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第18章 水木さんは地味に大幹部さん

第727話 権力の乱用は優秀な民の離反を招く、

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「では。」
「二つ条件を満たせば…私たちはイーハ商会の傘下に入ろう。」
 材木問屋のガースに呼ばれ、ドランに私が召集されるとこれだった。
「…話がよく見えないけど?」
「検討した結果だ。ただ今回ん件で御用商人を抜ける必要がある。…信用状の件もかにそうだが…あの材木・・・接収されることになった。」
 あの立派な一本杉みたいなあれはなかなかない。それを運べた実績もあるはずだが…。
「…あれこそ貴族にふさわしいとな…。流石に愛想が尽きる、」
 そう言えば鳥海はこの辺を”帝国法”で取り締まっていた。どうも、中世における商売リスクは三つある、一つは盗賊である、遅い脚と長く伸びた隊列これを見て、最低でも相手は守るべき”に持つ”というリスクがある状態で戦闘を行える、これに関しては実はこの地域は3倍以上のリスクがある、盗賊に”地方貴族”が混ざってしまう、で、討伐しようとすれば”任命した侯爵”に訴えた相手が再討伐される、その為、住民の自衛もできない上に搾取しかされない。
「…今回の件でもう、すべての拠点は開拓村に写す予定で。全員移動させています。。」
 …二つ目のリスクはさっき言った”遅さ”である、商人にとって時間はそのまま命に直結する。にもかかわらず情報、移動、そのすべてが遅い。ギルドによるメールがあり、勇者大陸では情報が迅速だ。今後の事を考えると、この商人たちの動きは相当強いとみている、教育機関も備えている。がここにはそれがない。三つめは”貴族そのもの”だ。ついでに中世においてこういう傲慢な処分をした貴族からはその噂話の伝播も込みで、すぐ商人が全員逃げる、が事問題なのがこの”侯爵”の領域の広さだ。3人とも…大体マルワール帝国の実働部分と魔王国を足した位の領土がある。余りに広大なので、逃げるのも難しいのだ。
「いいのか?」
「はい、もはや売り物を奪っていく貴族と付き合えば私たちは…。」
「でも連中は追ってくる可能性もあるぞ。」
「そこで、あなた方です、魔導士たる”イーハ商会”様の傘下に立つことでそれを防ぎたいと。条件としては私達の身分の保証と、侯爵との対立です。」
 …結構きついな。
「いいのか、ドラン。」
「儂は構わんというより、ちぃっと横暴が過ぎるのじゃ、この調子では徳永も本当にこの国を統治しておるか全然わからんからのぉ。」
「何というか、面倒な処理は王に押し付け、有利なところは全て自分たちが貰うと言った感じだろう。」
 これも貴族制の欠点という話を聞いている、鳥海が”貴族商人制”を引いているのはこのためだ。国からは国防とかの最低限度以外の支援を貴族に行わず、また自立を促す。帝国の維持自体は”ダンジョン”に担保された戦力で行うという物だ、内乱は禁止、兵力は持たせない。等の反乱防止策を行っている、それでも魔法による騒動は起きているが、厳しい規制法を引くことで、抑えている、がこちらはその貴族がまず民衆を人間と思っていない。がここから中世のあるあるに近いが、実は”税を払うかどうか”という話は村ごとに決定されることが多い、税が多すぎて生きていけない等の場合、村長が交渉する。そして村長が良いと言えば税は徴税菅に運ばれる、という仕組みだ、いくら徴税菅が騎士でも…30倍以上の人数の村人が農具を持って襲ってこれば勝てる道理もない。なので、貴族の多くは”村より弱い”このホワルカナン北部はその貴族に”武装権”を認めているからこそ、勝っているだけだ。そして、それくらい村と村が遠い、開拓村と都市との間もだ。基本貴族は城壁に囲まれた”都市”に住むためである、その為、納得して払ってもらえる金額の税とサービスという考えが中世ヨーロッパにある、最悪村を捨ててすべてを持って逃げればいい。という事である、
「出来れば、その為にゴーレム車の力が欲しい。というわけです、」
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