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第7章 魔界慰安旅行一泊二日

第254話 夢のバカンス(醒めない)

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 とりあえず、サービスシーンだが…ミヨちゃんと四郎と、服はそのままで女性陣が水着を着て、遊んでいる、おっさんが脱いでも何もないだろって事で思いっきり冷却をかけて冷房掛けつつ…。水遊びを見学していた。がここで異常性に気が付いたのは、会長も一緒だった。元々鳥類のみよちゃんは海水に入りたくないそうで。一緒に見学した。
「おかしいだわさ。」
「どういう意味?」
 光海ちゃんたちも頷く。
「だって、もう二日目だわさ。話によると、ダンジョンに強制送還されるはずだわさ。でもされなかっただわさ。」
「え?」
「って事は?」
「帰れなくなっているか、SNSに偽情報があって、大方、”自動帰還が嘘”の可能性がある。」
「・・・どうするんだよ。」
 流石に四郎もわかってきたようだ。
「とりあえず水着着替えて来い。飯食って対策考える。」
 とりあえずの分のDPは変換済みだったのだ。何とかなる。急場はしのげる。が次はない。宿泊費込みでは存在するのだが…。まあ、全員が数十年宿屋で寝泊まりしてもいいのだが…。それで話が住むとは思えない。この魔界に最悪骨をうずめないといけないのだ。

「どうするだわさ?」
 今晩、二回目というか、夫婦で切り盛りする食堂宿屋で、結局酒と刺身を頼み飲み会となった。当然ダンジョンに帰れない。これは最悪の事態た。 
「わかんね…。」
 シロウも力なく、酒をちびりと飲む。
「でもさ、帰宅出来ないわけじゃないじゃん。頼んで、あの出口に行けばいいんだよね。」
「まあな…残ってるならな。」
 そう一日で閉じるならもう無くなっている公算が高い、が、閉じて閉じ込めるのが目的なのが、あのチケットなのか?そんなものが一位景品?
「………帰れる?……」
「大丈夫ですわ、帰れますわ?」
「とりあえず、帰り方は捜索する。一番なのは…あの浮遊島を探してもう一回戻って、この件を聞きだす。」
「それがいいだわさ。」
「でも、なんかおかしいのよね…。」
 小鳥の姿で…大根の妻を食べているミヨちゃんだった。
「どう?」
「何だろう、焦ることないって思ってる。何でだろう?」
「でも、悪い生活じゃないんだよね。」
 奥原さんが、マグロをつまむ。
「聞いた話ですと、このマグロ…漁で取りに行くそうですわ。2週間ほどの位置にあるのでそこまでの護衛任務もあるそうです。」
 確かに、マグロはそうだな…。
「って事は、一応働くことも出来る。」
「どうする?会長。」
 井原が出されたウィスキーモドキをあおる。
「明日ミヨちゃんに、浮遊島迄つないでもらうだわさ。で、その間にアチシ達は王都に行くだわさ。」
「王都か、一か月かかるぞ?」
「まず、ここだと生活の基盤はないだわさ。で、王都とやらに行けばヒントがあるかもしれないだわさ。それと…。」
「何だ?」
「王都も見学に行くだわさ。生きているなら楽しんでおくだわさ。」
「あんた、結構ポジティブだな。」

 その日の夜、寝ている俺達だったが…泣き声は聞こえていた。が、慰める事は出来なかった。怖いのは一緒だったからだ。
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