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第12章 開発再び

第467話 プロの思考の最高傑作は思考が何週も回り過ぎて、素人には理解できない。

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 結局、帰ってきて興奮ながらキラリの説明を受けたが、あの外見のキラキラっぷりと違い、実に堅実でそれでいて丁寧な戦闘だったらしい。そして何より聞いて驚いたのがレーザーさんあれでいて…格闘が…そう言えば闘技場でもやっていたな。それがメインらしく素手での格闘を好むらしい。ステータスによる高速移動と倍率をかけた一撃。ステータスは人並みでも奥原でさえ、目で追うのが手いっぱいで反応できないそのスピード戦闘は流石に有名勇者そのものだった。というよりどこの〇戦士だよって思ったらしい。奥原は。そして、休養日を挟み、今後向こうで奥原が言えばこの魔界ツアーを行い、勇者を強化する案を話す。ただクラウドドラゴン戦を見た感じ20から25が多いレベル隊で、地味に音無たちはレベルが42とか44なので、スキル差はともかくレベルだけなら上位らしい。どうも聞いた感じ最近は一般人向けのリンシュメルトダンジョンや意外と襲う人の少ないリラシルトざがーtん国の間の警護任務等の金になる事をメインとする勇者…又は国に就職する勇者もいるそうだ。その中でスポンサー制度で、地方の商人に化けたダンマスに金で雇われる勇者。まあ敵対同志とはいえ、どうも勇者たちは稼いだ金がランキングになるので、より安全で”稼げる依頼”を中心に活動をしがちだという。そこに付け込むのがダンジョンマスター側って事になるらしい。ついでにランキング10位以内だと、王国側のスカウトメールが良く来るらしい。…ある意味実力社会だが、
「でもなぁ。」
 音無たちはそう言う観点で言うと、実はランキングは低い。その上公表レベルは”25”の中堅にしてある。ただギルド内部は理解してるらしく、ちゃんと成果が上がっていると。
「で、どうよ。」
 そうケイブ用テストダンジョンを帰ってきて即仕上げた。それがこの”雨漏れ洞窟ダンジョン”なのだが…。
「これは地味に嫌だな。」
 洞窟内部に木の根を張り巡らしそこから落ちたと思わせた雨を…と思ったらこれ、DP計算上雨にカウントされてねえ。しかも、雨が降っても地面に落ちると見えない範囲は全て・・・あ、これ不味いわ。
「…どこが?」
「例えばだ。ダンジョンが人気でランダムの最初で、この雨濡れを超えるのに行列してみろ、この水、はける(排水溝に落ちること)か?」
「あ…。」
 そう、ダンジョンの構造上必ずダンジョンは人が”見ていない”箇所での掃除はできるが見ている場合はできない、当然水が落ちて水が溜まっても洞窟上だと処理できない。これに排水溝を付けると…それは洞窟というコンセプトから抜ける。そしてこれを見た人間はこの雨が只の脅しだと思い、…不安をあおることはないだろう。マッチポンプとはいえ園気味熊で見え見えなのは面白くない。裏切るにしてももっといい方法があるはず。
「でもどうするのよ。これが一番楽よ。一直線…。」
 洞窟という安定性の前ではそれにだ。これでは大型モンスターの配置が難しい、特に出現できん。
「フィールド型にする必要がある。外壁は当然空気と幻術だ。」
 これを用いる事で、外壁に背景を張り、雰囲気だけ出すことができる。今回はいつもの委託みたいなスキルギミック無しではなく、ありの物を作っていく予定だ。

「で。完成したのがこれだわさ?}
「…これ、正気?」
 水木含め、千鳥万花の前に見せたのが…。完成したダンジョンである”50kmブリッジラン”というダンジョンだ。橋を作りその上をずっと歩くもので、幅は高さ10m幅、10×9kmである。どうもランダムフロア数のダンジョンなので、これをつなげていけばフロア数がランダム化してもどんどん伸びる。なお、硬さのうち3mは橋の高さとなっており、水面は近く形を腎臓にしたことで見えない排水溝を実現。しかも橋の素材を石にすることで滑りやすく、雨は…水が溜まっても橋げたからいつでも回収可能でしかも水モンスターを放せる。うちにはないが。
こうすることで、疲労感を誘いつつ最大50km近くを歩く。当然モンスタースポナーはその終点に固めて配備、そうすることで、ただひたすら歩くというコンセプトを実現した。
「…性根腐ってるとか言われない?」
 奥原以下全員の目が痛いが、反論させてもらう。
「よく考えてみろ、こんな長い橋、現実にはないだろ?ある意味ファンタジーなダンジョンマスターだからこその発想だ。」
「雨も降っているだわさ。」
「雨のダンジョンらしくな。ちょっと激しくから、霧雨までOKだ。当選水は…実はここまで大量に水を用意できる場所なんて”海”しかなかったので、海からだ。当然降るのも海水だ。」
「でも歩くだけなら…。」
「実はこれ、飛行魔法で一発なので、各所に空気が他の壁を設置。そこだけ橋を通るように海賊した。そうでないと空気の壁に激突し、重傷を負う。」
「いや、死ぬだろこれ。というか、極悪すぎないか?}
 シロウ含め全員の顔がおかしいい、あれ?僕なんかやっちゃいました?状態だ。
「というか敵が出ない予定なら…と言っても…。」
「最大7フロアで、大体…350kmかな。」
「350kmの橋とか、どこの自衛隊訓練だわさ?」
「は?」
「地味に自衛隊は目的地のカウント無しで、歩く行軍訓練もあるだわさ。大体50kmとか100kmとか歩くだわさ。それを思い出しただわさ。」
「人類でもできるって事は大丈夫だな。」
「雨がずっと降る場所で350kmとか、時期に東京名古屋間を超えそうな直線…。何日かかるか不安になるだわさ。」
「他のアイディアを…。」
「無理だ。もう、締め切り三日前だ。」
 そう、特に橋と橋のたもとの銭湯エリア、そして橋に意匠を施しているうちにもう企画開始から25日は経過していた。魔界カンズメはダンジョン製作では使えないので。こうせざるおえない。
「でも…。」
 水木もじっと橋を見つめる、一応欄干を付けて、落下防止はしておいた。桟橋型で滑り落とすことも考えたが。それは建築家として許せなかった。
「雨の水は循環型なので、安く済むうえに雨のダンジョンマスターの効果で。降水にかかる費用はDPが減る。後のギミック追加は…自分でやってくれ。」
「え?え?」
 やっぱりこの橋の柱に付けられた小さい警備員詰め所がまたいいな、ロンドン橋をモチーフとした感じだ。ふっふっふ、いい感じに建築できている。
「ここから足すんですか?」
「一応階層ランダムって話を聞いて、階層に応じたランダムモンスターが出るように工夫はしておいた。が、ここまでだな…。」
「なんか、ここまででさえもう…。やる気なくなってきました。このまま提出します。後の管理で足りないなら足します。」
 ただ、見た感じ、全員の感触が悪い、せっかくのコンセプトなのに…。
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