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第2章 村と街とダンジョンと

第87話 検索機能が使えるとパッと進むシナリオがある。

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 3週間たち、大体この世界に来て6か月経っただろうか…。今はこうしてゴーレムを動かし…家を立てると思わなかった。ちょっと古めの昭和建築だ。畳はないので、ビジネスホテルとなるがベットの作成のために鳥海さんとトレードをして話を聞いて…オウルに頭を下げてオウルの風切り羽をもらい、DPで増殖、そうすることで出来た、フクロウの羽毛革布団を作り…いや布が無いので実は思い出召喚の衣類を分解して作ろうと思ったが…今度は量が足りないのでやめた。それ位なら思い出召喚で布団そのまま召喚したほうが安い。なので、結局革布団となった。そして完成したのが西洋風民宿”サルーンハウス”だ。まあ、一週間余分で、2週間で出来たのでついでに実験も一週間程度行い。そして出来た物もある。
『で、これを?』
「ああ、当然送る。がその前にモアレ、ジャン、ポアンを連れて来てくれ、寝てみてもらって。」
『了解しました。』
 和風建築へ、これで一歩近づいたが…問題がある。一応偵察隊には無理を言っているが…。現在平原が、南半球なら、水場そばを探せば見つかるかもしれない植物を探索している。
「そして…やっとあれも完成に近い。」
「ホッホッホ…いや使うのはゴーレムだけにしてください。本気で。あれを前に人間になりたくないのでな。」 
 そうオウルが指差すのは完成した”たい肥”であり、そして、弱酸化にさせる”貝の粉”である。どうも土魔法をダンジョンが覚えている影響で土の成分検査ができるようでペーハー値を測定してそして完成したのが…もう一つの作品”草原フィールド”だ一応スタートきっととしてトラップとして草2つと木一つを登録。足りない場合は別の物を登録してもらう。今回のギミックはオブジェ可能な木を引っこ抜いて、乾燥させて作った”オブジェウッド”だ。これにより木の迷宮が可能となり、切れる木、切れない木が混ざるようになった。これが結構大きい。満足の行くできである。ついにでこの土はかなりふかふかで、設定でトラップ停止を命じると農地に早変わり、今は試験用に石で作った農具セットで畦を作り、ダンジョンでの生育テイストを行っている。が、問題と言えば外はもう秋であり、農業の季節が終わり、普通の動物も取れるので、その死骸をサンプルに集めさせているが…。
「フィールドの維持費は?」
『2200DPですね。普通の石づくりが4400DPと考えると、かなり格安かと。但し…かなり狭いので、同じ広さだと…4倍の8800です。』
「それは構わない。最悪はトラップ、土の維持を止めればいいが、その時は当然。」
『はい、普通のパネルと変わりません。復旧ペースを下げれば維持費は通常と変わらなくなります。』
「いい感じだ。これで出荷できるな。」
 これで農地、そしてフィールド型が量産可能となる。ただし今回売却するスペースは最小の”10㎡”となる。そして価格も2万DPと低めだ。がこれは計算した。考え方として二つあり、フィールド型は当然マップいっぱいに広げてこそ価値がある。これがあれば、草をはむので、当然ダンジョン内で草食動物を飼う事ができる。そして、土の関係で足を痛めない。これが重要でダンジョンをフィールドを交互にすることにより、自然に檻と一緒の感覚に動物たちにはなってもらう。そうすることでダンジョン内に脱走しない放牧檻を完成できる。当然放牧となれば内部動物の生育も発達し、レベルも上がる。防衛にもなる。一挙両得のシフトでである。そして何より、引き締まった肉はうまい。ダンジョンのメイズと交互にすればかなりいい感じになるだろう。で、もう一つは農地としての考え方だ。そうなると少数でいいし、端っこに一枚あればいい。となると、多くはいらないがそうなると、前みたいに300mを使った巨大建築では用を果たさない。なので、この小パネル販売である。ついでに…最大パネルだと90倍となり・・・100万越えるのは秘密だ。
「まずはこれをルーム登録してほしい。後サルーンもだ。」
『は!しておきます。』
「で、売却前に顧客に販売に向かうダンジョンバトルでまずは鳥海さんに完成を連絡。5分後に楽園に連絡してくれ、報告が来てからルーム販売を準備する。」
