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第一章 流れ者の村
第9話 第一村人発見(される)
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念のためつけておいたのはTRPG系危険感知の基本、気配感知である。どうも、空気の動きを肌で察知することにより、周囲の気配が分かるようになり、大隊の人数間で、空気で判断出来るスキルだ。一応これを最初の交渉で貰っておいた。外に出るに際し、モンスターや動物に襲われない保証はない。が、方角まではわからんな…。軽く、入り口を盾にする方角に足を進め…。向こうも気が付いているようだ。さっさと木をDPに変え、ダンジョンに帰る。
「お姉ちゃん、音が聞こえたのはこっちだよ。」
「木が切った跡がある。」
…私の足音がそう言えばないな、足がそう言えば考えないと狼の特性で足音がほどんどない。肉球が消音するからだ。が、身はひそめない。逆に怪しいからだ。あ、そう言えば、火種がない。木の皮はあるが、木もない。怪しい。
「…そこのお前…。これは貴様か?」
一応いるのはわかるが…見えていない。
「声がする・・・出て来い、会話にならん。」
・・・出てきたのは見た目弓を背負った二人の女性だった。一人は細く、一人は…大きいな、一人は銀髪のショートの小さい子で。結構綺麗だな…が細い。そしてもう一人も銀髪だがこっちは黒目。そして腕が太く浅黒い、…日焼けかな?
「お姉ちゃん。」
「お前は?」
「・・・。」
そう言えば思いっきり忘れてた。私、人前に出るのに名前どうしよう。井原何て名前、この世界に無いだろ!
「イハラだ。」
「イーハ?」
「気にしない、でお前たちは?」
「近隣の村のものだ。この辺で変な音がしてな。確認に来た。」
「いや、名前だ。お前たちは名乗らないのか?」
「…名乗らん、お前の正体を知らんのに名乗るか?」
「…説明を続けろ。」
「お前は何者だ?」
あまりいいイメージでないな、そう言えば村の名前が流れ者の村って事は…そうか…追われてるのか?
「私は旅人で、逃げて来た者だ。で、そこに洞穴を見つけて住み始めようと思ったんだ。」
「…お姉ちゃん。」
妹らしい小さい子はこっちを…いややばいことしてるなって顔だ。
「黙って。あんた、金貨か食べ物あるかい?あれば…くれないか?」
「なんでだ?」
「いや、あんたの服装見ると金持ちそうでな。さぞや金があるだろう?追ってじゃないと証明するためにも、金目のものをよこせ。」
…そう言えば服装は適当に作業用にシャツとジーパンだ。ついでに変身で見せかけだけだから、脱ぐのもできない。弁解するにも…。
「追手だと?私は木のみ着たまま逃げてきたんだ。盗賊からな。だから…ないぞ。」
「盗賊?この辺にいるのか?」
「命からがら逃げてきたからな。覚えてないんだ。ここに洞穴があったから、ここなら雨露しのげるだろ?」
その言葉にじっと…私を二人は見つめる。実は神様と会議する中で、この南側に人間の王国が小さく都市国家であるのはわかっていた。それも込みの立地だ。但し盗賊の部分は出まかせだ。知らん。
「…森に入って服をはぐ気にはならん。盗賊じゃないんだからな。が、盗賊、厄介だな…。」
「あんたら、近くの村だろ?なんでそんな話が?」
「…あんたを一応まだ疑ってる。ただ、逃げるなら今の内だ。私達は南の王国から追われてきた”流れ者の村”だ。」
「聞いたことないな。」
「お姉ちゃん!」
「近隣と言ってもどれくらい近いんだ?挨拶に行くぞ、」
DPは行ったから一キロぐらいは延長できる。
「…大体三日の距離だ。私達は猟師なんだ。そこが獣のねぐらとも限らない。気を付けるんだな。」
「三日か…遠いな。」
「確かに遠いな。私達も獲物を探しに来てるんだ。大物をな。」
「そうか。分かった。なら私はここに居よう。寄る気もない、もしなんかあるなら言ってくれ。ただし私はまだここに来たばっかりなんだ。後、あんたらの名前が知りたい。」
「私か、村の狩人の”モアレだ。こいつが妹の。」
「ポアンです、よろしく。」
「改めて、イーハでいいか。よろしく、」
「ただ、できればここは立ち去ってくれる方がうれしい。とは言っておく。」
「お姉ちゃん、王国から逃げた人かもしれないでしょ?」
「敵の敵は味方か?違うだろ?」
「だけど。」
どうも、意見が割れているようだが、ダンジョンは移転できない。なので、このままでないときつい。
「私も逃げる生活に疲れてるんだ。…味方でないなら帰ってくれ。」
「そうだな、失礼した。後これ…やる。」
そう言うと腰にあるウサギらしき肉を一つ投げつける。
「じゃあな。」
こうして、毒にも、薬にもならないような一触即発の第一村人との遭遇はこうして終わった。
「お姉ちゃん、音が聞こえたのはこっちだよ。」
「木が切った跡がある。」
…私の足音がそう言えばないな、足がそう言えば考えないと狼の特性で足音がほどんどない。肉球が消音するからだ。が、身はひそめない。逆に怪しいからだ。あ、そう言えば、火種がない。木の皮はあるが、木もない。怪しい。
「…そこのお前…。これは貴様か?」
一応いるのはわかるが…見えていない。
「声がする・・・出て来い、会話にならん。」
・・・出てきたのは見た目弓を背負った二人の女性だった。一人は細く、一人は…大きいな、一人は銀髪のショートの小さい子で。結構綺麗だな…が細い。そしてもう一人も銀髪だがこっちは黒目。そして腕が太く浅黒い、…日焼けかな?
