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第23章 それでもやっぱり領地開発したい

第1106話 3人に分裂できる利点と欠点

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とりあえず、鳥海に秘書みたいなことをさせて、日時調整をしてもらい。その間にフェルミィとミラージェと一度融合して記憶を共通化してそして再分裂した。この分裂の欠点がこれだ。双頭だと全員が知った物は全部即時に共通化されて即座に離れたまま行動できるが、分裂は、一度物理的に集合して分裂を解除して吸収し直さないといけない。その手間が問題だが。
「いやこれ…。」
 フェルミィも…。
「これ…最悪といいませんか、ブラックで。」
 ミラージェも顔が歪んでいるのが分かるぐらい、疲れ切った顔をしていた。
「一応こっちで全員で意識を共通化させるために、全員で会議に臨む。そしてその後に各自…ダンジョンを設計して欲しい。」
 これが問題なんだ、一気に3件分のダンジョンを受けて来るとか、普通の営業相手ならぶん殴りたい。ただし大会なので無理なのは分かってる。が
「問題は私の方だ。こうなると三つ被らないというのが前提になるぞ。」
「いや、まあ、そうだけどさ。」

 とりあえず、依頼書を見ると、それなりに配慮をしてもらっている。スキュラカンパニーの方は海底用装飾ダンジョン設計と”海中モンスター”が地上戦闘できるマップ三つ。それが発注の内容だ。ただし、設計の難しさは分かる。今回勇者が絡む以上戦闘してもらわないとDpは稼げないし、大方組織が絡むんだ。0点は不可能とみている。組織票再王手の亜人同盟は大方主催者側だから自由投票にするはずだ。そう考えると組織票のみの票読みは難しい。その中で、スキュラには一つのハンデがある。まえにリストを見せてもらったが海中用モンスターがほぼすべてで陸上用モンスターが皆無だ。何しろ魚人や人魚が無かったのだ。その上魚類で地上に出られる進化先は無かったのだろう。…となると勇者との戦闘は絶望的だろう。何せ向こうは地上限定。だからこその依頼だろう。魚類で勇者と闘えないと、海岸線歩いて終わりとか、海岸線から一歩引けば誰も襲ってこないとか…そう言う話になる。

 そして、魔人連合の方はもっと最悪だ。こっちは”勇者に勝てるダンジョン”をくれ。…この一文でOKだ。しかも2フロア分のみの依頼だ。余りに乱雑でぶん投げたくなった。しかも使用するモンスター類は無し、又は魔人以外出す気はないそうだ。ふざけてる。がこんな白紙依頼、何をどうしたらいいのか全然わからん。まだこの上に自分のダンジョンの制作があるんだぞ?
「最悪だなこれ。」
「分かりますが…やらえばならないでしょ。期間は取りあえずあるんです。向こうに一度突き返しましょう。」 
ミラージェも同じ意見だ、こんな依頼受けれるほど…暇ではない。勇者殺しのフロアか…。問題は魔人とかしか使えないって事だ。どうするんだこれ?
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