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第9章 よそのダンマス求めて300里
第327話 方言の行商は地味にフレンドリーに見える。
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お互い探り探り話しながらも、その日の夕方には先行部隊が調べた、そこそこ宿泊施設のある、街道の村に到着する。
「あんたら。」
木と策に囲まれた村の入り口に蛙二人の屈強そうな男性が立っていた。
「んだ?」
御者台に乗っていたタミさんが、声を上げる。
「お前たちはどうしてここに?」
「あたし達は行商人でよ。ほら、これに載せた物売り歩くために来てるだ。…入っていいけ?」
「売り物は?」
「酒だ。うちの地元の特産の”シードル”っちゅう酒だば。うんめいだよ。」
タミさんはいやらしいほどの、蕩け顔を魅せると男の顔も緩む。
」そんなにか?」
「甘くて癖のない読みやすい酒だば。度だ?村長とかいるけ?」
「それなら、商品並べてくれれば…。まあ2,3日ほどいるか?」
「そのつもりだべ。泊まれるところあるっけえな?」
「ああ、一応宿はある。泊まって行け、こっちだ。」
そう言うと門番らしき人間は顎を杭ッとあると、村の奥に歩き始めた。
「何か…暗いわね。」
奥からちょっと顔を出すと、村の雰囲気は暗い。
「そうだな。」
内部は閑散としており…一応宿泊とかはあるようだが、人通りは少ない。しばらくすると、馬車とかを置けるエリアが村の中央にあり、そばに宿らしき建物があった。
「入るべ。」
「頼むぞ。」
護衛の男性は頷くと…。そのまま馬車の前に陣取り、構える。これは子爵国で言われたことで。キャラバンクラスだと。大抵護衛を雇う。そして、その護衛は基本馬車から離れない。なぜなら村の人間や、村長が丸ごと荷物を奪いに襲ってきかねないからだ。だから、隙を見せないようにこういうきゃらっ馬車は何の荷物が無かろうが必ず護衛を付ける。これがお互いの為だと。その言葉に従い護衛を配置している。飯野も一応護衛のような簡単な皮鎧を持っており、護衛の交代ができるようにしてある。
「…いらっしゃい。」
タミさんが中に入ると。女店主だろうか小さい飲食店と階段がる。
「…あんたら、泊まりかい?」
「2階、借りられるだべ?」
その言葉にすっと指を一本出す。館が小さいため、人数の多いキャラバンでは一フロア化しきるのが普通だ。
「これで。」
さっと民さんが金貨を一枚差し出す。
「ん。」
女将は金貨軽く見た後、歯で噛みつく。そしてもう一回見た後、今度は秤を持ち出し載せる。
「ねえ、あれなにを?」
その言葉をタミさんは奥原の所を向くと口に指をあて、静かにさせる。
「大丈夫だね。上を使いな。後飯の分はあるから…勝手に食いな。」
「うんだば、上に上がるっぺ。」
そう言うと、全員が上に上がっていく、部屋は3部屋であり、軽く打ち合わせした後。荷物を置いて一部屋に集まる。
「あれ何なのよ、気味が悪い。」
「んだ、あれがここの普通だべ。
「そうだな。」
黒川たちは平然としたようだ。
「この辺は100以上の国家があるんだべ。んで、そのいずれも。硬貨を発行してるだべ。ただ、金や銀、後鉄の貨幣だべ。この辺は安い鉱物の何かだべ。」
「そうなんだ。」
「んだば、当然、効果の発行は…権威もないべ。」
「でしょうね。」
「んだ、そうなると価値は金属の重さだべ。」
その言葉に黒川たちが頷く。
「んで、ギルド通貨は、なぜか純金100%だべ。んだから、どこに行っても通用するべ。」
「ただ、偽だとどうも金80%、銅15%その他5%の混ざり物らしい。ただ、半額で作れるという意味ではこっちでの価値もある。」
「そう言う感じなのね。って事はあれは。」
「価値計っただ。」
「でも金貨一枚(100万円前後)は高くない?」
「ああ言うところで、けちると死ぬのは自分だべ。行商人らしくちょっと払いがいいくらいがいいべ。」
「ただ、よすぎると、獲物だと思われて襲われるが…。こっちとしては情報が欲しい。だから止めなかった。」
