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第21章 薔薇と白い月(ダークファンタジー)

第967話 薔薇と白い月(2) 設定だけが必要とされる作品

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 それから、私は改めて”アニメ”(コミック版)大江戸旅館物語”を読むことにした。

 大江戸旅館という台東区にある古い旅館がメインの、俗にいう訪日外国人向けコミックだ。日本人が優しいという、イメージだが、主人公は”八乙女八枝(やおとめやつえ)”という古風な名前の高校生。今を生きながら、古風な旅館に生きるそんなノスタルジック旅館物語だ。特にリネン業者や、食品業者。基本素泊まりではあるが、隠しオプションの”家庭の手料理”に挑むなど、ホテル業界の闇に切り込む意欲作でもある、飯テロ在り、恋愛あり、そして書き込みが細かく、アニメも…見れればいいんだがこれが高いんだ。いや、ディスクはあるんだ、プレイヤーもあるんだ。しかしプレイヤーを起動させる電力がない。正確には…思い出召喚すればいい。のだが…電力分の200万Dpを払うかと言われると謎なんだ。その為にアニメは見なかった。が悪くないが、この作品を押したり売うはドランのメモにある。

”この作品は東京で暮らす、一時的日本に帰国が可能なのじゃ、DP使って遊べばええ。そう言う意味では最も共感を得られるのは現代ものと見たのじゃ、後の作品は週劇れたり、場所ば不明だったり、・・・実はこの作品、観光案内の視察で、東京の各所の絵が出るんじゃ、すなわち…東京再現の可能性が高いのじゃ。”

 改めてみると…確かに各地のアンテナショップ巡りでゆるキャラまつりもある。確かにこれなら…日本に帰れる。一時的だがな。ただ問題は…この作品2010年代なんだ。スマホショボい。しかも美食に強化する前で不景気の頃だ。かなり怖い。そこが難点か…。欠点はネガキャンが張りやすい。という事か…。ドラゴニックエスタのアプリとかの展開を予想しての中世押しか…それとも現代か…。ただ…もう一個の考えもある、それが再現できる限界を計る”宇宙もの”にするかだ。まあ、後で買いに行くか…。

「オウル、」
 …きょうはさぼりか…オウルはフクロウの頃からさぼり癖があり、命令の余地が残す限界までさぼる癖がある、ただし仕事はきっちりこなすので、そこは木のしていないが…その余地で、オウルを呼び出すのはつらい時が、稀にある。今回のようにだ。だが、オウルも、ミヨちゃんも結構忙しい。合間を縫ってのアイドルレッスンもしているからな。私は立ち上がると、下に降りていく。この屋敷は一応豪邸という扱いだが、貧乏男爵なので、備え付けの工場関連施設と畑以外は、普通の2階建て住宅しかない。2Fは私の部屋と隣が子供部屋。ついでに妻も同室で練る。ミラージェとだな。そして、1Fは使用人4名まで寝られる”仕様人部屋”と台所、ダイニング”があるだけの小さい家だ。錬金窯は地下のワインセラーの隅にある。台所がないころは、野菜を保存する冷蔵庫代わりの地下の暗室は一般家庭の一般的
装置だ。だからか、錬金術やる時は上着が欲しい。部屋が寒いからだ!ローブを防寒具代わりに来て何回作業しようと思った事か…。
「フェルミィ。」
「はーいぃ。」
「来週だよな。」
「はいぃー。」
 フェルミィが、馬変わりとなってシオリと遊んでいるようだ。
「どうした?」
「いやぁ…暇で。」
 シオリさんは外見5歳の幼女だが、実際は30超えるアラサーのおばはんの秘書だ。  
「暇か?」
「子供にやる事無いんです。」
「そうなんだよな…下級貴族の欠点でもある、」
 この世界における下級貴族は、中世のそれと一緒だと定義されている、そして私は男爵家であり、地位は”公式村長”なのだ。マリモッサー村の。いくら錬金術の大家とはいえ、村の村長である地位は変わらないし、侯爵でさえ、年末のあいさつで見かける程度。それ以上上は頭上げたら殺されそうな、庶民と扱い変わらん。そんな私だ。当然そんな貴族の長男以外実は庶民と扱いが変わらないんだ。貴族関連のお仕事を押し付けられて、給料0の待機族窓口というと分かりやすいだろうか。私と、歓待の指揮を執る妻以外…はっきり言って庶民と一緒なんだ。シオリの立場は。だから貴族子女教育なんてないし、そんなものを5歳から流行らない。もし近しい年齢の子供がいるなら考えるが、それもない、その上2年でもう撤退なんだ。先生呼ぶか?
「やりたい習いごとあるのか?」
「少しお待ちください。」
「地が出てるぞ、地が。」
 流石に、元の性格が生真面目な成果、あいつ幼女の設定忘れてるな。
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