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第12章 開発再び
第452話 実験や料理の待ち時間は地味に気まずい。
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「なんか複雑な感じがするのじゃ。」
たまたま暇だったドランを捕まえて見せたのは試作時計一号だ。単純に魔石を回路の先っぽに接続し回路側に細長い魔素塗料に日本語で
『先っぽに魔石がある場合、一0分に一回MP10を語尾の箇所に移す。』
と書かれた配線を設置。その先にマナバッテリーの魔法発動体を置きそこに。
『MPが10送られるごとに送風(MP消費5)の魔法を発動する。』
『MPが30溜まったら、発音(MP消費30)の魔法を発動する。』
という魔法発動体を設置。10分ごとに送風を密閉容器に発動させ、針を動かす。文字盤が上にあり、1から6の数字が書かれている。一定の力で押されることで開店する羽根車式を用いている。一時間ごとに音が鳴るという魔法を付与した。魔法付与的時計の完成である。条件とか加味しないといけないが、テストで作ったこれでちゃんと時計は完成した。が…。
「まあな、複雑なのは理解する。」
そう…日本語で配線をくねらせ作った文字が、かなり達筆なうえに”日本語”だ。魔法世界に着て他の言語まであるのに日本語で動く魔道具を見ると複雑な気がする。ちゃんと動くのが更に怪しさ爆発だ。
「特にこのヘタウマな字を認識して動いているのがさらに頭がおかしくなりそうなのじゃ。」
「いうな、デザインはそこまでうまくないんだ。」
建築家としての才能と”デザイナー”の才能は違う。それは私も重々理解している、特に”実利、機能美”とかを意識してしまうと、最終的に四角く面白みがない建物ができる。が、道具、家は使い勝手と思ってしまう自分は、デザイナーズマンションの設計には違和感を感じる事が多い。だから、この字が下手でも。実用に耐えるからいいんだ。
「でもこれをどうするつもりじゃ。」
「まずは動くのを確認だが。まあ、今でも自分が化かされているような感覚に陥るよ。」
文字が書かれた配線を…見つめている、実際発火の文字が書かれた器に、地味に透明な魔法塗料で文字が書かれた箇所を確認した。これはかなり巧妙だ。ただ、これはある意味ヒントだ。
「でも時計ができたのお、でもやっぱり違和感があるのじゃ。」
「だた、ここからが実験なんだ。」
「どういう意味かの?」
「こういう事だ。」
その文字配線の上に土魔法と火魔法を組み合わせ。溶けた鉄を出すと、それを配線の上に垂らしていく。
「なんじゃ?}
「この文字は魔力が通過していればよく、文字が見えている必要もない。なら、その上を魔力塗料と関係ない金属とかを上乗せしても
「でも…塗料が溶けたり蒸発したらどうするのじゃ?」
「それは大丈夫だ、金属塗料を使っている。」
思い出召喚にある。鋼板などに使う塗料に大量の魔石を混ぜて作ったのがこの。”金属型魔石塗料(カラー名)”だ。ついでに検証の結果塗料も様々な使用があることが分かった。塗料にもランクがあり、それに対応して…魔石塗料のランク、ネームが変わる。”魔石塗料”、”魔塗料”、”高純度魔石塗料”の三つだ。なお魔石塗料が一番ランクが低く高純度が一番高い。マナバッテリーを砕いて塗料にした時は”魔塗料”となる。これは元の魔結晶を塗料とした時と一緒でどうもバッテリー効果が失われている疑いがある。また魔力の通りが悪くなる。という結果が出ていた。なので、これはだめだろう。ついでに塗料の能力に応じ”水溶性魔石塗料”、”多粘性魔石塗料”という感じで接頭語には塗料自体の特性が付く模様だ。ついでにライターに付けられていたのはどうも。高純度魔石塗料をかなり薄くして透明にした模様。かなり凄いテクニックが使われている。
「でもすごいのお。」
「金属塗料は熱に耐性がある。それを金属で覆い、疑似的な被覆配線にする。ゴムが無いのがここで惜しまれる。」
ゴムのような革だと、燃えかねない。耐熱ゴムとかあれば楽なのだが、あれは加工しやすさでは抜群の使い勝手を誇る。なので惜しい。そこで思いついたのが、向こうで買えた鉄を使った被覆法だ。これで覆って。文字を隠す。こうすることで機密を守りつつ細い字を書き…圧縮できる。
「ふむ…。」
「で、こいつを動かしてくれ。」
そう言って魔石を渡す。ドランはおとなしくはめ込むと、それを持って、縁側の傍に座る。最低でも10分待たないと、これの効果は表れない。
「…待とうか。」
「…話すことあるか?」
二人は縁側に座り、地っと外を見る。この実験室にも使っている田園地帯はかなり…のどかだ。田圃をじっと見ていると、稲が…育っている。まだかなり早いな。ここは一定の気温を維持する上にダンジョンの能力で肥料、気温を管理しているため。基本放置でいいし、連作被害もない。かなり便利な田畑だ。
「…そうじゃの。無いの、お茶はあるかの。」
「残念ながら、乾燥させた香草はあるが、お茶みたいな加工品が無い。探してはいるんだが。」
「…思い出でいいから出すんじゃよ。そこは。後、麦茶はどうじゃ?麦を鉄板で煎ればいいのじゃ。」
「贅沢は嫌いだが。仕方ないな。」
タブレットを取り出し、ある商品を買い付け、ドランに投げつける。
「何じゃ、しみったれておる。なんで紙パックのお茶なのじゃ。」
渡したのは安い小さめの紙パックのお茶だった。
