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2話 スキルの習得と使い方

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 ーースキル『テイマー』を習得しました。


 「…え?テイマー?」


 俺は神様の元から地球に帰ってきたと思えばすぐに頭の中にスキルが習得しましたと聞こえてきた。突然聞こえてきたもんだから少しは驚いたけどそんなことより俺は習得したスキルに目が飛び出てしまうのではないかと思うほど圧倒的に驚かされた。


 「え?地球でテイマー?モンスターとかいないのに?」


 そうテイマーとはドラゴンとかフェンリルとかカッコよくて強いモンスターやアニメや漫画によっては異なるがスライムや妖精などの可愛いモンスターを仲間にするために必要になってくるスキルだ。だがそのモンスターたちはこの世界にはいないのだ。


 ……いやテイマーがスキルではなく職業なんじゃないかと思だたりもするが今大事なのはそこじゃない。


 「まじか、これって外れスキルか」


 スキルによって当たり外れはあるだろう。だけど俺が習得するスキルは勝手に選ばれるランダムではないはずだ。確か神様は「お主が住む世界、地球が決める」的なことを言っていた。つまりこの『テイマー』スキルを俺に与えたのはこの俺が住む世界、地球という事になる。


 「いや、まてよ一概に外れとは言い切れないのかもしれないな」


 地球が俺のために選んでくれたスキルなのだ。もしかしたら俺が考えている以上の何か隠された力があるのかもしれない。


 「ステータスオープン」


………反応はなし。目の前に透明なステータスが書かれた画面が現れたわけでも頭の中に思い浮かんできたわけでもない。この世界にはステータスオープンという設定みたいなのはないようだ。まぁこれはスキルを習得する前から何度か唱えたことはあったのでステータスが出てこないことはわかっていた。それならなぜやったのか、それはスキルを得る前と後では変わってくるんじゃないかと少し…いやかなり思っていたからだ。


 「ステータスはなしっと、うん、詰んだ」


 ステータスはなくても構わない。いや見てみたいって気持ちはあった。見てみたい気持ちって言うよりかは何か隠された力はないのかと言う気持ちの方が大きいけど。まぁそんなことより今はこのスキルについてだ。


 「地球と俺の認識にズレがなく間違っていなかったらこれはテイマーの力が使えるようになるスキルだよな」


 ステータスオープンがない事によって1番困ることがスキルの使い方が分からないと言う事だ。名前で何となく使い方は分かるけど俺が思うテイマーと地球が思うテイマーが必ずしも同じとは限らないということだ。例えばだけと俺が思うテイマーはモンスターにしか効果がないテイマー、分かりやすく分けるように言うとモンスターテイマーと言うものだ。だがこの世界にはモンスターがいない。だから地球が思うテイマーはモンスターにしか効果が発揮しないモンスターテイマーではない可能性が高いのだ。そしてテイマーとして捕まえた相手に対して絶対的な命令権があるのかないのかなどまだまだ認識による違いがある可能性が高い。


 「はぁ~これは実際に使って確認するしかないよな」


 俺は外行き用の服に着替えるとスキルを使うために人目のつかない場所を探して家を飛び出した。
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