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王族よりめんどい貴族のご乱心
出会って3秒で拉致られる男
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お城から出た5人はパーティーに参加する為に会議を決行した。
まず、王族のパーティーとなれば誰が来るかだ。当然貴族が大勢来ることは直ぐにわかる。というより貴族しか来ないと思われる。
であれば俺達が居ても問題にならないためには何が必要か?
・ライズ
やはりマナーではないだろうか?必要な立ち振舞いや挨拶。それらを完璧にこなせば俺達が居ても問題ないのでは?
確かにライズの言うことには一理ある。下手な貴族より綺麗な所作を見せることである程度は黙らせられるだろう。……まぁ覚える時間とか考慮すると無理なんですが。
・フルネール
必要なのは話術です。マナーに似ているところはありますが、完璧な話し方によって……相手の弱味を引き出して握れば黙らせられます。
これが女神なんだぜ?普通の人間でも中々考えないことを平然と言えるんだ。凄いだろ?……まぁ当然却下なんだけどな。
・レヴィア
取り敢えず絡んでくる奴を力ずくでねじ伏せちゃダメなのかしら?流石に大地と同じ強さを持つ人はいないと思うし、たぶん片手でコキッといけると思うわ!
どこでそんな言葉を学んできたのか……甚だ疑問である。あと、力ずくはダメです。出来るだけ遺恨は残したくないしね。
・シャーリー
あの、服を……買うのはダメ?お城のパーティーだから正装した装いって大事だと思うの。
一番良い提案だと思う。でも、取り敢えず今の服装で裾をヒラヒラと動かすのはやめてほしい。気が緩むとそちらに目を向かわせてしまいそうになる……。見えそうで見えない……くっ。
「大地さんはなにか案無いんですか?」
「ほかに思い付かないな。一番やれそうなシャーリーの案を採用するためにギルドで稼ぐのはどうだ?」
あと、大地さん。少しシャーリーさんの脚を見すぎじゃないですか?
そ、そんな事はないぞ?
やっぱり脚フェチなんですね。
やっぱりってなんだよ!
「よし、それじゃあギルドに向けて行こうか」
ライズが言ってくれた事でフルネールの言及を止められたことに感謝しつつギルドへと足を伸ばすことにした。
ギルド前にやって来ると様子がおかしい。どうおかしいかと言うと、扉が閉まってて開かず、中から人の声もなにもない。そして扉には紙が貼ってある。
大地はその上の前に立ち文字を眺めてみるが……やっぱりわからない。
「これは何て書いてあるんだ?」
大地の横からシャーリーが顔を出した。
「ダイチさんは文字が読めないんですか?」
「ああ。何一つ読むことができないんだ。学が無いからな」
そんな常套句を口にするとシャーリーは不思議そうに大地の顔を見る。買い物するにしても、飯屋で食事するにしても、ギルドの依頼を受けるにしても。文字が読めないのでは生活が難航するのは明らかだ。
「それは何時も大変だな。えーっと、その紙には『急だけど今日は閉める』って書いてあるな」
シャーリーとは逆サイドからライズが顔を出してその紙を覗き込みながら内容を伝えてくれた。
「そうか、ありがとな」
簡単に礼を言ってから大地がこれからどうするか。そう考え始めるのだが、その隣のシャーリーはふくれ面をしながら兄のライズをじっと睨む。
その表情から察するにシャーリーは『私が教えてあげたかったのに……!』と言いたそうであり、それが伝わっていたライズは少し怯んでいた。
「何か……金作する方法はあるか?或いは金を稼ぐ方法は?」
「大地さん。それは同じ意味ですよ?」
フルネールからの突っ込みが入ったところで彼女から提案があった。
「それならバイトをしませんか?」
「この世界でもバイトをしなければならないのか……」
もとの世界の事を少し思い出しながらため息をひとつ吐き出すがそれしか道がないなら仕方がない。
「バイトってなんですか?」
先ほどの表情はすっかり影も見せなくなったシャーリーが聞きなれない単語について質問してきた。
「あ、簡単に言うとお店で働くことですよ」
「お店で?……私それやってみたい!」
目をキラキラと輝かせるシャーリーを止めるのも忍びなく、その他に金を稼ぐ方法も大地は思い付かなかった。
「それじゃあ今日だけ働ける場所を探してみるか」
そう言って商店街方面へと大地は歩き始める。
程なくして商店街ににつくともうじきお昼時にふさわしく活気に溢れていた。
問題は今日一日だけの働く場所が見つかるかどうか。賞味な話、急に働かせてくれと言って働かせてくれる店はそうないだろう。
5人が彷徨っていると声をかけられた。女性で聞き覚えがある。
「ダイチさん!会いたかった!」
そんなドキッとする言葉を投げ掛けてきたのはリリエッタだった。
「リリエッタかどうした?」
「ごめんなさい!ちょっと皆さん来てください!!」
そういいながらリリエッタは大地の手を引っ張りながら自分の店へと歩いていく。
そして、半ば拉致られている大地の後をフルネールは起きているトラブルを楽しそうに、レヴィアは店を見て料理を思い出しながら、ライズは焦っているリリエッタを見て不思議そうに、シャーリーは連れてかれる大地を心配そうにしてついていくのだった。
まず、王族のパーティーとなれば誰が来るかだ。当然貴族が大勢来ることは直ぐにわかる。というより貴族しか来ないと思われる。
であれば俺達が居ても問題にならないためには何が必要か?
