?
※設定はゆるいです。暖かい目でお読みください。
※主人公の心の声は罵詈雑言、口が悪いです。気分を害した方は申し訳ありませんがブラウザバックで。
※小説家になろう・カクヨム様にも投稿しています。
前回は断頭台で首を落とされましたが、今回はお父様と協力して貴方達を断頭台に招待します。
夢見 歩
ファンタジー
長年、義母と義弟に虐げられた末に無実の罪で断頭台に立たされたステラ。
陛下は父親に「同じ子を持つ親としての最後の温情だ」と断頭台の刃を落とす合図を出すように命令を下した。
「お父様!助けてください!
私は決してネヴィルの名に恥じるような事はしておりません!
お父様ッ!!!!!」
ステラが断頭台の上でいくら泣き叫び、手を必死で伸ばしながら助けを求めても父親がステラを見ることは無かった。
ステラは断頭台の窪みに首を押さえつけられ、ステラの父親の上げた手が勢いよく振り下ろされると同時に頭上から鋭い刃によって首がはねられた。
しかし死んだはずのステラが目を開けると十歳まで時間が巻き戻っていて…?
娘と父親による人生のやり直しという名の復讐劇が今ここに始まる。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
全力で執筆中です!お気に入り登録して頂けるとやる気に繋がりますのでぜひよろしくお願いします( * ॑꒳ ॑*)
婚約破棄はいいですが、あなた学院に届け出てる仕事と違いませんか?
来住野つかさ
恋愛
侯爵令嬢オリヴィア・マルティネスの現在の状況を端的に表すならば、絶体絶命と言える。何故なら今は王立学院卒業式の記念パーティの真っ最中。華々しいこの催しの中で、婚約者のシェルドン第三王子殿下に婚約破棄と断罪を言い渡されているからだ。
パン屋で働く苦学生・平民のミナを隣において、シェルドン殿下と側近候補達に断罪される段になって、オリヴィアは先手を打つ。「ミナさん、あなた学院に提出している『就業許可申請書』に書いた勤務内容に偽りがありますわよね?」――
よくある婚約破棄ものです。R15は保険です。あからさまな表現はないはずです。
※この作品は『カクヨム』『小説家になろう』にも掲載しています。
虐げられた令嬢、ペネロペの場合
キムラましゅろう
ファンタジー
ペネロペは世に言う虐げられた令嬢だ。
幼い頃に母を亡くし、突然やってきた継母とその後生まれた異母妹にこき使われる毎日。
父は無関心。洋服は使用人と同じくお仕着せしか持っていない。
まぁ元々婚約者はいないから異母妹に横取りされる事はないけれど。
可哀想なペネロペ。でもきっといつか、彼女にもここから救い出してくれる運命の王子様が……なんて現れるわけないし、現れなくてもいいとペネロペは思っていた。何故なら彼女はちっとも困っていなかったから。
1話完結のショートショートです。
虐げられた令嬢達も裏でちゃっかり仕返しをしていて欲しい……
という願望から生まれたお話です。
ゆるゆる設定なのでゆるゆるとお読みいただければ幸いです。
R15は念のため。
【完結】彼女以外、みんな思い出す。
❄️冬は つとめて
ファンタジー
R15をつける事にしました。
幼い頃からの婚約者、この国の第二王子に婚約破棄を告げられ。あらぬ冤罪を突きつけられたリフィル。この場所に誰も助けてくれるものはいない。
お飾り公爵夫人の憂鬱
初瀬 叶
恋愛
空は澄み渡った雲1つない快晴。まるで今の私の心のようだわ。空を見上げた私はそう思った。
私の名前はステラ。ステラ・オーネット。夫の名前はディーン・オーネット……いえ、夫だった?と言った方が良いのかしら?だって、その夫だった人はたった今、私の足元に埋葬されようとしているのだから。
やっと!やっと私は自由よ!叫び出したい気分をグッと堪え、私は沈痛な面持ちで、黒い棺を見つめた。
そう自由……自由になるはずだったのに……
※ 中世ヨーロッパ風ですが、私の頭の中の架空の異世界のお話です
※相変わらずのゆるふわ設定です。細かい事は気にしないよ!という読者の方向けかもしれません
※直接的な描写はありませんが、性的な表現が出てくる可能性があります
「お姉様の赤ちゃん、私にちょうだい?」
サイコちゃん
恋愛
実家に妊娠を知らせた途端、妹からお腹の子をくれと言われた。姉であるイヴェットは自分の持ち物や恋人をいつも妹に奪われてきた。しかし赤ん坊をくれというのはあまりに酷過ぎる。そのことを夫に相談すると、彼は「良かったね! 家族ぐるみで育ててもらえるんだね!」と言い放った。妹と両親が異常であることを伝えても、夫は理解を示してくれない。やがて夫婦は離婚してイヴェットはひとり苦境へ立ち向かうことになったが、“医術と魔術の天才”である治療人アランが彼女に味方して――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる