魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

第１８章 水木さんは地味に大幹部さん

第７１５話 ミンクのコートを着た大工のお姉様

「あんたすっっげぇな。」
　バルアリが感心しているのもわかる、
「でーしょぉ。」
　で、胸を張るフェルミィ（おれ）よ。少しは自重しろ。でもわから…。
「というか、いきなり回収してこれか…。
「儂もびっくりなのじゃ。何なのじゃお前たちは？」
「一応ぉ。メイドとぉ。ご主人様ですぅ。」
　こっちは間延びした声だが、フェルミィとミラージェ本体はこっちで、子犬とメイドの形を取り、私がミラージェの外見をしている、ついでにフェルミィに来てもらったのは
一部の木材の加工に手が物理的に足りないので来てもらった。…え？一人は本拠地に回さないのか？実はこれが地味に”ダンジョン出入口移動”の欠点だ。ダンジョンをまたぐ移動は多頭は必ず身体の最初の位置に戻される、これのおかげでダンジョンを使った移動は私は極力せず、ミヨちゃんの”影回廊”を用いた移動を行っている。が、今回は内職でのMP消費にすべてをのリソースを注いでいるので、ミヨちゃんが使えないので、３人そろってのダンジョンでの移動となった。そうなると、フェルミィとミラージェがいるのだが…仕事に帰るには、結構時間とMPを食う高速移動しかない。ついでに本体の姿に戻り、（高さ５０mくらいかも
しれん）走ってもいいが、それは周囲の被害と地震が恐ろしい、なので、却下、MPも出来るだけストックして、内職にぶちまけているのでMPも節約である、ついでにミラージェの代わりはタミさんがしてくれている、正確にはダミーミラージェゴーレムとメイドの民さんで、実質タミさんが運営している、
「でもよ、あんた…職人なんだな、木工の。」
「それじゃ、それに驚いたのじゃ。」
　ドラン迄混ざるとか…。いやいいんだが…。
「これも手作りだぞ、」
「「え！？」」
　いやいやいや。
「ちょっと待つのじゃ、このゴーレム車が？」
「ああ、今回は造形と配線を仕込んだうえでの…。」
　これはゴーレムを作り続けて…レベルと知識がかみ合ったのだろう、思いついたことで、ゴーレムのMPを節減するために一度材料を成型後の形で配置。
その後に魔法を試行して…作ったがそれでもけっこう消費が大きかった。
「やはり、ここは増設可能は、トレーラー方式がいいか？」
「いや、これ、この車体全てがゴーレムじゃろ。」
「まあな、消費は逐次確認してある、それにバルアリ君だっけ？」
「いやあそうだが…。あんた普通に…その場で作るんだな。」
　実際道具が普通の工具程度だと、二人いて、一人が手で押さえて木材を固定、そして私が工具で削るという事が多い、ただ個人的には高級ミンクのコートを着た大工のお姉様とか言うパワーワードに近いギャップのもったなさがある、
「というか、それが普通かの。」
「いや、そうでもないが、暇だからな。ここでこいつのパーツを作って、それをお前たちに試験してもらっている、こういう実地こそ商品開発というか…。」
「だからと言ってもメイドを連れ込んででも…。」
　そう言えば、一応フェルミィと私はフェルミィが一日遅れで合流したメイドという事になっている、…そしてこのゴーレム車実はスピード測定をしていない。というのも”スピードメーター”の原理が分からん。なので体感値で遅いとか早いを考えて動かしている、だからこのバルアリ君を使った体感値スピードメーターを使っている、ついでに実験に成功すれば…この車型ゴーレムを…街道に配備したい。