魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

第２０章 それは柴崎エナリシア

第９０２話 社長は常に人員の仕事の余ったものを何でもやらないといけない

　バンガルスカーデの…解体方法は実は…シルキーたちを使わない。その方法はフェルミィが体の大きさだけ変身を解き、魔法で杭を作り…ウナギの要領で捌くのだ。そうでないと、バンガルスカーデの革が固すぎて普通の人間の重さ程度では全く歯が立たないからだ。それを今、ワタが行っている、本来はウルフェだったり、ダンジョンの誰かがやってもいいのだが…全員いないのでダンマスのお仕事になる、
「複雑ある、こんなでかいウナギ・・・ウマイであるか？」
「こいつは肉質が鰐そのものなんだ。だから鶏肉に近い味がする。しかもでかい。」
　ワタが皮をはぎ、骨を引き抜くと、ワタが大きく身を切り分け、後はは狩りを片手にシルキー部隊が全員で、肉を適当な大きさに切り分け、そして、骨や内臓はダンジョンに食わせる。顔もだ。内臓は魔法の世界でもなんとかあるかもしれないが、肉体的には全てワニであるバンガルスカーデは革と肉、そして牙位しか意味をなさない。しかも牙は不揃いが多く、お守りでしかない、ただしそのお守り的な意味では人気があるので、このまま。
「本当じゃのお、勇者の戦闘を見ておったが…。魔法主体じゃのお。まあ楽なんじゃが…やはりきついか。」
　ドランと俊三はその様子を見学していた。めったにないバンガルスカーデの解体ショーだったからである。
「確かにのぉ、でもあれが…勇者じゃぞ、」
『詳細は纏めていませんが…現在この解体されたバンガルスカーデの価値は２５万ＤＰです。』
「まあ少ない傷だったからな。」
『肉の一割と５分の１の革。なので、５分の一の価値減少と見て２０万ＤＰを支払います、このうち手数料を減額し…１７万ＤＰですね。』
「中々じゃのぉ。」
「だな…さすがにこれ以下だと勇者が起こりかねない。実際の生きている奴の召喚ＤＰが２００万ＤＰだからな。あれで。」
　実際はスポナー減額などを含め４万前後で召喚できる。なのでうまいにはうまい。報酬のほうが多いくらいだが。
「でも回収するつもりだったのじゃろ？」「
「…ギルドにこれは渡せない。バイラードの骨とか…パーツでさえ渡していないんだ。渡せるわけないだろう。」
　モンスターリストに取得させる方法として、死体のパーツを１００パーセントそろえて、ダンジョンに登録すると、そのモンスターが生産可能になる。という物がある、その為に…ギルドも食指が動いたのだ。見た事無いモンスターなら、当然欲しい。それがどのダンマスにもあるコレクター魂という奴だ。