『意味は?』
「顧客優先度をタイムスタンプで表示するんだ。これも営業テクニックだ。せこいけどな。」
『了解。あと、ミラージェ様が復帰しました。』
 よたよたした足で歩いてくる子犬はかわいい。
「おはよう。すっきりはするけど…。覚醒って感じより、よく寝たって感じよ。難しいわね。」
「構わない。でどうなった?」
「ランダムのほうのスキャニングも済ませたわ。あっちは”集中”と”分割”で特性が”検索”と”夜目”。」
「なんかオルトロスじゃない感じですね。」
「夜襲が可能で。昼だらだらする。夜勤みたい。私の希望としては、ぽかぽか陽気で昼寝するのが好きだったみたい。だから、昼に寝る夜行性のスタイルが特性となったみたい。」
 確かに私も建築が忙しすぎる時は、屋根に上って寝てましたもんね。そうだ。
「レンガがあるなら瓦もできるはず。耐久度もあるので.」
 …土変化で粘土を作り、そして練って、そして、それをゆっくり乾燥…できた。魔法があると瓦も即席か…。これを登録すればいいな。こいつの量産は骨が折れるな…。DP生産にしよう。したい人がいたら技法も教えればいいが…瓦いいな…。雨を防ぐ撥水になる。まあこっちは雨も降るし、時々雨の鑑賞を行う程度には雨も降る。なので、これはこれで欲しい。
「ふむ、いい出来ね、ウォルター。」
「ありがたき幸せ。」
『マスター。なんなんです?』
 流石にこれは理解できなかったよだ。
「いや、単にジョークだ。が検索か。」
「検索はある物を探索するスキルです。それに関する情報を得る事が出来ます。コアにある場合はコアがその機能を持ち、人間の場合は認識範囲内で答えます。通称〇ーグルさんと言います。」
 危ない!が…。知識が欲しい私としてはかなり有効なスキルだ。検索なんて便利そうなスキルあると思いませんでした。
「検索で勇者の位置はわかりますか?」
「…全部南の大陸にいますが。数が多いです。」
「多い?」
『はい。勇者の数は57名です。現在検索結果を精査中です。』
「…え?」
 意外過ぎた、勇者は少ないと思ったし、国に一人だと思ったから、そんな数が多いとおもわなかった。後、メッチャングから南に下ると、大方南の大陸に行きつく。って事は…。その南に進み海を開拓するのはやばい。最悪漂流して勇者がうろつく危険地帯に行ってしまう。開拓はもうこれで一段落だな。
「後、鉱脈の位置は検索できるか?」
「はい。…これもダメですね、北の山脈中腹に一つだけです。後地下は、人間モンスター共々行けない数万メートル下です。」
 は?鉱石がほぼこっちに無いのか…。これはやらかした。そうなると、あの黒曜石の剣も最高ランクの奇跡の剣となる。ナイフでもだ。あと数万キロの地中を掘るとか…無理だろ?しかも地下水脈がその間にある公算が高い。となるときつい。地下開発もこれで終了となる。・・・情報があると世界だドンドン悪い意味で狭くなるぞ…。当然北の山脈は鳥海さんの領域だ。手は出せない。理論上可能なのは鉱床を作るという手だ。交渉必要分量まで魔力を使い、作れば金属鉱脈も作れるが、今度はそこまでしてほしいのかって事だ。
「石炭もか?」
「石炭もです、あれはさらに悪く、北の山脈のさらに地下数万メートルです。」
「ダメだこりゃ。」
 二人は地面に突っ伏した。当たり前だ、文明開化が裸足で逃げたぞ、今。木炭をはやらせたら最後、この辺は燃料不足で死ぬぞ。俗にいう”化学が魔法を上回る”ことはこれでここでは不可能となった。根本となる燃料が無いのだ。できるわけがない。熱帯なら石油も期待できるが。あったとして石炭みたいな高火力とはならない。となると、魔法による工業しかなくなる。なので、魔法は必須となる。気が付けば。となると、次に欲しいのは。
「イ草、又はイグサの代わりになるイネ科の草は?」
「…稲がマルワール東、沼地に存在します。イネ科があっているかわかりませんが…。」
「よじ!そこを領域にせよ!米だ!米!楽園にもコメがあるが・・・天然のコメが喰いたい!」
 日本人は米である。うるち米もいいし、酒用のコメも欲しい。もち米も欲しい。そして”藁が欲しい。燃料として乾燥させれば有能だ。そして何よりこれで…。
「畳が作れる!」
 なんか、建築で好物って感じより…農業にシフトした気がするが、気のせいだ、気のせい…。 
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