「よく仕事してるとお土産で貰うんだよ。建物建てていると、施工主が持ってくるんだ。向こうも高い物は出せないからな、この類が多かったんだよ。」
「それは又微妙な思い出じゃのお。」
たまたま暇だったドランを捕まえて見せたのは試作時計一号だ。単純に魔石を回路の先っぽに接続し回路側に細長い魔素塗料に日本語で
『先っぽに魔石がある場合、一0分に一回MP10を語尾の箇所に移す。』
と書かれた配線を設置。その先にマナバッテリーの魔法発動体を置きそこに。
『MPが10送られるごとに送風(MP消費5)の魔法を発動する。』
『MPが30溜まったら、発音(MP消費30)の魔法を発動する。』
という魔法発動体を設置。10分ごとに送風を密閉容器に発動させ、針を動かす。文字盤が上にあり、1から6の数字が書かれている。一定の力で押されることで開店する羽根車式を用いている。一時間ごとに音が鳴るという魔法を付与した。魔法付与的時計の完成である。条件とか加味しないといけないが、テストで作ったこれでちゃんと時計は完成した。が…。
「まあな、複雑なのは理解する。」
そう…日本語で配線をくねらせ作った文字が、かなり達筆なうえに”日本語”だ。魔法世界に着て他の言語まであるのに日本語で動く魔道具を見ると複雑な気がする。ちゃんと動くのが更に怪しさ爆発だ。
「特にこのヘタウマな字を認識して動いているのがさらに頭がおかしくなりそうなのじゃ。」
「いうな、デザインはそこまでうまくないんだ。」
建築家としての才能と”デザイナー”の才能は違う。それは私も重々理解している、特に”実利、機能美”とかを意識してしまうと、最終的に四角く面白みがない建物ができる。が、道具、家は使い勝手と思ってしまう自分は、デザイナーズマンションの設計には違和感を感じる事が多い。だから、この字が下手でも。実用に耐えるからいいんだ。
「でもこれをどうするつもりじゃ。」
「まずは動くのを確認だが。まあ、今でも自分が化かされているような感覚に陥るよ。」
文字が書かれた配線を…見つめている、実際発火の文字が書かれた器に、地味に透明な魔法塗料で文字が書かれた箇所を確認した。これはかなり巧妙だ。ただ、これはある意味ヒントだ。
「でも時計ができたのお、でもやっぱり違和感があるのじゃ。」
「だた、ここからが実験なんだ。」
「どういう意味かの?」
「こういう事だ。」
その文字配線の上に土魔法と火魔法を組み合わせ。溶けた鉄を出すと、それを配線の上に垂らしていく。
「なんじゃ?}
「この文字は魔力が通過していればよく、文字が見えている必要もない。なら、その上を魔力塗料と関係ない金属とかを上乗せしても
「でも…塗料が溶けたり蒸発したらどうするのじゃ?」
「それは大丈夫だ、金属塗料を使っている。」
思い出召喚にある。鋼板などに使う塗料に大量の魔石を混ぜて作ったのがこの。”金属型魔石塗料(カラー名)”だ。ついでに検証の結果塗料も様々な使用があることが分かった。塗料にもランクがあり、それに対応して…魔石塗料のランク、ネームが変わる。”魔石塗料”、”魔塗料”、”高純度魔石塗料”の三つだ。なお魔石塗料が一番ランクが低く高純度が一番高い。マナバッテリーを砕いて塗料にした時は”魔塗料”となる。これは元の魔結晶を塗料とした時と一緒でどうもバッテリー効果が失われている疑いがある。また魔力の通りが悪くなる。という結果が出ていた。なので、これはだめだろう。ついでに塗料の能力に応じ”水溶性魔石塗料”、”多粘性魔石塗料”という感じで接頭語には塗料自体の特性が付く模様だ。ついでにライターに付けられていたのはどうも。高純度魔石塗料をかなり薄くして透明にした模様。かなり凄いテクニックが使われている。
「でもすごいのお。」
「金属塗料は熱に耐性がある。それを金属で覆い、疑似的な被覆配線にする。ゴムが無いのがここで惜しまれる。」
ゴムのような革だと、燃えかねない。耐熱ゴムとかあれば楽なのだが、あれは加工しやすさでは抜群の使い勝手を誇る。なので惜しい。そこで思いついたのが、向こうで買えた鉄を使った被覆法だ。これで覆って。文字を隠す。こうすることで機密を守りつつ細い字を書き…圧縮できる。
「ふむ…。」
「で、こいつを動かしてくれ。」
そう言って魔石を渡す。ドランはおとなしくはめ込むと、それを持って、縁側の傍に座る。最低でも10分待たないと、これの効果は表れない。
「…待とうか。」
「…話すことあるか?」
二人は縁側に座り、地っと外を見る。この実験室にも使っている田園地帯はかなり…のどかだ。田圃をじっと見ていると、稲が…育っている。まだかなり早いな。ここは一定の気温を維持する上にダンジョンの能力で肥料、気温を管理しているため。基本放置でいいし、連作被害もない。かなり便利な田畑だ。
「…そうじゃの。無いの、お茶はあるかの。」
「残念ながら、乾燥させた香草はあるが、お茶みたいな加工品が無い。探してはいるんだが。」
「…思い出でいいから出すんじゃよ。そこは。後、麦茶はどうじゃ?麦を鉄板で煎ればいいのじゃ。」
「贅沢は嫌いだが。仕方ないな。」
タブレットを取り出し、ある商品を買い付け、ドランに投げつける。
「何じゃ、しみったれておる。なんで紙パックのお茶なのじゃ。」
渡したのは安い小さめの紙パックのお茶だった。
「よく仕事してるとお土産で貰うんだよ。建物建てていると、施工主が持ってくるんだ。向こうも高い物は出せないからな、この類が多かったんだよ。」
「それは又微妙な思い出じゃのお。」
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