「お姉ちゃん。」
「お前は?」
「・・・。」
そう言えば思いっきり忘れてた。私、人前に出るのに名前どうしよう。井原何て名前、この世界に無いだろ!
「イハラだ。」
「イーハ?」
「気にしない、でお前たちは?」
「近隣の村のものだ。この辺で変な音がしてな。確認に来た。」
「いや、名前だ。お前たちは名乗らないのか?」
「…名乗らん、お前の正体を知らんのに名乗るか?」
「…説明を続けろ。」
「お前は何者だ?」
あまりいいイメージでないな、そう言えば村の名前が流れ者の村って事は…そうか…追われてるのか?
「私は旅人で、逃げて来た者だ。で、そこに洞穴を見つけて住み始めようと思ったんだ。」
「…お姉ちゃん。」
妹らしい小さい子はこっちを…いややばいことしてるなって顔だ。
「黙って。あんた、金貨か食べ物あるかい?あれば…くれないか?」
「なんでだ?」
「いや、あんたの服装見ると金持ちそうでな。さぞや金があるだろう?追ってじゃないと証明するためにも、金目のものをよこせ。」
…そう言えば服装は適当に作業用にシャツとジーパンだ。ついでに変身で見せかけだけだから、脱ぐのもできない。弁解するにも…。
「追手だと?私は木のみ着たまま逃げてきたんだ。盗賊からな。だから…ないぞ。」
「盗賊?この辺にいるのか?」
「命からがら逃げてきたからな。覚えてないんだ。ここに洞穴があったから、ここなら雨露しのげるだろ?」
その言葉にじっと…私を二人は見つめる。実は神様と会議する中で、この南側に人間の王国が小さく都市国家であるのはわかっていた。それも込みの立地だ。但し盗賊の部分は出まかせだ。知らん。
「…森に入って服をはぐ気にはならん。盗賊じゃないんだからな。が、盗賊、厄介だな…。」
「あんたら、近くの村だろ?なんでそんな話が?」
「…あんたを一応まだ疑ってる。ただ、逃げるなら今の内だ。私達は南の王国から追われてきた”流れ者の村”だ。」
「聞いたことないな。」
「お姉ちゃん!」
「近隣と言ってもどれくらい近いんだ?挨拶に行くぞ、」
DPは行ったから一キロぐらいは延長できる。
「…大体三日の距離だ。私達は猟師なんだ。そこが獣のねぐらとも限らない。気を付けるんだな。」
「三日か…遠いな。」
「確かに遠いな。私達も獲物を探しに来てるんだ。大物をな。」
「そうか。分かった。なら私はここに居よう。寄る気もない、もしなんかあるなら言ってくれ。ただし私はまだここに来たばっかりなんだ。後、あんたらの名前が知りたい。」
「私か、村の狩人の”モアレだ。こいつが妹の。」
「ポアンです、よろしく。」
「改めて、イーハでいいか。よろしく、」
「ただ、できればここは立ち去ってくれる方がうれしい。とは言っておく。」
「お姉ちゃん、王国から逃げた人かもしれないでしょ?」
「敵の敵は味方か?違うだろ?」
「だけど。」
どうも、意見が割れているようだが、ダンジョンは移転できない。なので、このままでないときつい。
「私も逃げる生活に疲れてるんだ。…味方でないなら帰ってくれ。」
「そうだな、失礼した。後これ…やる。」
そう言うと腰にあるウサギらしき肉を一つ投げつける。
「じゃあな。」
こうして、毒にも、薬にもならないような一触即発の第一村人との遭遇はこうして終わった。
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