・ライズ
やはりマナーではないだろうか?必要な立ち振舞いや挨拶。それらを完璧にこなせば俺達が居ても問題ないのでは?
確かにライズの言うことには一理ある。下手な貴族より綺麗な所作を見せることである程度は黙らせられるだろう。……まぁ覚える時間とか考慮すると無理なんですが。
・フルネール
必要なのは話術です。マナーに似ているところはありますが、完璧な話し方によって……相手の弱味を引き出して握れば黙らせられます。
これが女神なんだぜ?普通の人間でも中々考えないことを平然と言えるんだ。凄いだろ?……まぁ当然却下なんだけどな。
・レヴィア
取り敢えず絡んでくる奴を力ずくでねじ伏せちゃダメなのかしら?流石に大地と同じ強さを持つ人はいないと思うし、たぶん片手でコキッといけると思うわ!
どこでそんな言葉を学んできたのか……甚だ疑問である。あと、力ずくはダメです。出来るだけ遺恨は残したくないしね。
・シャーリー
あの、服を……買うのはダメ?お城のパーティーだから正装した装いって大事だと思うの。
一番良い提案だと思う。でも、取り敢えず今の服装で裾をヒラヒラと動かすのはやめてほしい。気が緩むとそちらに目を向かわせてしまいそうになる……。見えそうで見えない……くっ。
「大地さんはなにか案無いんですか?」
「ほかに思い付かないな。一番やれそうなシャーリーの案を採用するためにギルドで稼ぐのはどうだ?」
あと、大地さん。少しシャーリーさんの脚を見すぎじゃないですか?
そ、そんな事はないぞ?
やっぱり脚フェチなんですね。
やっぱりってなんだよ!
「よし、それじゃあギルドに向けて行こうか」
ライズが言ってくれた事でフルネールの言及を止められたことに感謝しつつギルドへと足を伸ばすことにした。
ギルド前にやって来ると様子がおかしい。どうおかしいかと言うと、扉が閉まってて開かず、中から人の声もなにもない。そして扉には紙が貼ってある。
大地はその上の前に立ち文字を眺めてみるが……やっぱりわからない。
「これは何て書いてあるんだ?」
大地の横からシャーリーが顔を出した。
「ダイチさんは文字が読めないんですか?」
「ああ。何一つ読むことができないんだ。学が無いからな」
そんな常套句を口にするとシャーリーは不思議そうに大地の顔を見る。買い物するにしても、飯屋で食事するにしても、ギルドの依頼を受けるにしても。文字が読めないのでは生活が難航するのは明らかだ。
「それは何時も大変だな。えーっと、その紙には『急だけど今日は閉める』って書いてあるな」
シャーリーとは逆サイドからライズが顔を出してその紙を覗き込みながら内容を伝えてくれた。
「そうか、ありがとな」
簡単に礼を言ってから大地がこれからどうするか。そう考え始めるのだが、その隣のシャーリーはふくれ面をしながら兄のライズをじっと睨む。
その表情から察するにシャーリーは『私が教えてあげたかったのに……!』と言いたそうであり、それが伝わっていたライズは少し怯んでいた。
「何か……金作する方法はあるか?或いは金を稼ぐ方法は?」
「大地さん。それは同じ意味ですよ?」
フルネールからの突っ込みが入ったところで彼女から提案があった。
「それならバイトをしませんか?」
「この世界でもバイトをしなければならないのか……」
もとの世界の事を少し思い出しながらため息をひとつ吐き出すがそれしか道がないなら仕方がない。
「バイトってなんですか?」
先ほどの表情はすっかり影も見せなくなったシャーリーが聞きなれない単語について質問してきた。
「あ、簡単に言うとお店で働くことですよ」
「お店で?……私それやってみたい!」
目をキラキラと輝かせるシャーリーを止めるのも忍びなく、その他に金を稼ぐ方法も大地は思い付かなかった。
「それじゃあ今日だけ働ける場所を探してみるか」
そう言って商店街方面へと大地は歩き始める。
程なくして商店街ににつくともうじきお昼時にふさわしく活気に溢れていた。
問題は今日一日だけの働く場所が見つかるかどうか。賞味な話、急に働かせてくれと言って働かせてくれる店はそうないだろう。
5人が彷徨っていると声をかけられた。女性で聞き覚えがある。
「ダイチさん!会いたかった!」
そんなドキッとする言葉を投げ掛けてきたのはリリエッタだった。
「リリエッタかどうした?」
「ごめんなさい!ちょっと皆さん来てください!!」
そういいながらリリエッタは大地の手を引っ張りながら自分の店へと歩いていく。
そして、半ば拉致られている大地の後をフルネールは起きているトラブルを楽しそうに、レヴィアは店を見て料理を思い出しながら、ライズは焦っているリリエッタを見て不思議そうに、シャーリーは連れてかれる大地を心配そうにしてついていくのだった。
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