魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

第１７章 ドランの領地視察旅

第６６２話 これからの予定の報告じゃ

 食事も出しつつの大体の事情説明を聞くにつれ、どんどんエルミンたちの顔が青くなる、バランの乗っ取られ、魔王降臨。そして現在でも要注意ダンマスとして亜人に狙われ、パンダの動向も怪しい。そして、それが”南部貴族”であること。
「あの金髪王妃がのぉ…。」
「って事は、マスター。これからも…。」
「一応、エルミンにヒントを見せにおいてもらい、それを指示として、一応全員とは会って話をしたいのじゃ、あいにく向こうは儂の帰りを待っておるだけじゃ。」
「でも、あの馬鹿…。」
　バランはドランが手をかけたサブマスターでもあり第一の僕でもある、ドラゴンとしての能力があれば確約できる”拠点最終防衛”としての実力を買われてだ。なので、本来ダンジョンの中に籠ってもらって、何もしないのが正解だ。撮影スタッフやロケハンが担当なのも、バランの強さで、最悪でも逃げ出せるとドランも思っていたからだ。それが破れらた。その裏で、その次に生まれた”エルフチャイルド”の彼女は裏の…物品調達を担当していた。と言ってもこっちでショップの取引を行い、
「今回…後言っておらんかったが、儂はある組織に入ることになった。」
「「え！」」
「まあ、聞いた話行くに３か月くらいかかるとか何とかという大森林の向こうの国マルワール帝国という国があるのじゃ。」
「そこまで行きなさるとか…。」
「え？確かあそこ、会長のー。」
「そうじゃ、会長の組織”千鳥万花”にの？」
「え？アナウンスー。」
「抜け穴があったんじゃよ。それを連中が使った。向こうも儂の意志を組んで、表立ってはソロじゃ。裏でがっちり手を組んだからの。で、村長の方にもシードルとか前に持って行った酒や、甘いものとか回るからの、ただし…。」
「分かってるんじゃ。が…・そんな大きいのか。」
「狩人の国でもあるんじゃ、それが大量の肉とか、回せるのじゃ、そして毛皮の加工品もじゃ。」
「…すごいのぉ。」
「でも、商売はどうするんでー？」
「とりあえずはエルミンを連れて旅をするのじゃ、で、タマちゃんに頼んで色々誘導してみるのじゃ、手紙とかで連絡するとか、伝えてあるからの。」
「…でもマスター。いいんでー？」
「うむ、手紙で連絡してある、連中にはの。で自体はあいつらには伝えてあるから、広域ロケハンの話を振ってもらって、儂は町で待機して、落ち合う予定じゃ。出た場合連絡して隠れれば良いのじゃ、」
「…ふむ…ダンマスとかいうのも大変じゃのぉ。」
「表向きはエルミンは行商の形で、人手が欲しい場所ができたからという理由でええじゃろ、最悪村長たちが襲われる方が心苦しいのじゃ。分かって欲しいのじゃ。」
「分かった。という事はあの荷物は？」
「シードルを樽でと…後はハムとか言う保存のきく塩漬けの肉と、マルワール帝国では塩漬けと燻製の肉は非常に高価な”塩分補給商品”として人気だった。塩は舐めれるが、そこまで多く食べれないが、塩に付けて保存も効かせたうえで食べれる…画期的調理法だった。」
「後は家具と向こう特産のなめし毛皮の丈夫な服じゃ。」
「すまんの。」
「儂が交渉して、村には商品を届ける。助けてもらった恩は帰す。それが仁義なのじゃ。」
　ドランは鳥海達と違い、ある意味非常になり切れない側面もある、がそれが人となりになり…ある意味カリスマが生まれていた。