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第4章 始動!千鳥万花

第141話 ダンジョン・”流れ者の村”

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 ゴルド城のギミック。それは最下階に入り口を付けたうえで、上に”実体ダンジョン”を敷設することで、空気しか壁のないダンジョンを作る。そうすることで、内部をダンジョン化させ、空気だけのフロアを作る事で”疑似上方ダンジョン”を現世に作るという工法だった。これは城をダンジョンとして高利益エリアと使う事で外を見ながらダンジョンを堪能できるものだ。但し、高さに限界がある。がそれでもあらゆる困難を超えて作る価値のある天空の城を作れる希望みたいな工法だった。ただこれは彼女が言うには、
「城がぼろくて、建築する技術がないから作っただわさ。」
 という物だが、これを見て、井原は思った。
「これは…ルーレットフィールドを地上にすれば地上スポナー制限突破できるのでは?」
 地上は扱いは1Fとなり、地上におけるスポナー数は3つ、増設しても5が限界だ。これが鳥の楽園を作りたい鳥海にとって欠点でもあった。が、これならフロアを任意数外に出すことでスポナー制限を突破できると判断したのだ。そして完成したのが
「どうだ?」
「見分けつかないぞ?イーハ、どこが違うんだ?」
「お姉ちゃん、イーハは凄いはずだよ?分からないけど。」
「ああ、その名も”流れ者の村”というダンジョンだ。モアレのサブダンジョンとして君が編集可能だ。ついでにスポナーもDP予算はコアにいえばすぐに振り込むぞ。」
「は?」
 領域を弄れるのはダンマスのみの特典で、サブマスターの権限はサブダンジョンのみである。そして、これをダンジョン化したのはもう一つの理由がある。
「昨日の段階のスポナーを編集し今はミラージェのダンジョンは体内ダンジョンエリアだからな、異界化させていない。だからこそできた。地上型ダンジョンだ。」
「なんという…。」
「市ほどの広さがあるから、北の”狩りの森”には。」
 これは闇魔法のダンジョン効果の一つ”分離型フロア設置”という機能でてれぽーどゲートと一緒に使う筈のものでフロアパネルを二つに分割して設置可能だ。面積さえ合っていれば敷設可能となる。これを使い、フロアの一部を階層ごとに森に設置。14階層42種のモンスターや木々を一気に生やすことが可能となった。但しこれには欠点がある、
「で、地下部分がこっちだ、ここが正式な入口となる、来い。」
 玄関から中に入るとそこには何もない。保存倉庫がある。
「ここは?」
「設置の規則で必ず”地下一階”が存在しないといけない。これがその部分で、そこの扉がコアルームになる。で、規則の2”コアルームの大きさは必ず編集不可でマスターの体長に準ずる部屋になる。がある、そこの階段の扱いは注意しろよ。荷物を置くとダンジョンの利益率がどんどん下がる。」
「分かった。」
 倉庫を降り舌に来ると、階段が一つあり、降りていくと、そこは田園が広がっていた。本来の出入り口は井原の体長に合わせた物だが、その入口より館の方が小さいので辻で一部を埋めて、実体型の特性である空気素材で、出入り口の素材のほぼすべてを無しにした。それによりできたのが地下室入り口であり、コアルーム壁面に人間用の階
段を作っておいたのだ。
「これは?」
「私のダンジョンにあった。田園を移設した。ようやく米も完成した。ここは”試験農場”となる。今後は南の湿地の開拓と共にここで魔法を使った”成長加速”付きの実験を行ったりする。で、ポアンの方はダンジョンは今は示させてもらっているが、移設可能としてコアルームのみとしてもらっている。
「ここはきれいだな…。」
「うん、すっごいのどか。」
「ここで村では過ごすことになる、一応田園小屋もほら、大きくしたし、二階建てだ。」
 指さす先には既存より巨大な田園小屋がある。引いた図面を元に作ったものだが、コアルームには欠点がある。トラップが置けないのだ。その上基本コアはこのコアルームに置かないといけない。なので、借りでいいから防衛施設が欲しかったのだ。それがこの、”村の代官屋敷”とタイトルが付く和風の屋敷だった。
「でもなんでダンジョン化?」
「ああ、同盟ルールに”ダンジョンゲート”という物があってだな。それを張り付けるに地下を移動するのは流石に人を通せないのでな。で、あいつのゴルド城みて思いついた。あそこがダンジョンなら、そことこの屋敷がダンジョンならダンジョンゲートをつなげて移動できるだろ?
「確かに、という事はここと帝国がつながるのか?」
「同盟がある間はな。一応わざと建築上大使館の一部を建築上ダンジョンに入れ、大使館につなげる。そうすれば、ここは安全だ。」
「凄いね、全然よく分からないよ、よくわからないけど凄いって事はわかったよ。」
「ポアン、それ以上は一回口を閉じよう。私もそう思っているが、馬鹿丸出しだぞ?」
「まあ、これで終わりだ。後はダンジョンゲート申請を行う。一応規則上はこれでテレポートゲートがお互い付けれるだろう。」
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