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第7章 魔界慰安旅行一泊二日
第273話 駆け落ちは捨てられた後の処理をする側の方が大変
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ここから聞いた話は、全員の、いや、コア越しに聞いていた奥のメンバーの全員が唖然としてしまった。どうも魔王軍はこの2年間暴走しつつずっとある人間を探していた。それがネルの思い人だった。その為にすべてをなげうち必死に”同じ個所”を探していた。南はその事実を知り…というよりももっと驚いたのが、この南さんネルの弟子らしく魔法を教わり、魔王討伐に参加した仲だったらしい、が、魔王軍はその思い人を探すべく暴走、そして、それに逆らうダンマスを…と言っても襲ってきたのを返り討ちにしたらしい。但し周囲を襲うのを止めなかったため、討伐だったらしい、勇者側につくとは言え確かに襲ってくる奴に躊躇できない、時山田でもそうだった。もし魔人連合が止めないなら、本拠地制圧もあっただろう。そしてコア破壊も。そして、ついに先日その思い人を捜索することに成功し、ネルは駆け落ちを行い、魔王軍を捨てた。ついでにこの話を聞いた女性陣の目は思いっきり憧れた少女の物だった。
「で、私がその尻拭いで引き継ぎました。ネル様、後リューネは…しばらくはダンマス界に戻ってこないでしょう。」
「死んだだわさ?」
「いえ、どうも、ランキング停止させたみたいです、ソロに戻った際に0にリセットしたみたいで。」
…そんな事が可能なの…あ…ある…一つだけ。他のダンマスに”支配”された時だ。が、ダンマスに?
「では、いるだわさ?」
「いえ、もういませんが、協力体制にあります。」
「…ギルドはどうなった?」
「…知ってらっしゃるのですね。」
「まあな。」
私は台の上に金カードを置く。
「ギルドは、神も一枚かんでいます、なので中立ですが、会長職は退いていません。」
「ん?」
「流石に領域である”エルシュウッド”及びギルドはまだネル様の物です、我々は”提携”という形で協力を…よくわかりましたね。」
「まあな。という事は、完全には。」
「はい、私たちは、魔王軍がもともと持っていた”対人補助”の部分を受け継ぐ組織です。まあ、人間です。私は。」
確かの聖女である。
『どういうことだわさ?』
流石の鳥海も意味不明という顔でこっちを見る。
『あいつも”勇者”だ。だから、ギルドに入っていたんだ、あいつは。』
『勇者!』
『聖女で勇者だ。本物のな。そんなものがいると思わなかった。逆によくこれだけ人間が目立たなかったな、今まで。だから今は、少し様子を見よう。』
はっきり言えば大方、今まで見た中で最大チートだ。楽園もそうだが、この人も大概だった。そしてこの引き抜きがあったって事は大方トップに立っただけじゃない、何かがある、。が、勘繰り過ぎは死につながるだろう。
「分かっただわさ、でもクラウドドラゴンとやらは魔界だわさ。どうするだわさ?」
「ああ、単純、こっちで領域を貸与するわ。しばらくはダンマスにうちの領地を貸すことにしたの、で、その一部をあなた方に貸すわ。で、そこであなた方がゲート建設で来ればいい。」
こっちの大きさを期待した感じか…でも悪くないな。
「…であとは?」
「兵士の一部として侵入してもらって、で、離れたところで鑑賞してくれればいい。敵は大きいから。」
「敵が大きいだわさ?何と戦うだわさ?」
「まあ、大物、運営の試みである”レイドボス”実装だから、テストではあるんだけど、承諾してくれるなら、日時を送るわ。で、後の期間はおごりでいいから。」
あの神の肝いり企画?怖いぞ、ある意味。
「報酬は後で詰めたほうがいいだわさ?」
「…それでいいわ。今は、亜人同盟を支えれるだけの予算が取れるか不明なうえにあなた方に何を出せばいいのか、不明なのよ。」
南も疲れを見せた顔を見せる。
「…大丈夫だわさ?」
「実は、ここ一か月ずっと仕事しっぱなしの上にいろいろありすぎて疲れてるの。癒されたいわ。」
「…なら休めば…。」
私もさすがに、休日してて、時間が余ってましたとは言えない。
それから、会議をしていくうちに発覚したのは、各団体から離脱者が出て、亜人同盟に寝返る者が発生した。そして、多くの、特にドルカスのいる”ザガートン帝国”周辺でのダンマスの多くは寝返った。そして、こっそりミヨちゃんたちを送り込み、ダンジョン勢力図を独自に完成させた。それによると、45%近い領土が手に入っていた
ブレイブ大陸のほぼすべて、今回はさらに中央山地にいる3人のダンジョンマスターのうち一人が加盟。そして、山岳同盟近隣地のダンジョンマスターがほぼ、亜人同盟入りした。特に大きいのがザガートン大陸の南北を割る”大砂漠”のオアシスの支配者”サンディーン”の女王である。だが、これより南に月下の庭園領地があり、そこの離反は
少量となった。がさらに発覚したのが、反魔王軍同盟の形成である。下部ダンジョンマスターを取り込むように月下の庭園が動いたのだ。
「でもどうする?」
「しばらくしてからになるだわさ、それにまだ今年は”新年の集い”には早いだわさ、そこで少し休憩するだわさ。戦闘訓練は、余った魔界チケットで行えばいいだわさ。」
「そうね。」
「レベルアップしたもんね。」
羨ましい限りだ。もうこっちだとレベルアップの見込みもない、まだ経験値の謎は多そうだ。こっちはあれだけ倒してもレベルはそんなに上がらなかった。
「とりあえずは、アチシももうしばらく、内政の書類がたまってる頃だわさ。」
というと、会長含め、みんなが去っていった。いや、まあ基本はそうなんだがな…。ついでにミヨちゃんたちモンスター陣はゴルド城に滞在して練習することになっている、”アイドル”を目指して。…いつ聞いても字面がえぐい、これ、ファンタジーだよな?が、亜種条件がこれの為しかたない。できればSPは使いたくないしな…。
「で、私がその尻拭いで引き継ぎました。ネル様、後リューネは…しばらくはダンマス界に戻ってこないでしょう。」
「死んだだわさ?」
「いえ、どうも、ランキング停止させたみたいです、ソロに戻った際に0にリセットしたみたいで。」
…そんな事が可能なの…あ…ある…一つだけ。他のダンマスに”支配”された時だ。が、ダンマスに?
