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第18章 水木さんは地味に大幹部さん

第708話 社員の2/3が消滅すると、普通は回らない。

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「というわけです。できれば支援を。」
 水木が直接出向いての鳥海さんとの会議中の私たちを直撃しての報告は”山岳同盟の窮地”だった。4人いた山岳同盟は二人となり、イツキとドルカスだけだ。そうなるともう同盟でもなんでもない組織な気がするが、ここで問題だったのはドルカスが鋼鉄の定期的供出により辺境公の地位と自治を買ったのだ。しかもその技術はドルカスたちドワーフ3人とその部下で独占した。がその二人とその部下のダンジョンモンスター50人×2=100人の門弟も失い、鋼鉄城は機能停止ぎみ、かといって納税を止めればそれを口実にザガートン国が何をしでかすかわからない。その為ブラックとなっていた。
「それに旧魔王軍だわさ?そこからの支援の話は来ただわさ?」
 確かにこういう事態では普通上役の聖女やその他が援助に出てもおかしくない。が、その話は聞かない。
「…そう言えは聞かないですね。」
「隠しているなら自業自得だわさ。」
「確かに、応援を頼まないと結局不利益は建主にかかる、だから、時間を優先すべきだ。」
 建築関連の費用の恐ろしさがここにある、工期見積と手配を見するとそのつけは自分の財布にかかってくる、建築の多くは請け負う行の自由な大工が多いが。その裏にあるのがこの工期ミスや、損失補填という言葉だ。大抵の契約書に遅延には賠償金や”ただ働きによる補填”が書かれている、最悪自分が相手に金を払って仕事をしないといけないのだ。例えば海外から運んできた”取付家具(暖炉など)”をミスで部分でも破壊した場合、再発注の金額は壊した大工持ちになる。当然後期も遅れる、なので、そう言うのがないような、人員配置や余裕を持ったスケジュールの組み立ても”建築家”にかかってくるのだ。失敗をあると見込んでのスケジューリング。相手は当然早く立てて欲しい上にやる気や様々な工程管理も建築家(現場監督)の仕事になる。
「でも限界みたいですね…。」
 確かに想定外のミスで、人が捕まらない。かといって下っ端の初心者ダンマスでは…大方機密を持って逃げる恐れもある、きついな、こういう時は。これが管理の辛さである、想定外(予想しない箇所からの者)という話は結構多くある。対策が単調でない事なんて多くある、
「対策って事だわさ?」
「はい、できれば接触を一度したいって事らしいです。相談ですね。」
 こういう労災関連な事態は結構起きる、ドルカスを取り込むいいチャンスかもしれない。鋼鉄が手に入れば、いやドワーフをこっちに招いて、二人とも取り込める、だがドルカスは元々親分肌のはずだ。
「こういう弱味のどう漬け込むかも問題だわさ。」
「助けないんですか?」
「元々はライバルだわさ。第一この金額を取っ払いで出せるギルドが何の手助けもしないのは、今回の件に補填を入れてないだわさ。」
 よく考えてみたら。こちらへの報酬が結構数億DP単位だったりする、提示されていたのは、其れより利権法がいいと突っぱねてきたが。よく考えてみたら、その金額を簡単に提示できるだけ、亜人は儲かっているはずだ。それが数百万に困窮する?おかしくないか?
「え?」
「反応を見る限り数億を”ちょっとしたお小遣い”程度に考えているのが、旧魔王軍メンバーだわさ。それに対してドルカスがその金額で泣きを入れるなら・・・旧魔王軍から資金は回っていないって事だわさ。」
 実際ダンマスの皇帝の半分以上はDpによる代替えが可能だ。なのにもかかわらずそれを行わない、この調子ではドワーフ絵の必要以外のレベルやスキル以外への投資もまばらと見ていい。
「じゃ、じゃあ…。」
「手助けするにしても、様子がおかしいだわさ。大方ドルカスは疎まれている可能性があるだわさ。」
「ドルカスさん…。」
 確かに
「それに大方、例の”インスタンスダンジョン”騒ぎを大方ドルカスが把握してない可能性が高いだわさ。連中の支配している町がどうなっているか、調べる必要があるだわさ。」
 そう、亜人でも14か所のダンジョンが消失し、インスタンス化したのだ。そうなればもっと騒ぎが…。
「そう言えば、その報告はありません、私に討伐命令も…ギルドにも騒動はありません。」
「やばくないか?」
「でもこういう時に、支援をしたら…。」
「こればっかりは亜人の失態だわさ。…でも、そろそろ、亜人に仕掛けを売っておきたいだわさ。かき回して、人材を確保するか…内部に亀裂を入れておきたいだわさ。」
 なんか、まだ企んでいるのか、鳥海は?
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