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第19章 VS飛鳥

第791話 忙しいと忙しいなりのリスクがある。

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 まあ、そうだんはともかくつぎの日からは、商人含め、本社・・・外に作った特設カウンターにしないと店内に入るこっちも行列だが、ラーメンの列をさばけない。どうも昨日のうちに…あの護衛達が広めたらしい、そう、店内にはラーメンの値段が書かれていたのだ。混雑対応用に値札を掲げておいたのだがこれが、決め手でこんなに安い”貴族でも満足できる食事”というのの興味を引いた。ついでに貴族向けには赤豆腐は出してない。で…隣でミラージェに、レンタルゴーレム車の依頼を聞きながら…どうも、リラシルトの商人”小麦売り”の傘下商人たちが借りに来ていたが、数が50人単位だ。多すぎるので、10人限度としたが、問題はザガートンにも当然商人がいて、貴族もいる。そこから行列して待ってもらいつつ・・・ただね…。
「何でこいつに貸すぐらいなら私の所に25人派遣してもいいではないか!」
「これは当商会の決まりでございます。」
 どうも検索さんで聞いていると、半分ぐらい無茶な数字を借りる話をしているのは、土魔法持ちの人間の数が少ないことに起因した…”相手に貸す分も自分が借りて、自分が利権を握ろう”という考えらしい。まあ、だからこそ制限したが、そこに激高する商人や貴族が多いこと多い事。ただ隣には、警備隊のクラムブラッドと、ギルド商会がすぐに応援を派遣。…ギルド商会を敵に回すほどの度胸はなく、無茶な発言は減った。但しそれでも…250人にも及ぶ数のゴーレム運転手を集めないといけない。当然ダンジョンから出すのだが。今回の問題はこの様子で…相手妨害用に…シルキーが襲われる公算が高いという事になったのだ。ただ、もうこのゴールディでは秘密の会話はしにくいので、タミさん共々、次の目的地のリラシルト国境まで領地の接収と旅篭設置を兼ねて出発することになった。ドランは本拠地にも取って魔界に入る準備を。最悪、向こうで何か月も修行の旅になるので、行く部下の厳選を行うそうだ。そして水木さんはここでお別れ・・・。というのも、ここでしばらくギルドに頼まれてギルド側のゴーレム車の警備に回った。こっちと同じ懸念を感じたギルド側は、警備の募集を開始、水木さんたちを含めたエルフ部隊を投入。…数は耐えているが、経験者であるそれなりの水木さんに白羽の矢が当たった。なのでそっちに向かう事になった。この馬車には幻のダンジョンと、タミさんと…鳥海と出かけることになった。俊三さんは向こうで植生調査や、研究することがあるとの事で。居残りして、ゴールディ拠点からゲート帰宅するそうだ。
「確かに問題だわさ。」
「そうだ、だから、どうする?」
 そう、問題はシルキーたちは確かに人間と一対一程度なら勝てる。が、ゴールディでは最悪30~50人に襲われることや奇襲も考えないといけない。そうなるとシルキーでは偽装を保ちつつの戦闘は不可能だと判断。それに地味にシルキーは移動する戦場が苦手なんだ。領域守護は場所を設定してそこでの能力最大10倍それ以外は10分の1だ。当然移動すればその領域から離れる、なおシルキーをベースにすると、この領域守護を引き継ぐため、ボス部屋は位置なので、凄く強くなる。これでもバトルメイドができるという算段だ。が…ついでに移動する馬車を領域守護認定はできない。後レベル6以降の移動可能も自分が”魔法を使わず掃除”した範囲である必要がある為、移動しても自分の領域である必要がある。歩きながらの領域守護はできない。その為、防衛有利で攻撃が苦手というモンスターだ。
「難しいだわさ。」
 ついでにミラージェからのいらつきの限界も受け取っており、昼からは精神だけはミラージェと交代予定だ。私も苦手なうえに我儘で聞き入れない奴が多すぎる。騒ぐなら出禁にすると通告しているが…特に貴族がギルド職員を見ても騒ぐ騒ぐ。今では…ザガートン国近衛隊長が警備して…にらみを利かせている、が今度はそれに恐れて誰も来ない。…騙す気しかないじゃないか!…確かにイラつくわ。
「どうする?」
「ちょっと計算しているだわさ。確かに襲われる前提のゴーレム車パイロットなんて考えたことがないだわさ。」
 どう見ても危険地域。そして、この謀略っぷりである、もう怖い。が、貸すとは言わないと、乗合シルキー車が襲われる可能性がある、当然装飾したゴーレム車はお買い上げでかなり高い金額を吹っかけているのだが、払うと…これ見栄も絡むな…まあ、正確には細かい話は向こうに訪問してそこで契約書締結となる。でないと…この混乱は収まらない。まあ大方ギルドは後追いで仕掛ける…今回のゴーレム車の乗合でも、実はギルドが人員に傘をかけ募集。そしてこっちより本数が多いギルド”商業ギルド乗り合いバス”を作った。但しこれは都会限定で、現在はゴールディ限定の模様だ。ついでにこの貸しの代わりにリンシュメルトでは
田舎をつなぐ乗り合いゴーレム車をこっちがやっていい事になり、支店となる旅篭の設置も大丈夫になるだろう。但し、距離次第だが、人数増加も考えないといけない。当然警備もだ。それも兼ねてシルキーの配備から帰るつもりだ。
「そこなんだ。どこまでこっちが手札を切るかだ。」
「アチシとしては、ゴースト系じゃなくて、別の種族にエンジェルを憑依させる手を感がているだわさ。但し見つかると南が騒ぐだわさ。」
 そう、もう一個だけ表に出していい強力ゴースト系は”エンジェル”である、アークは不味い。メイディオでもいいが…あっちは制御不能がありうるので、スポナーでは出さないという話に…千鳥万花で決議が出ている、
「たしかに・・・。」
 タミさんが御者。私たち二人が護衛のふりした。向こうにも配備した”マナバッテリーゴーレム車”だが、このゴーレム車。実は小型化とゴーレムコアで…非常に大きな欠点を持っている、それは結集魔法陣などの魔石関連のアイテムはゴーレム作成付与では構築されず、またゴーレムが”手動”で形成しても今度は起動できない。…即ちゴーレム回路そのものを運ぶ必要が出てきたのだ。それ位ならゴーレム回路ごと認定されたスイッチ型のゴーレムのほうが
良く…そこに隣接させてマナバッテリー魔石で魔力供給を受ける形となった。そのために、あれ以上の小型化は無理だった。
「でもだわさ。もっと問題がエンジェルにはあるだわさ。あれに客商売は無理だわさ。」
 そうだな…確かにエンジェルは無機質無表情で、セリフも固い。アークエンジェルは一時期入れていたが、余りの話し方が固すぎて、何処にも使えなかったのだ。・・・ダメだ。向こうで騒動になる。大方固すぎる上に…ダンジョンみたく規則で縛られることはない…だから主人殺しまでありうる。そしたらこっちの商売がやばい。
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