「ですね、社長。」
「これにそこまで考えてるんだ。」
「ただ、商談だろ?」
「んだ。これで路銀稼ぎつつ。情報も集めるべ。、どうせ、偵察部隊の情報収集には時間がかかるべ。できればうまいもん食いたいだ。」
「あんたら。」
木と策に囲まれた村の入り口に蛙二人の屈強そうな男性が立っていた。
「んだ?」
御者台に乗っていたタミさんが、声を上げる。
「お前たちはどうしてここに?」
「あたし達は行商人でよ。ほら、これに載せた物売り歩くために来てるだ。…入っていいけ?」
「売り物は?」
「酒だ。うちの地元の特産の”シードル”っちゅう酒だば。うんめいだよ。」
タミさんはいやらしいほどの、蕩け顔を魅せると男の顔も緩む。
」そんなにか?」
「甘くて癖のない読みやすい酒だば。度だ?村長とかいるけ?」
「それなら、商品並べてくれれば…。まあ2,3日ほどいるか?」
「そのつもりだべ。泊まれるところあるっけえな?」
「ああ、一応宿はある。泊まって行け、こっちだ。」
そう言うと門番らしき人間は顎を杭ッとあると、村の奥に歩き始めた。
「何か…暗いわね。」
奥からちょっと顔を出すと、村の雰囲気は暗い。
「そうだな。」
内部は閑散としており…一応宿泊とかはあるようだが、人通りは少ない。しばらくすると、馬車とかを置けるエリアが村の中央にあり、そばに宿らしき建物があった。
「入るべ。」
「頼むぞ。」
護衛の男性は頷くと…。そのまま馬車の前に陣取り、構える。これは子爵国で言われたことで。キャラバンクラスだと。大抵護衛を雇う。そして、その護衛は基本馬車から離れない。なぜなら村の人間や、村長が丸ごと荷物を奪いに襲ってきかねないからだ。だから、隙を見せないようにこういうきゃらっ馬車は何の荷物が無かろうが必ず護衛を付ける。これがお互いの為だと。その言葉に従い護衛を配置している。飯野も一応護衛のような簡単な皮鎧を持っており、護衛の交代ができるようにしてある。
「…いらっしゃい。」
タミさんが中に入ると。女店主だろうか小さい飲食店と階段がる。
「…あんたら、泊まりかい?」
「2階、借りられるだべ?」
その言葉にすっと指を一本出す。館が小さいため、人数の多いキャラバンでは一フロア化しきるのが普通だ。
「これで。」
さっと民さんが金貨を一枚差し出す。
「ん。」
女将は金貨軽く見た後、歯で噛みつく。そしてもう一回見た後、今度は秤を持ち出し載せる。
「ねえ、あれなにを?」
その言葉をタミさんは奥原の所を向くと口に指をあて、静かにさせる。
「大丈夫だね。上を使いな。後飯の分はあるから…勝手に食いな。」
「うんだば、上に上がるっぺ。」
そう言うと、全員が上に上がっていく、部屋は3部屋であり、軽く打ち合わせした後。荷物を置いて一部屋に集まる。
「あれ何なのよ、気味が悪い。」
「んだ、あれがここの普通だべ。
「そうだな。」
黒川たちは平然としたようだ。
「この辺は100以上の国家があるんだべ。んで、そのいずれも。硬貨を発行してるだべ。ただ、金や銀、後鉄の貨幣だべ。この辺は安い鉱物の何かだべ。」
「そうなんだ。」
「んだば、当然、効果の発行は…権威もないべ。」
「でしょうね。」
「んだ、そうなると価値は金属の重さだべ。」
その言葉に黒川たちが頷く。
「んで、ギルド通貨は、なぜか純金100%だべ。んだから、どこに行っても通用するべ。」
「ただ、偽だとどうも金80%、銅15%その他5%の混ざり物らしい。ただ、半額で作れるという意味ではこっちでの価値もある。」
「そう言う感じなのね。って事はあれは。」
「価値計っただ。」
「でも金貨一枚(100万円前後)は高くない?」
「ああ言うところで、けちると死ぬのは自分だべ。行商人らしくちょっと払いがいいくらいがいいべ。」
「ただ、よすぎると、獲物だと思われて襲われるが…。こっちとしては情報が欲しい。だから止めなかった。」
「ですね、社長。」
「これにそこまで考えてるんだ。」
「ただ、商談だろ?」
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