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Scene07 殺さない殺し屋
71 燃えるものはなにもない
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「なるほど……できなくはないよ」
十三がそういった。
「本当ですか?」
この事件は意外と早く解決するかも知れない。
そんなことを大輔は思った。
「衛生カメラはあるし、その映像も出せるけど」
十三は言葉を渋る。
「やっぱり道徳的に無理ですよね?」
「いや、その映像なら拡大したのがある」
「え?」
「嫌な予感がしたからね。
女性の年齢がわからないので、もしかしたらウチの生徒かも知れないと思って調べたんだ」
「そうなんですか。
結果はどうだったんですか?」
「ウチの生徒じゃない」
「そうですか……」
「とりあえず画像データの提供をしよう」
十三はそう言って画像を貰った。
そこに写っているのは制服を着た少女。
そして連絡がつかないホストたち。
見覚えのない老人と若者。
そして若者が何かをしている。
そして燃えるホストたち。
最後には少女も燃えた。
「これは……?」
十三は驚いた。
「この若い人か年配の方のどちらかが火を操るんだろうね」
能力者。
つまりは……
「犯人は手強い?」
「そうだね。
この間学校を襲った奴らの中も能力者がいた。
つまり深く関わるってことは生徒を傷つけることになる」
「そうですね」
「能力者は僕の科学を超越している。
僕はこの戦いには参加できないよ」
「いえ、ありがとうございます」
りのあが真剣な目でそういった。
「画像は持っていっていいよ」
「ありがとうございます」
大輔もお礼を言った。
そして2人は学園を出た。
「能力者か」
警察署の会議室で職員のメンバーが集まっている。
エリー・トトが頭を悩ませる。
「まぁ、ウチの仕事だね」
将門がそういってため息を吐く。
「ちなみに将門さんの能力でこのように焼くことは出来ますか?」
羅輝の言葉に将門が答える。
「無理だね、俺の能力は煙だ。
そしてこれをやったのは若い方で複数の能力を持ってているヤツだと思う」
「どうして若い方だと思うんです?」
エリー・トトが将門の目をじっと見る。
「この老人が出てくる前にホストが燃えているだろ?」
「なるほど」
「ただ……この若いやつ。
女性が燃えたとき、切ない顔をしている」
「罪悪感ってやつじゃないでしょうか?」
楽空が深い溜め息を吐きながら言った。
「それがあるのならいいがな。
若者を燃やすときの若い方の顔には躊躇いはない」
「一体何者なんでしょうか?」
大輔の言葉に羅輝が答える。
「そんなの決まっている。
テオスだ」
「テオスって、あの自称神様の集まり?」
りのあが驚く。
羅輝がそのまま言葉を続ける。
「この前の触手男いただろ?アイツの体液からある女の体液が発見された。
DNA鑑定の結果、テオス幹部のユキであることがわかった」
「ユキ……薬物女か」
将門が眉間にシワを寄せ頭を抱えた。
十三がそういった。
「本当ですか?」
この事件は意外と早く解決するかも知れない。
そんなことを大輔は思った。
「衛生カメラはあるし、その映像も出せるけど」
十三は言葉を渋る。
「やっぱり道徳的に無理ですよね?」
「いや、その映像なら拡大したのがある」
「え?」
「嫌な予感がしたからね。
女性の年齢がわからないので、もしかしたらウチの生徒かも知れないと思って調べたんだ」
「そうなんですか。
結果はどうだったんですか?」
「ウチの生徒じゃない」
「そうですか……」
「とりあえず画像データの提供をしよう」
十三はそう言って画像を貰った。
そこに写っているのは制服を着た少女。
そして連絡がつかないホストたち。
見覚えのない老人と若者。
そして若者が何かをしている。
そして燃えるホストたち。
最後には少女も燃えた。
「これは……?」
十三は驚いた。
「この若い人か年配の方のどちらかが火を操るんだろうね」
能力者。
つまりは……
「犯人は手強い?」
「そうだね。
この間学校を襲った奴らの中も能力者がいた。
つまり深く関わるってことは生徒を傷つけることになる」
「そうですね」
「能力者は僕の科学を超越している。
僕はこの戦いには参加できないよ」
「いえ、ありがとうございます」
りのあが真剣な目でそういった。
「画像は持っていっていいよ」
「ありがとうございます」
大輔もお礼を言った。
そして2人は学園を出た。
「能力者か」
警察署の会議室で職員のメンバーが集まっている。
エリー・トトが頭を悩ませる。
「まぁ、ウチの仕事だね」
将門がそういってため息を吐く。
「ちなみに将門さんの能力でこのように焼くことは出来ますか?」
羅輝の言葉に将門が答える。
「無理だね、俺の能力は煙だ。
そしてこれをやったのは若い方で複数の能力を持ってているヤツだと思う」
「どうして若い方だと思うんです?」
エリー・トトが将門の目をじっと見る。
「この老人が出てくる前にホストが燃えているだろ?」
「なるほど」
「ただ……この若いやつ。
女性が燃えたとき、切ない顔をしている」
「罪悪感ってやつじゃないでしょうか?」
楽空が深い溜め息を吐きながら言った。
「それがあるのならいいがな。
若者を燃やすときの若い方の顔には躊躇いはない」
「一体何者なんでしょうか?」
大輔の言葉に羅輝が答える。
「そんなの決まっている。
テオスだ」
「テオスって、あの自称神様の集まり?」
りのあが驚く。
羅輝がそのまま言葉を続ける。
「この前の触手男いただろ?アイツの体液からある女の体液が発見された。
DNA鑑定の結果、テオス幹部のユキであることがわかった」
「ユキ……薬物女か」
将門が眉間にシワを寄せ頭を抱えた。
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