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第16章 途中退社は残された者がつらい

第646話 目撃者と情報は時として国に絶大な刃となる

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 これが俗にいう”赤い城壁事件”と呼ばれた事件の始まりだった。そりゃあ、私を全力で城壁にたたきつけ、血を飛び散らせて、それでいて”加害者”をかばったのだ。音もすごかった。当然観客も出てくる、そうなると、街中が騒然とする、当然”エド”を狙った兵士の事も話に出た。それは、河川を使った商業国歌である、パルマキアにとって
商人と王宮が隔絶するに至る…十分な衝撃事件だった。そして、事情を説明して、どうするか聞きに来たところ…そこにはこの王都にいる全商人たちが来ていた。そして、青ざめ、二度と王宮行きたくないというエドの姿。私はここでは部外者なので、遠目に見ていた。そして、そこにやって来る役人と数人の姿の兵士を見て、エドは怖がって、雑貨店に逃げ帰ってしまう、当然と言えば当然だ。二回も殺されかけ、そして私が血しぶきを上げた。そんなところの兵士だ。当然トラウマになっていた。その姿を見て商人たちは悟った。むごいことをされたのだと、聞いた話、この町は商人たちの運輸により成り立つ国家であり、商人たちの自治意識が高い。その中で国にはある意味自分たちがこの国家を支えたという矜持が商人たちにあった。その商人のトップをここ迄したのだ。しかもエドはどちらかというと、国側に便宜を図ってきた功労者だそうだ。それを街の全員が知っていた。ついでの情報収集で知ったのはこの国。ゴーレム車を真似た”大八車”があり、それを3人係りで引いて…王宮に食事を届ける仕事もしていたそうだ。
「すまない!本当に済まない!」
 役人が謝りに来るものの、その態度もあり…いつの間にか、商人たちが石を投げ始めた。
「エドさんに!なんてことを!」
「待て!お前ら!」
 全容としてはダンジョンがこちらを見て、攻略者とかと勘違いしたのだろう、防衛本能的に殺そうと思ったのだ。しかもごまかしが雑だった。なので錯乱したとみているが急に錯乱した同僚と、初めて見た一般人どちらが悪いのか、だれが区別がつくのだろうか…私はそのまま帰ることにした。今の現状。どうしようもないからな。

 それかからこの国は動乱に入ってしまった。王宮の兵士は見かけられれば石を投げられ、兵士の多くは城から逃げ出してしまった。どうも聞いた話、いきなり50人ほど下っ端が消えたらしくしかも、その下っ端たちはある部屋に来ようとする人間をすべて切り伏せたという、鎮圧したのは2時間後、…しかも何故か消滅した形でだ。そうなると城内はありもしない恐怖が覆い、しかも城内に住んでいる王族と一部の兵士以外は、この首都の市民の怒りを知ると、貴族が自宅を警備し、登城できなくなってしまい、兵士たちは、当然家族から反対されてしまった。そして、何より商人がへそを曲げ国に物を売るのを全部やめたのだ。…しかも数件国による食料の略奪が起き、更に
ヒートアップ。内戦状態となってしまい…商売するどころではない。一応後で許可をもらい、商店にはシードル酒とパークボアのなめし革の小物入れ(財布やバックなど)が多数売れた。どうも、この辺は獣が小さいらしく大きな革製品などがなく、加工品は珍しいという、シードル酒共々結構な売り上げとなっているが、王城はそのまま
立てこもりとなり、もう…お互いの打つ手はない状態だが、私はここで手を出すことはなかった。なぜななら、もっと緊急事態が起きたからだ。
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