上 下
33 / 1,264
第一章 流れ者の村

第34話 偽ギルド金貨の謎

しおりを挟む
「ふむ…それで?」
 三日目に一応連絡はもらいつつ、物資を手で持ってきた3人をじっと井原は見つめていた。
「はい、それが予想以上に食いついたのが、ゴーレムと”荷車”でした。まさか剣が金貨1.鎧が金貨2、荷車が金貨30でした。数が剣が20本。鎧三つ。で荷車が付いて金貨56枚で。こちらの蛇が食用で撃っていたので購入。後は金かと、街の通行証をもらってきました。一応半年後に向かう話をしました。ゴーレムがいるとはいえ荷車は調達できません。その為、即時に蛇と3人が手に持てるだけの野菜と種を買ってきました。が物価が高くて…。」
「予想外に極めて食いついたな・・・。」
『この世界ではまだ精密な計測機器はありません。なので寸分たがわぬ円の荷車は貴重だったのでしょう。後報告によると内部では商品の切れ味を確かめ、狂喜乱舞していたとか。」
「一応逗留しろと言われたが、さすがに荷車無しでは商売できん。が連中の顔を見ての。」
「んだば、勢いがあって、売る方がいいと思っただ。後は種と、」
「それだけあればいい。種があれば後はこっちで育てればいい。」
「お姉ちゃん!」
 モアレたちが満足して頷いていた。道具は期待したが、荷車で大量回収する必要があったのでこれでいい…と思ったのだ。
「でも荷車か…。便利だな。大量に物が運べるのだろ?」
「ああ、しかもてこの原理で軽くなる。実際は物を持つより手が痛くなくて、しかも重さも軽減できる、最終的にはこういう車が便利になる。」
「が、ゴーレム、土魔法便利だな。後荷車も。」
「でも、土が…。」
「だよな。」
「大方本来のゴーレムの意図は”土を運ぶ”ものだ。と私は見ている。」
「ん?」
「土を自分で歩かせて運ぶことで、土を用意する労働の手間を省く。その為だ。だから、ゴーレムはこのダンジョンでは…言ってくれれば貸すぞ。但し君たちの誰かがゴーレム作成の魔法を使って倒れなければな。」
「…無理でしょ?」
「やってみないと…。」
 実際力仕事の負担を考えたらゴーレムの魔法は貴重で欲しかった。
「後、コア、金貨のデータは?」
『それが、取り込みできません。どうも…神様の手が入っています。これは”疑似ギルド金貨”と呼ばれるもので、価格を一定以外にできません。なので、了承が欲しいみたいです。』
「構わない、同価値でも製作可能なら、それはそれで違う。」
「これで?」
「ああ、DPがお金になる。が、ギルド金貨?」ギルドがあるのか?」
「ギルドとは何だ?これは大陸統一通貨だろ?」
 モアレも不思議だった、
「しかも疑似…だ。偽物なんだ。という事は承認された本物のギルド金貨がある。で、そこが制定した価値で固定されている。」
「そんな事になっていたのか…でも金貨見るのは初めてだぞ…。これで…。」
「後思ったのが、これ大陸統一金貨か…。という事はこれで帝国まで行けば買い付けできるって事だ。」
「帝国とも商売するのか?」
「王宮で聞いた内容を精査したい、会議する。」
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる

農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」 そんな言葉から始まった異世界召喚。 呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!? そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう! このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。 勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定 私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。 ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。 他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。 なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

新人神様のまったり天界生活

源 玄輝
ファンタジー
死後、異世界の神に召喚された主人公、長田 壮一郎。 「異世界で勇者をやってほしい」 「お断りします」 「じゃあ代わりに神様やって。これ決定事項」 「・・・え?」 神に頼まれ異世界の勇者として生まれ変わるはずが、どういうわけか異世界の神になることに!? 新人神様ソウとして右も左もわからない神様生活が今始まる! ソウより前に異世界転生した人達のおかげで大きな戦争が無い比較的平和な下界にはなったものの信仰が薄れてしまい、実はピンチな状態。 果たしてソウは新人神様として消滅せずに済むのでしょうか。 一方で異世界の人なので人らしい生活を望み、天使達の住む空間で住民達と交流しながら料理をしたり風呂に入ったり、時にはイチャイチャしたりそんなまったりとした天界生活を満喫します。 まったりゆるい、異世界天界スローライフ神様生活開始です!

