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第3章 マルワール帝国のダンジョンマスター
第110話 交渉の前段階で驚愕の事実=相手の思考能力低下
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「何かよくわからないですが…使いの者です。」
ちょっと置いて来たのは皮の服の少女だった。ハーリスの姿はもうない。
「なんだね?」
「いえ、シロウがここに人がいると聞いたんですが。本当にいるんですね。で…きょうの夜ならいいと、こっちの傍に村長を連れて参る。だそうです。」
流石にあれはもう、全員の空気が冷えた後に来た生が、緊張感がこっちに伝わる。流石の使いの女の子もさすがに空気に気おされた感じだ。
「分かった。」
「でも怖かったね、作ったばっかりの建物にいるっていうだけであんなインパクトあるの?」
「あれは流石に怖かったぞ。」
「あれはわざとだな、釘を刺しに来た。それを兼ねてだ。恐ろしいな…ちゃんとさすところを指しに来る。」
そして、もう一つも見切って身に来た。怖いな・・・カスタマーセンター。
「そうですかねえ?」
「性善説ばかりがいいわけではない。が、それでも油断するなって意味だと思ってるよ。で、今回は結構出すぞ。すまないがミヨちゃん。あれの製作を。」
そう言って奥に行ってもらった。
「今回はかなりこっちが出す。お前たち!今夜が山場だ!オウル、警戒を頼む!私は仕込みでルームに籠る!」
「了解!」
そして鳥海が来たのは…その日の夕方ぐらいだった。はっきり言って早い。本来はこのくらいで進むのだろう。
「来ただわさ、せっかくだからウェルカムドリンク出すだわさ。」
「フットワーク軽い、ほら。村の水。」
「感謝するだわさ、ミギールが少し遅れるだわさ。」
ミヨちゃんが、目の前にコップから水を置く。
「感謝だわさ、久々に全力だったから、ちょっと疲れただわさ。」
うちらが、それなりに早いゴーレム馬車で一週間掛かるんだぞ。あそこ。流石鳥のダンジョンマスター。
「夜に関係者が来る。で、向こう指定場所に行くぞきっと。一応と言いつつも早かったな。」
奥から出てきたのは作業着姿の井原だった。
「それは?」
「素ラーメンだ。これをこっちで出して、料理のアピールだ。後、この”香草ステーキ”だ。」
「ふと思っただわさ。王宮でそれ再現できなかっただわさ。香味塩はあるんだわさ?」
「ああ、それだけじゃないぞ、”ナッツ油”と”溶岩プレート”もないと完全にならん。」
「はぁ?!」
いかついを通り越し、顔があり得ないほど歪んだ顔で井原に詰め寄る鳥海の顔は…怖い。
「待って、女の子の顔じゃない、それ。」
「落ち着け!」
「大臣!それは外で見られると!」
「ついでに村で使ってるのは旨味が付く”天然天日干し”、だ。海水を回収する位置さえ注意している。最大限のミネラルと、美容効果も付いた奴だ。流石にあのエルフ塩にこれでも追いつかん。」
「ん?」
「これがエルフ塩だ。」
テーブルに置いたのは、エルフの顔と葉っぱのマークの入った木の瓶だった。
「でこっちが私が開発した。」
「だわさ?」
「で、ここに今朝、ジャンに買って来てもらったレタスの葉がある。」
「だわさ。」
出されたのは二つのレタス入っているだけの木のボウルだ。
「でこっちの木の皿の奴が、ダンジョン内で生成しただけの塩だ。食べ比べてみてくれ。」
一応ミヨちゃんも、オウルも、鳥海もみんな、レタスを食べてみる…。
「だわさ?全然違うだわさ。」
「何だろう、こっちの塩はやたらかぶりつきたいんだけど。こっちはそのあとで食べると物足りなくなる。」
指さしたのはいつもの塩だ。
「それは感じた、何だろう、もう一方は脳がうまいと感じるな、ホッホッホ。」
「全然違うだわさ、別物料理だわさ。」
「どうも、それがエルフ塩と呼ばれる魔王軍の開発した塩だ。で、一応塩も並べようと思ったが、この味だとエルフ塩に負けると思ってね…。」
「確かに違い過ぎるだわさ。」
「で、醤油も開発中だという。となると、生産系として料理で売るのは、楽園の規模と言い、無理に近いだろう。」
「確かに…マスター。これは…。」
「ミツ…。」
全員がレタスを全員で貪り食っている。
「そうなると、魔王軍が本格進行して着たらまずいと私は思っている。」
「確かに…今ある産業は潰されるだわさ。いきがって飯と言っても。これが店の店頭に並んだら、負けの気配がするだわさ。」
「で、来る前にこれを見て欲しい。」
出したのは一冊の紙の本だった。
「これは?」
「楽園の交渉で貰ってきた”ギルド”発行の植物辞典だ。」
鳥海達が立ち上がる。
「流石にスキャニングしたが、なぜか”販売不可”の文字がそいつに出る。それくらいのそれは貴重品だ。」
「…。」
鳥の楽園側の3人が恐る恐るページをめくる。
「で、これがある事で発覚しているのは”ギルド”って奴が”魔王軍”って事だ。」
「な!」
そう、自分たちが使ってるコインに書かれているのは”偽ギルド金貨”である。
「って事は。」
「いろいろ可能性がある。魔王軍って奴の正体だ。」
