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第1章 学園編〜天然王子とその護衛(クラスメイト)たち
参観日でざまぁする ②
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【今回の学習】
これからですから
————————————————————
「ねぇ、男の人よ!」
「新婚さんかしら!」
「美男美女ねぇ~」
無事、向葵ちゃんが通う小学校へと着いた俺たち。
向葵ちゃんのクラスまで移動している間、たくさんの視線を受ける。
「やっぱりアツは来ない方が良かったかなー……」
何故か落ち込んである朱莉。先程から何度もため息をついている。
「どうしてだよ?」
「みんなアツにメロメロでだし、いくら可愛い向葵の為であっても、アツがこれ以上目立つと授業参観じゃなくなるし……」
そんな俺、目立ってる!?確かにさっきから男の人とは合わなくて物珍しさから見ていると思うが……。
「これじゃあ授業参観じゃなくて、アツ参観だよ」
「何それ」
そんなことを話しているうちに向葵ちゃんのクラスに着いた。
中からザワザワとした大人なの声がするのでもう来ている保護者もいるのだろう。
いざ、教室のドアを開ける。
———ガラガラ
すると、先程まで騒がしかった声がピタリと止んだ。
「……朱莉。なんでこんな静かなんだ」
「そりゃあアツがいるに決まってるでしょ」
だとしてもここまで静かになるなんて……。なんだか恥ずかしい……。
「ちょっと、このクラスにこんな若い親を持つ子供がいたの!?」
「男の人、カッコ良すぎる……」
「誰の親かしら!?」
次第に教室中が騒がしくなった。
あっ、向葵ちゃんだ。
教室の中央らへんにいる向葵ちゃんを発見。
今は嬉しそうにこちらに顔を向けてくれている。
「向葵ちゃん可愛いなー」
「メロメロになってないで、ターゲットを見て」
おっと、本来の目的を忘れていた。
「あの一番右端の席のおかっぱが石川優子ちゃん」
朱莉の目線の先をみると、俺の方を見ているおかっぱの女の子がいた。
視線がバッチリ合うと照れているのか顔を赤くしていた。
「ちなみに、このクラスには豪田茂くんはいないわ」
「じゃあまずは石川優子ちゃんからか……」
小声で念入りに打ち合わせする俺たち。
そうとも知らず、石川優子ちゃんは何やらキャーキャー言っている。
「はーい授業を始めますよー」
騒がしい教室にやっと担任の先生が入って来た。
ところが俺の姿を見るなり、固まってしまった。
「あ、あ、あの……そちらの男性はどなたの親子さんで……」
クラス中の注目が俺にいく。
普通、子供の授業参観なのに堂々と聞くかなと思ったが、ここは言ってやることにした。
「はい。俺は花咲向葵の従兄弟です」
笑顔でそう言う。
視界にチラッと石川優子ちゃんが青ざめる姿を見た時は心の中でガッツポーズをした。
さて、本番はこれからだ。
これからですから
————————————————————
「ねぇ、男の人よ!」
「新婚さんかしら!」
「美男美女ねぇ~」
無事、向葵ちゃんが通う小学校へと着いた俺たち。
向葵ちゃんのクラスまで移動している間、たくさんの視線を受ける。
「やっぱりアツは来ない方が良かったかなー……」
何故か落ち込んである朱莉。先程から何度もため息をついている。
「どうしてだよ?」
「みんなアツにメロメロでだし、いくら可愛い向葵の為であっても、アツがこれ以上目立つと授業参観じゃなくなるし……」
そんな俺、目立ってる!?確かにさっきから男の人とは合わなくて物珍しさから見ていると思うが……。
「これじゃあ授業参観じゃなくて、アツ参観だよ」
「何それ」
そんなことを話しているうちに向葵ちゃんのクラスに着いた。
中からザワザワとした大人なの声がするのでもう来ている保護者もいるのだろう。
いざ、教室のドアを開ける。
———ガラガラ
すると、先程まで騒がしかった声がピタリと止んだ。
「……朱莉。なんでこんな静かなんだ」
「そりゃあアツがいるに決まってるでしょ」
だとしてもここまで静かになるなんて……。なんだか恥ずかしい……。
「ちょっと、このクラスにこんな若い親を持つ子供がいたの!?」
「男の人、カッコ良すぎる……」
「誰の親かしら!?」
次第に教室中が騒がしくなった。
あっ、向葵ちゃんだ。
教室の中央らへんにいる向葵ちゃんを発見。
今は嬉しそうにこちらに顔を向けてくれている。
「向葵ちゃん可愛いなー」
「メロメロになってないで、ターゲットを見て」
おっと、本来の目的を忘れていた。
「あの一番右端の席のおかっぱが石川優子ちゃん」
朱莉の目線の先をみると、俺の方を見ているおかっぱの女の子がいた。
視線がバッチリ合うと照れているのか顔を赤くしていた。
「ちなみに、このクラスには豪田茂くんはいないわ」
「じゃあまずは石川優子ちゃんからか……」
小声で念入りに打ち合わせする俺たち。
そうとも知らず、石川優子ちゃんは何やらキャーキャー言っている。
「はーい授業を始めますよー」
騒がしい教室にやっと担任の先生が入って来た。
ところが俺の姿を見るなり、固まってしまった。
「あ、あ、あの……そちらの男性はどなたの親子さんで……」
クラス中の注目が俺にいく。
普通、子供の授業参観なのに堂々と聞くかなと思ったが、ここは言ってやることにした。
「はい。俺は花咲向葵の従兄弟です」
笑顔でそう言う。
視界にチラッと石川優子ちゃんが青ざめる姿を見た時は心の中でガッツポーズをした。
さて、本番はこれからだ。
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