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第18章 水木さんは地味に大幹部さん

第723話 打ち合わせで相手の事情で立ち消えはよくある事です

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「すまねえ。ちょっと…ダンジョン攻略は待ってほしい、」
 約束を果たすべく、ミヨちゃんに頼んで送ってもらったスキュラカンパニーの玄関口、首都ポルホイで、ギルドポルホイ支店を訪れた私たちに来たのは相良というまあ、一種のスキュラカンパニーの両親と呼ばれる”船のダンジョンマスター”である、水木の言う向こうのコードネーム”勇者48”における、裏の立役者。戦艦を運用したのはこの相良である、
「どういうことだ?」
「報酬の件について、大貫とリチャード、社長の3名が言い争ってるんだよ。」
「説明して欲しい。」

 スキュラカンパニーは首都ポルホイを1から作り出来上がった海洋王国・・・である。そして彼らの悲願は”リゾート建築”である、社長であるトップの海川が海関連のダンジョンマスターを集め、楽園を大地から作る。そしてそれを海の真ん中に作り数多くの建物を建築したい。そう思っていた。がここで問題がでてきた。まず建築のノウハウがない、そしてリゾートの方向がバラバラ。そして何より、みんなのDPを傾けて作った島々(地上部分)に設置できるものがない。そうなると他のダンジョンマスターから買うしかない。今回鳥海のお願いに対し海川は最初、厄介な海のダンジョン二つの撃破を依頼した。これはスキュラに対ダンジョン攻略のノウハウがないため、戦闘させるつもりだった。だがここで戦闘担当の大貫がこれに反対した。戦闘担当がいるのに攻略を任せないのはという事だ。そしてやるなら無人島開発一個を任せそれを無料で作らせるべきだと。それに今度は会計担当兼地上商店担当のリチャードがキレた。それこそこっちの楽しみである、無人島一戸渡してそこにバックドアが設置されないとは限らない。…確かに私もそこにひそかに私の領域を混ぜることも考えるぞ。だからリチャードは”船のダンジョンマスターの客船内装”を作らせるべきだ…と言ったのだ。
「まとまってないな。」
「まあな。で、現在3人のプレゼン大会まちだ。」
 この相良という男、一応ギルドオーブが設置されたこの”海上ギルド”のトップでもある、が…。
「ダンマスは4人しかいいない。あんたはどう思っているんだ?」
 現在のスキュラカンパニーのダンマスの人数は4人。先ほどの3人とこの相良だけである、
「…俺は…本来ならポルホイの”外延部街道”が一番厄介だから、そこをさせるべきだとは思うんだ。が、3人が争うのは結構稀でね。で、手出しできねえんだよ。」
「建築家としてか。」
「そういう事、あんたに依頼できるというだけで、社長がワッショイされて酒盛り入ったからな。がどこに使うのか…って事だ。」
「不通にDPとかで依頼できないのか?」
 俗にいうスキュラは嫌がらせもするが…。
「それが今までの調略と、海路製作でDPはほぼない、スポナーでDPカバーさせるべく海洋牧場も作っているが、魚の回遊範囲が広すぎて専用の巡回船が回ってDPを回収しているが…島の作成と、植物の作成もうまくいっていない。南国植物がないんだ。」
 分からないでもない、海の傍は”園外”で普通の草や植物では枯れてしまう、それなりに塩害に強い種の植物が欲しい。
「さっきの三つの案はあんたはどっちも嫌っているみたいだな。」
「そうだな、三つともきついのは事実だ。まず無人島開発は俺がそこに航路をつなげるか、どっかのダンジョンでも建築しない限り利益ゼロだ。そこ泊まるくらいならまだここに高級ホテルを建てたほうが儲かると思うんだよなぁ。で、社長のダンジョン攻略はまず海底にあるダンジョンをあんたが潰せるのか?大方破談にさせたいんだろうが、前の実例もある、」
 相良はこっちを睨む、分かっているんだな、あの建築騒ぎ。
「あれで相当うちも傾いた。今回も大方対策があると思っている。」
「まあな、ケイブ建築の際に亜人から海のモンスター数種類を貰っている。そこから育てたモンスター―があるからな、それを流し込むつもりだった。」
 トビキリウオ。そして”サーペント”、”プレキオザウルス”、”シードック”。”シーアサシン”魚系を得て手に入った戦闘系モンスターだ。ただタコは手にはいらなかった。
「だから、社長の小手先は通用しねえ。俺はそうみている、だから社長の”海底ダンジョン攻略”は反対だ。」
「言っていいのか?」
「俺も意見があるが、割れている。それに俺の船の内装・・・は確かにありがたいんだが…。それが一番問題なんだ。」
「どういう事だ、あんたのダンジョンを整える案のどこが問題なのだ。」
「それが…まず無理だからだ。こっちに来て欲しい。説明する。もしあんたがどれかの案に口添えすれば…決まると思う、」
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