「あんたは楽園とも交渉しただわさ…。」
「久しいな!イハラ!」
入ってきたのは、老人一名と、ワイルドそうなおっさんだった。
ちょっと置いて来たのは皮の服の少女だった。ハーリスの姿はもうない。
「なんだね?」
「いえ、シロウがここに人がいると聞いたんですが。本当にいるんですね。で…きょうの夜ならいいと、こっちの傍に村長を連れて参る。だそうです。」
流石にあれはもう、全員の空気が冷えた後に来た生が、緊張感がこっちに伝わる。流石の使いの女の子もさすがに空気に気おされた感じだ。
「分かった。」
「でも怖かったね、作ったばっかりの建物にいるっていうだけであんなインパクトあるの?」
「あれは流石に怖かったぞ。」
「あれはわざとだな、釘を刺しに来た。それを兼ねてだ。恐ろしいな…ちゃんとさすところを指しに来る。」
そして、もう一つも見切って身に来た。怖いな・・・カスタマーセンター。
「そうですかねえ?」
「性善説ばかりがいいわけではない。が、それでも油断するなって意味だと思ってるよ。で、今回は結構出すぞ。すまないがミヨちゃん。あれの製作を。」
そう言って奥に行ってもらった。
「今回はかなりこっちが出す。お前たち!今夜が山場だ!オウル、警戒を頼む!私は仕込みでルームに籠る!」
「了解!」
そして鳥海が来たのは…その日の夕方ぐらいだった。はっきり言って早い。本来はこのくらいで進むのだろう。
「来ただわさ、せっかくだからウェルカムドリンク出すだわさ。」
「フットワーク軽い、ほら。村の水。」
「感謝するだわさ、ミギールが少し遅れるだわさ。」
ミヨちゃんが、目の前にコップから水を置く。
「感謝だわさ、久々に全力だったから、ちょっと疲れただわさ。」
うちらが、それなりに早いゴーレム馬車で一週間掛かるんだぞ。あそこ。流石鳥のダンジョンマスター。
「夜に関係者が来る。で、向こう指定場所に行くぞきっと。一応と言いつつも早かったな。」
奥から出てきたのは作業着姿の井原だった。
「それは?」
「素ラーメンだ。これをこっちで出して、料理のアピールだ。後、この”香草ステーキ”だ。」
「ふと思っただわさ。王宮でそれ再現できなかっただわさ。香味塩はあるんだわさ?」
「ああ、それだけじゃないぞ、”ナッツ油”と”溶岩プレート”もないと完全にならん。」
「はぁ?!」
いかついを通り越し、顔があり得ないほど歪んだ顔で井原に詰め寄る鳥海の顔は…怖い。
「待って、女の子の顔じゃない、それ。」
「落ち着け!」
「大臣!それは外で見られると!」
「ついでに村で使ってるのは旨味が付く”天然天日干し”、だ。海水を回収する位置さえ注意している。最大限のミネラルと、美容効果も付いた奴だ。流石にあのエルフ塩にこれでも追いつかん。」
「ん?」
「これがエルフ塩だ。」
テーブルに置いたのは、エルフの顔と葉っぱのマークの入った木の瓶だった。
「でこっちが私が開発した。」
「だわさ?」
「で、ここに今朝、ジャンに買って来てもらったレタスの葉がある。」
「だわさ。」
出されたのは二つのレタス入っているだけの木のボウルだ。
「でこっちの木の皿の奴が、ダンジョン内で生成しただけの塩だ。食べ比べてみてくれ。」
一応ミヨちゃんも、オウルも、鳥海もみんな、レタスを食べてみる…。
「だわさ?全然違うだわさ。」
「何だろう、こっちの塩はやたらかぶりつきたいんだけど。こっちはそのあとで食べると物足りなくなる。」
指さしたのはいつもの塩だ。
「それは感じた、何だろう、もう一方は脳がうまいと感じるな、ホッホッホ。」
「全然違うだわさ、別物料理だわさ。」
「どうも、それがエルフ塩と呼ばれる魔王軍の開発した塩だ。で、一応塩も並べようと思ったが、この味だとエルフ塩に負けると思ってね…。」
「確かに違い過ぎるだわさ。」
「で、醤油も開発中だという。となると、生産系として料理で売るのは、楽園の規模と言い、無理に近いだろう。」
「確かに…マスター。これは…。」
「ミツ…。」
全員がレタスを全員で貪り食っている。
「そうなると、魔王軍が本格進行して着たらまずいと私は思っている。」
「確かに…今ある産業は潰されるだわさ。いきがって飯と言っても。これが店の店頭に並んだら、負けの気配がするだわさ。」
「で、来る前にこれを見て欲しい。」
出したのは一冊の紙の本だった。
「これは?」
「楽園の交渉で貰ってきた”ギルド”発行の植物辞典だ。」
鳥海達が立ち上がる。
「流石にスキャニングしたが、なぜか”販売不可”の文字がそいつに出る。それくらいのそれは貴重品だ。」
「…。」
鳥の楽園側の3人が恐る恐るページをめくる。
「で、これがある事で発覚しているのは”ギルド”って奴が”魔王軍”って事だ。」
「な!」
そう、自分たちが使ってるコインに書かれているのは”偽ギルド金貨”である。
「って事は。」
「いろいろ可能性がある。魔王軍って奴の正体だ。」
「あんたは楽園とも交渉しただわさ…。」
「久しいな!イハラ!」
入ってきたのは、老人一名と、ワイルドそうなおっさんだった。
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