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強請る者。
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とにかくロダーは革製品作成者ならぬ己の師匠に渡りをつけることを了承し、一応は決着がついた。
ちなみに『白鳥の姉妹姫』たちは、ロダーの施した固定の魔法のせいで不埒な者たちの手によって連れ去られる前に保護され、今は冒険者ギルド内の一室に閉じ込められている。
「彼女らの処分につきましては、我々が責任を持ってロダーさんへの接近を禁じる……」
「あ、それ、こいつの分も適応できる?」
「……できますけど」
「じゃ、それで頼むわ。未遂とはいえ、こいつも狙われたってわかってるんだし」
「そう…ですね……」
ギルドマスターではなく、ロダーの魔法使いとしての価値を認めたらしい女性の方がやり取りをし、今は「バルトロメイを危険から遠ざける」という交渉に頷くかどうかというところだ。
だがそれに決着をつけたのは、もちろんこの場の最高責任者であるところのバンドーラである。
「じゃあまあ、あいつら自身が冒険者を辞めない限り、こっちから勝手に廃業させることはできない……まあ、奴らが自分のパーティーに加えた者に対する窃盗やら死亡に関する報告虚偽やら…まあいろいろ締めあげなきゃならん。その手間が今後も増えるかもしれんと考えたら、こいつだけじゃなく、誰ともパーティー加入契約ができないように処置するしかないだろうな」
「それは……面倒ですわ」
「そんなこと言うなよ~。そこまでデカい永続魔法を使える人間なんて、限られてきちまうんだから~」
「……シノップスさんのケーキを、今後1カ月」
「お?おう、いいぜ!」
「全ギルド職員分」
「おう!もちろ……え?ぜ、全員分?」
「ええ。全員分。漢気見せてくださいな?あ・な・た♪」
「んふっ」と色っぽく笑い、ロダーではなくギルドマスターに向かって女性は笑い、誘うようにそのカサついた唇を白い指で撫でる。
「なっ…な、な、な、ななな……」
「あら?それは私の故郷では手乗り羊の鳴き声なのよ?ロダーさん、いろいろお詳しいのね?」
「どんな生き物だ!!っていうか、何だその距離感?!いいのか?ギルドマスターと職員だろう?!職権乱用か!!」
落ち着いて話をすれば、バンドーラとその女性──フラーニァは冒険者ギルドのマスターとサブマスターで、元パーティーメンバーで、現夫婦、だった。
「でもって、こいつはAランク魔法使い……俺より強い」
「あらやだ。ほめられたら照れちゃうわ」
「照れ……いや、もう何か……何でもいい……」
バレたなら隠す必要もないとばかりに、先ほどまで少し間を空けてソファに座っていたフラーニァはベッタリとくっついて夫の膝の上に座ってしまい、ロダーは頭を抱えて呻いた。
バルトロメイはキョトンとその様子を見ていたが、フラーニァが微笑みながらウィンクを投げかけても意味がわからず、ただどうして片目を瞑るという不思議なことができるのかと首を傾げるばかりだった。
ちなみに『白鳥の姉妹姫』たちは、ロダーの施した固定の魔法のせいで不埒な者たちの手によって連れ去られる前に保護され、今は冒険者ギルド内の一室に閉じ込められている。
「彼女らの処分につきましては、我々が責任を持ってロダーさんへの接近を禁じる……」
「あ、それ、こいつの分も適応できる?」
「……できますけど」
「じゃ、それで頼むわ。未遂とはいえ、こいつも狙われたってわかってるんだし」
「そう…ですね……」
ギルドマスターではなく、ロダーの魔法使いとしての価値を認めたらしい女性の方がやり取りをし、今は「バルトロメイを危険から遠ざける」という交渉に頷くかどうかというところだ。
だがそれに決着をつけたのは、もちろんこの場の最高責任者であるところのバンドーラである。
「じゃあまあ、あいつら自身が冒険者を辞めない限り、こっちから勝手に廃業させることはできない……まあ、奴らが自分のパーティーに加えた者に対する窃盗やら死亡に関する報告虚偽やら…まあいろいろ締めあげなきゃならん。その手間が今後も増えるかもしれんと考えたら、こいつだけじゃなく、誰ともパーティー加入契約ができないように処置するしかないだろうな」
「それは……面倒ですわ」
「そんなこと言うなよ~。そこまでデカい永続魔法を使える人間なんて、限られてきちまうんだから~」
「……シノップスさんのケーキを、今後1カ月」
「お?おう、いいぜ!」
「全ギルド職員分」
「おう!もちろ……え?ぜ、全員分?」
「ええ。全員分。漢気見せてくださいな?あ・な・た♪」
「んふっ」と色っぽく笑い、ロダーではなくギルドマスターに向かって女性は笑い、誘うようにそのカサついた唇を白い指で撫でる。
「なっ…な、な、な、ななな……」
「あら?それは私の故郷では手乗り羊の鳴き声なのよ?ロダーさん、いろいろお詳しいのね?」
「どんな生き物だ!!っていうか、何だその距離感?!いいのか?ギルドマスターと職員だろう?!職権乱用か!!」
落ち着いて話をすれば、バンドーラとその女性──フラーニァは冒険者ギルドのマスターとサブマスターで、元パーティーメンバーで、現夫婦、だった。
「でもって、こいつはAランク魔法使い……俺より強い」
「あらやだ。ほめられたら照れちゃうわ」
「照れ……いや、もう何か……何でもいい……」
バレたなら隠す必要もないとばかりに、先ほどまで少し間を空けてソファに座っていたフラーニァはベッタリとくっついて夫の膝の上に座ってしまい、ロダーは頭を抱えて呻いた。
バルトロメイはキョトンとその様子を見ていたが、フラーニァが微笑みながらウィンクを投げかけても意味がわからず、ただどうして片目を瞑るという不思議なことができるのかと首を傾げるばかりだった。
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