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第3章 マルワール帝国のダンジョンマスター

第111話 ”裏・千鳥万花同盟”結成

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「あんたが、獣ダンジョンマスターだわさ?」
「ああ、獣のダンジョンマスター。シロウだ。よろしく。」
「改めて自己紹介する。私が、家のダンジョンマスター。井原だ。」
「あんたが、獣ダンジョンマスターだわさ?」
「ああ、獣のダンジョンマスター。シロウだ。よろしく。」
「改めて自己紹介する。私が、家のダンジョンマスター。井原だ。」
「…私が、帝国軍部大臣にして、鳥のダンジョンマスター、鳥海だわさ。」
 3人がそれぞれ、固く握手する。
「で、コアを持ってこいという事だが、サブコアでもいいのか?」
「マスター。」
「主…。」
 お互いのコアが、急に挙動不審となる。宣言がなされたのだろう。
「ああ、こっちに来てくれ。料理を持って来てくれ、サンテ。」
「先輩、図りましたね。」
「どうしただわさ。ミツ。」
「あなた!マスター。」
「3人とも座れ。そして飯を食いながらの交渉と行こう。」
「会談を開始します。」

 お互いに説明された内容に鳥海も、シロウも初めて聞いた顔だった。
「同盟。」
「そうだ。立場は今決めてもいいが、お互いダンジョンレベル7と見てる。」
「あってるが…この同盟って奴は大体何だ。」
「説明の途中だったな。どうも魔王軍はこの同盟を使ってお互いのダンジョンと強固な関係を築いている。で、ここにもう一人ダンマスがいる。」
「は?」
「何だと?」
「というか、話したのは初めてよね。こんばんわ。私がミラージェ。」
「な!」
 流石に全員が驚き過ぎだ。いつもは背中の大型ポッケに隠れているが傍にいないと離れられないからだ。
「そう、双頭でね。私は。」
「…あんた!」
「まあな。で、この4名で。同盟を組む、しかも…”秘密同盟”だ。」
「だわさ!?」
「なんだそれ。」
「それに必要なコストは全部私が支払う。そして、我々は秘密同盟を組む。これによりアナウンスされない秘密の同盟となる。で、同盟はわかっている限り”同盟ルール”と呼ばれる、特殊な機能を買える。」
「そんな事が…。」
「双頭でソロの同盟でも…。」
「いや、限界が生まれる。この秘密同盟はアナウンスされない。しかも、この状態で”他の同盟”に入ることが可能だ。という事は俺たち以外に”秘密同盟”がいると見ていい。で、近隣でのダンマスは基本DPの為に争う事が多い。が、俺は家が建てれればいい。で、シロウは?」
「ちょっと待て、アナウンスの欠点っなんだ?」
「今の俺達では魔王軍には規模で言えば中小企業と大企業の差がある。今睨まれれば死ぬのは俺達だ。普通に同盟を結成した場合、全ダンマスに通知が行く、その場合はわかるな。」
「私は鳥の楽園が作れればいいだわさ。」
「こういう生産系ダンマスの集いがあれば、今後、取り込めて、まったり生活ができるんじゃないのか?で、お互いの交渉を行い…立場を…。」
「こういう事は私が本来メインだわさ。…シロウ…あんたどうするだわさ。私はこれはビックウェーブと見てるだわさ。私が盾になるだわさ。」
 流石に四郎は黙ってしまった。運命を左右する分岐点に見えたからだ。
「会議だわさ、村長…寝るだわさ?会議が終われば後で交渉するだわさ。こう見えて私は帝国の重鎮だわさ。」
「…すごいな…国に食い込んだのか…。」
「私は今回、全権委任状を持ってきただわさ。こんな事になるとは思わなかったが、本来は第5軍団参加という事で、独自を維持してもらい、その代わり街道を建設させてもらう予定だっただわさ。森林開発と、森林の富を持って人々を、ヌーアの村を含めすべて幸せにしたいだわさ。」
 通称、外交最終兵器”全権委任状”である。これを持ち、交渉して決めた内容は全て帝国の皇帝であっても従うし、この決定は皇帝がすべて責任を負う。という書類である。これが出せるほど、鳥海さんが偉いのか…。
「流石ね、」
 渋い声の子犬さんである。
「が、そんな大物用意してくるとか、井原はずるいだわさ!」
「俺もそう思うが、これは確かに…。」
「同盟ルールは実はかなりダンジョンとかの改革になります。”双方間ゲート”とか”リスト共通化”、”ファクター共通化”、”帰還アイテム設定””完全ランダム宝箱”等、様々なルールがございます。又、制定時に決めた条文はモンスターにおいては物理的に、ダンマスは文章的に従わざる負えなくなり、強制力が高い契約となります。」
「かなり怖いだわさ。」
「このオプションの”秘密同盟”は同盟規定により、秘密同盟保持者全員の傘下での加入可能となります。最初の同盟”オルトロスの首”における規定です。また双頭のオブションを持つものは”ランキング登録禁止”となります。このミラージェ様の不利益分はすべて井原が払いました。なので、ミラージェ様の名前はダンマスにおいて
秘匿されたマスターとなります。」
「私が改めて井原の首であり”建のダンジョンマスター”のミラージェよ。」
「ダンマスが2体か…。恐ろしいな。」
「これも二番煎じだ。楽園がそれだ。あれは”双頭”だ。」
「な!楽園は系列ダンジョンじゃないのか?」
「そんな!」
 流石の鳥海さんももうだわさが付かないほど驚いている。
「だから、双頭を無理やり取得した。大方私の予想が正しいと、ギルドって名前からして…魔王軍は勇者を抱き込んでいる。」
「は!?」
「そんなアホな!」
「だからこそ、魔王軍のあのランキングの差は”勇者”を使ったアドバンテージだ、私たちは勇者におびえ、無駄に防衛費を払い、あいつらは勇者を使って我々を襲っている。」
「どっちが魔王か勇者かわからなくなってきただわさ。」
「ああ、じゃあ、俺は勇者じゃない、他のダンマスに負けたのか…。」
「あんた…。」
「俺は元は勇者と戦って負けたダンマスで、再生したダンマスだ。」
「戦闘の腕はともかく、時間的経験はあるとみてる。その観点からして。魔王国と戦う上でも、ダンマスの共闘は今後必須と見てる。」
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