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お一人様

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はい!やって来ました流刻堂。
三連休の初日、賑わう店先にぼっちでいる私です。

姫にいつもの症状がでたと、お断りの連絡があったのは早朝の事。
当然の番犬は自宅警備な訳で。

お見舞いがてらお土産を持って行いくよと伝えたら、『金に糸目は付けないから、全種買って来てもいいぞ』って。

病の床で食べる甘味は、まぁ美味しいでしょうが、全種並べられたりしたら、逆に寂しくなりそう。
一緒に行くのが楽しいのに、番犬君は乙女心がわかってないなぁ。
そもそも物理的にそんな量運べないし。
うん無理。

千夏ちゃん伊吹ちゃんは、部活の遠征試合が入って前日既にパスのご連絡が。

守山君と白水君は、お家の行事ごとが入ってパス・・。

環ちゃんは、阿部じい先生に書院展に行ませんかと誘われたと(書道部の皆さんも一緒)元々予定あり。

で、あれよあれよという間にぼっち決定。

・・・いや、いーんだけどね。
一人でフラフラするの好きだし。

ただ一人だとお腹具合に限りがあるので、甘味がシェア出来ないなーと。
うむむ残念無念。
食べる甘味を厳選しなくては・・店に入る前から悩ましい。

さてと見上げた先には、最近オープンした5階建ての流刻堂。

1階は和菓子店、2階は和雑貨、文具などのショップのフロア、3階がカフェ、そこから上の階は自社の会社が入ってるか。

いざ入店。

1階の和菓子店は黒で統一されたシャープな内装で、カウンターの後ろの大窓は、箱庭の竹林の緑が抜けて見えて一枚の絵画みたいでかっこいい。

ふむ、ここで販売している和菓子は、上のカフェでも頂けるんだ。

奥向きには、茶室や座敷があって季節ごとのイベントが開かれるらしい。
着付け体験とか、浴衣の展示販売とか。

予約すれば、和菓子の練り切り作り体験もできて、茶室で一服できると。

おぉ姫喜びそう。
今度来るときはこれ申し込もうかな。
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