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第14章 下部組織は基本押し付け

第534話 密輸ルートの生成は自分ではやりたくない。

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「すいません、結構かかりました。」
「いいのだよ。でも…。」
 一応、森の小屋で一人、後の3人には、商店の準備をしてもらっている、ダンジョン建設はまず閉鎖状態で移動できるなら、まずは連中に立地を確認させ、そこで建築させればいい。一応オウルには再調査を依頼してある。
「一往名前な”正々堂々”となりました。そして…一応、私が…リーダーとなりました。ただ何を売ればいいのか。そして、何をすればいいのか全然。」
 来てくれたのは大木戸君だ。
「当然だな、向こうの王宮の動き方次第だが、それまでに向こうに卸す商材と、最低でも一か所ダンジョンを開ける必要がある個所がある。その指南だ。」
「どこです?」
「この国の現状は…知らんよな。」
「はい、まだダンジョンを展開していないので、」
 こうしてみると、体内ダンジョン経由でゲートが移動できるタミさんの存在はかなり大きい。そして、偵察部隊の精度の高さも結構武器何だな。こうしてみると。
「まずは、この画像を見てくれ。」
 ある程度歪んでいるが、プロジェクターを…一応技術は亜人から教わったが、こうしてみると便利な光魔法の応用によるプロジェクターで、この国のマップを示す。
「これが…。」
「すまないな、これの転写技術は確認されていないが、こういう国だ。」
「いえ、大変ありがたいです。」
 流石に、いろいろ分かっているようだ。
「でだ、ここで商人の役割は二つある、一つは海運からの輸送業者だ。川経由で国境に接しない森からの木々の販売。用途も主に薪だ。建設にも用いるが、そして、この国地味に高地にある。なので麦が育たない。」
「結構厳しいですね。」
「そこで、大麦とネギがメインだ。船で下って、隣国との交易などを行ている河川交易都市だ。がもう一個役割がある、それがこの…。」
 指さしたのは亜人との国境であり、水源の地域を渡る線だ。
「この亜人との国境を密輸入して、向こうから物資を持ち込むことだ。」
「密輸ですか?」
 そこで今回のあの王様が困った顛末を利かせた。
「という事は…資金難に援助したと。それで…。」
「そうだ、それも南側の国というライバルがいる。」
 ただ、これだけの土台がありながらこの国は貧困国だ。というのも道路にしても、南のエルメキアのほうが街道から近く、同じことをしても立地で負け、北側3国は地味に山に囲まれ地味に高い標高にあり、食料が乏しい現状がある。
「そこで、ここを貫通する、”トンネル”の建築が焦点となる。」
「まずくないですか?亜人と敵対の。」
「向こうからすればこっちは最悪でも中立。向こうの許可は取る。見逃すようにな。それで敵対の”草原同盟”に対抗できるだけの資金力を得る。」
「結構厳しいですね。」
「これにより”荷車”を得て、運輸に使うのが目的だ。海運からの陸運。それが今回のコンセプトだ。」
「あ…。」
 そう、このトンネルで向こうからの”荷車、ゴーレム車”を通せる道路により大量運輸を行う。これにより、荷車による陸上運輸を行う。それが今回の作戦だ。
「でも…亜人が許しますかね?それに南の国が…。」
「南の国にはまだ、運輸会社の理念はない。特に川を下った後の”上り”が問題だ。それによる大量運輸で、まずはこの国の物価を下げる。その為にまずはここの道路をつなげる。」
「…もし私たちが受けなければ?」
「利益が絡む、私が作るだろうな、そっちへの支援の名のもとに。」
 大城戸君は、うなるばかりだった。亜人ともそうだが、地味にこのトンネルは”密輸道路”なのだ。犯罪と言われて、否定できない。
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