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

異世界なんて救ってやらねぇ

千三屋きつね
ファンタジー
勇者として招喚されたおっさんが、折角強くなれたんだから思うまま自由に生きる第二の人生譚(第一部) 想定とは違う形だが、野望を実現しつつある元勇者イタミ・ヒデオ。 結構強くなったし、油断したつもりも無いのだが、ある日……。 色んな意味で変わって行く、元おっさんの異世界人生(第二部) 期せずして、世界を救った元勇者イタミ・ヒデオ。 平和な生活に戻ったものの、魔導士としての知的好奇心に終わりは無く、新たなる未踏の世界、高圧の海の底へと潜る事に。 果たして、そこには意外な存在が待ち受けていて……。 その後、運命の刻を迎えて本当に変わってしまう元おっさんの、ついに終わる異世界人生(第三部) 【小説家になろうへ投稿したものを、アルファポリスとカクヨムに転載。】 【第五巻第三章より、アルファポリスに投稿したものを、小説家になろうとカクヨムに転載。】

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

魔力0の俺は王家から追放された挙句なぜか体にドラゴンが棲みついた~伝説のドラゴンの魔力を手に入れた俺はちょっと王家を懲らしめようと思います~

きょろ
ファンタジー
この異世界には人間、動物を始め様々な種族が存在している。 ドラゴン、エルフ、ドワーフにゴブリン…多岐に渡る生物が棲むここは異世界「ソウルエンド」。 この世界で一番権力を持っていると言われる王族の“ロックロス家”は、その千年以上続く歴史の中で過去最大のピンチにぶつかっていた。 「――このロックロス家からこんな奴が生まれるとは…!!この歳まで本当に魔力0とは…貴様なんぞ一族の恥だ!出ていけッ!」 ソウルエンドの王でもある父親にそう言われた青年“レイ・ロックロス”。 十六歳の彼はロックロス家の歴史上……いや、人類が初めて魔力を生み出してから初の“魔力0”の人間だった―。 森羅万象、命ある全てのものに魔力が流れている。その魔力の大きさや強さに変化はあれど魔力0はあり得なかったのだ。 庶民ならいざ知らず、王族の、それもこの異世界トップのロックロス家にとってはあってはならない事態。 レイの父親は、面子も権力も失ってはならぬと極秘に“養子”を迎えた―。 成績優秀、魔力レベルも高い。見捨てた我が子よりも優秀な養子を存分に可愛がった父。 そして――。 魔力“0”と名前の“レイ”を掛けて魔法学校でも馬鹿にされ成績も一番下の“本当の息子”だったはずのレイ・ロックロスは十六歳になったこの日……遂に家から追放された―。 絶望と悲しみに打ちひしがれる……… 事はなく、レイ・ロックロスは清々しい顔で家を出て行った。 「ああ~~~めちゃくちゃいい天気!やっと自由を手に入れたぜ俺は!」 十六年の人生の中で一番解放感を得たこの日。 実はレイには昔から一つ気になっていたことがあった。その真実を探る為レイはある場所へと向かっていたのだが、道中お腹が減ったレイは子供の頃から仲が良い近くの農場でご飯を貰った。 「うめぇ~~!ここの卵かけご飯は最高だぜ!」 しかし、レイが食べたその卵は何と“伝説の古代竜の卵”だった――。 レイの気になっている事とは―? 食べた卵のせいでドラゴンが棲みついた―⁉ 縁を切ったはずのロックロス家に隠された秘密とは―。 全ての真相に辿り着く為、レイとドラゴンはほのぼのダンジョンを攻略するつもりがどんどん仲間が増えて力も手にし異世界を脅かす程の最強パーティになっちゃいました。 あまりに強大な力を手にしたレイ達の前に、最高権力のロックロス家が次々と刺客を送り込む。 様々な展開が繰り広げられるファンタジー物語。

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

幼少期に溜め込んだ魔力で、一生のんびり暮らしたいと思います。~こう見えて、迷宮育ちの村人です~

月並 瑠花
ファンタジー
※ファンタジー大賞に微力ながら参加させていただいております。応援のほど、よろしくお願いします。 「出て行けっ! この家にお前の居場所はない!」――父にそう告げられ、家を追い出された澪は、一人途方に暮れていた。 そんな時、幻聴が頭の中に聞こえてくる。 『秋篠澪。お前は人生をリセットしたいか?』。澪は迷いを一切見せることなく、答えてしまった――「やり直したい」と。 その瞬間、トラックに引かれた澪は異世界へと飛ばされることになった。 スキル『倉庫(アイテムボックス)』を与えられた澪は、一人でのんびり二度目の人生を過ごすことにした。だが転生直後、レイは騎士によって迷宮へ落とされる。 ※2018.10.31 hotランキング一位をいただきました。(11/1と11/2、続けて一位でした。ありがとうございます。) ※2018.11.12 ブクマ3800達成。ありがとうございます。

処理中です...