「では、いるだわさ?」
「いえ、もういませんが、協力体制にあります。」
「…ギルドはどうなった?」
「…知ってらっしゃるのですね。」
「まあな。」
私は台の上に金カードを置く。
「ギルドは、神も一枚かんでいます、なので中立ですが、会長職は退いていません。」
「ん?」
「流石に領域である”エルシュウッド”及びギルドはまだネル様の物です、我々は”提携”という形で協力を…よくわかりましたね。」
「まあな。という事は、完全には。」
「はい、私たちは、魔王軍がもともと持っていた”対人補助”の部分を受け継ぐ組織です。まあ、人間です。私は。」
確かの聖女である。
『どういうことだわさ?』
流石の鳥海も意味不明という顔でこっちを見る。
『あいつも”勇者”だ。だから、ギルドに入っていたんだ、あいつは。』
『勇者!』
『聖女で勇者だ。本物のな。そんなものがいると思わなかった。逆によくこれだけ人間が目立たなかったな、今まで。だから今は、少し様子を見よう。』
はっきり言えば大方、今まで見た中で最大チートだ。楽園もそうだが、この人も大概だった。そしてこの引き抜きがあったって事は大方トップに立っただけじゃない、何かがある、。が、勘繰り過ぎは死につながるだろう。
「分かっただわさ、でもクラウドドラゴンとやらは魔界だわさ。どうするだわさ?」
「ああ、単純、こっちで領域を貸与するわ。しばらくはダンマスにうちの領地を貸すことにしたの、で、その一部をあなた方に貸すわ。で、そこであなた方がゲート建設で来ればいい。」
こっちの大きさを期待した感じか…でも悪くないな。
「…であとは?」
「兵士の一部として侵入してもらって、で、離れたところで鑑賞してくれればいい。敵は大きいから。」
「敵が大きいだわさ?何と戦うだわさ?」
「まあ、大物、運営の試みである”レイドボス”実装だから、テストではあるんだけど、承諾してくれるなら、日時を送るわ。で、後の期間はおごりでいいから。」
あの神の肝いり企画?怖いぞ、ある意味。
「報酬は後で詰めたほうがいいだわさ?」
「…それでいいわ。今は、亜人同盟を支えれるだけの予算が取れるか不明なうえにあなた方に何を出せばいいのか、不明なのよ。」
南も疲れを見せた顔を見せる。
「…大丈夫だわさ?」
「実は、ここ一か月ずっと仕事しっぱなしの上にいろいろありすぎて疲れてるの。癒されたいわ。」
「…なら休めば…。」
私もさすがに、休日してて、時間が余ってましたとは言えない。
それから、会議をしていくうちに発覚したのは、各団体から離脱者が出て、亜人同盟に寝返る者が発生した。そして、多くの、特にドルカスのいる”ザガートン帝国”周辺でのダンマスの多くは寝返った。そして、こっそりミヨちゃんたちを送り込み、ダンジョン勢力図を独自に完成させた。それによると、45%近い領土が手に入っていた
ブレイブ大陸のほぼすべて、今回はさらに中央山地にいる3人のダンジョンマスターのうち一人が加盟。そして、山岳同盟近隣地のダンジョンマスターがほぼ、亜人同盟入りした。特に大きいのがザガートン大陸の南北を割る”大砂漠”のオアシスの支配者”サンディーン”の女王である。だが、これより南に月下の庭園領地があり、そこの離反は
少量となった。がさらに発覚したのが、反魔王軍同盟の形成である。下部ダンジョンマスターを取り込むように月下の庭園が動いたのだ。
「でもどうする?」
「しばらくしてからになるだわさ、それにまだ今年は”新年の集い”には早いだわさ、そこで少し休憩するだわさ。戦闘訓練は、余った魔界チケットで行えばいいだわさ。」
「そうね。」
「レベルアップしたもんね。」
羨ましい限りだ。もうこっちだとレベルアップの見込みもない、まだ経験値の謎は多そうだ。こっちはあれだけ倒してもレベルはそんなに上がらなかった。
「とりあえずは、アチシももうしばらく、内政の書類がたまってる頃だわさ。」
というと、会長含め、みんなが去っていった。いや、まあ基本はそうなんだがな…。ついでにミヨちゃんたちモンスター陣はゴルド城に滞在して練習することになっている、”アイドル”を目指して。…いつ聞いても字面がえぐい、これ、ファンタジーだよな?が、亜種条件がこれの為しかたない。できればSPは使いたくないしな…。
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