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Scene04 赤ちゃんの十戒
31 考えない
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シチューの準備が終わったママは、私を膝の上に乗せてくれた。
そして、一緒にアンパンマンのDVDを見た。
暫くするとインターホンが鳴る。
「パパかな?」
私がママに尋ねる。
するとママは嬉しそうに頬ずりをしたあと答えてくれた。
「どうだろうね?
理香、お出迎えできるかな?」
「できるよ!」
私は走った。
玄関に向かって走った。
そして、玄関の扉を開けると両手いっぱいのお花を持ってニコニコ笑っているパパの姿があった。
「理香!」
パパが私の名前を呼ぶ。
「パパ!」
「理香!
お誕生日おめでとう!」
私は首を傾げる。
「たんじょうび?
ねぇ、たんじょうびってなに?」
「今日は、理香が産まれた日なの。
わかる?」
ママが答えてくれた。
産まれるってなに?
私には、まだわからなかった。
「はい、ケーキ」
パパがそう言ってママに箱を渡した。
「え?ケーキ?」
どこからケーキを出したのだろう?
でも、そんなことよりも私はケーキという単語に胸が踊った。
嬉しくてパパの体に抱きついた。
そして、はしゃぐ。
「理香!今日も元気いっぱいだな!」
パパが、苦笑いを浮かべて私の頭を撫でてくれた。
とても心地が良い。
気持ちが良い。
私の心の中は、幸せでいっぱいだった。
幸せってなんだろう?
と私は考える。
でも、幸せって考えるモノじゃなく感じるモノなんだと思う。
だから……
私は、笑う。
幸せでいっぱいだから笑う。
私は、シチューを食べていると眠くなった。
眠くて眠くてウトウトしていると……
ママとパパが、クスクスと笑う。
しあわせ。
ホントにしあわせ。
ホントにしあわせ。
ホントにしあわせ。
私は、気がつくと眠っていた。
そして、目が覚めた時。
空は、暗く月が出ていた。
私は、星の見える空の下。
眠っていた。
と言っても外に居る訳でもない。
部屋の中。
星が一望できる部屋の中。
私は、この漆黒なる空が怖かった。
不安と言う闇に吸いこまれそうな気分になるからだ。
だから、私は泣いた。
大きな声で泣いた。
するとママが慌てて部屋に入って来てくれた。
パパも慌てて入って来た。
ママが「怖くないよ」と私の体を抱き上げる。
パパが「大丈夫だぞ」と私の頭を撫でる。
安心した。
とっても安心した。
その安心感が心地いい。
私は、涙を止めた。
涙を流すのを止めた。
だって、もう怖くないから……
パパとママが傍に居る。
ただ、それだけで私の中は、安堵感でいっぱいになった。
そして、一緒にアンパンマンのDVDを見た。
暫くするとインターホンが鳴る。
「パパかな?」
私がママに尋ねる。
するとママは嬉しそうに頬ずりをしたあと答えてくれた。
「どうだろうね?
理香、お出迎えできるかな?」
「できるよ!」
私は走った。
玄関に向かって走った。
そして、玄関の扉を開けると両手いっぱいのお花を持ってニコニコ笑っているパパの姿があった。
「理香!」
パパが私の名前を呼ぶ。
「パパ!」
「理香!
お誕生日おめでとう!」
私は首を傾げる。
「たんじょうび?
ねぇ、たんじょうびってなに?」
「今日は、理香が産まれた日なの。
わかる?」
ママが答えてくれた。
産まれるってなに?
私には、まだわからなかった。
「はい、ケーキ」
パパがそう言ってママに箱を渡した。
「え?ケーキ?」
どこからケーキを出したのだろう?
でも、そんなことよりも私はケーキという単語に胸が踊った。
嬉しくてパパの体に抱きついた。
そして、はしゃぐ。
「理香!今日も元気いっぱいだな!」
パパが、苦笑いを浮かべて私の頭を撫でてくれた。
とても心地が良い。
気持ちが良い。
私の心の中は、幸せでいっぱいだった。
幸せってなんだろう?
と私は考える。
でも、幸せって考えるモノじゃなく感じるモノなんだと思う。
だから……
私は、笑う。
幸せでいっぱいだから笑う。
私は、シチューを食べていると眠くなった。
眠くて眠くてウトウトしていると……
ママとパパが、クスクスと笑う。
しあわせ。
ホントにしあわせ。
ホントにしあわせ。
ホントにしあわせ。
私は、気がつくと眠っていた。
そして、目が覚めた時。
空は、暗く月が出ていた。
私は、星の見える空の下。
眠っていた。
と言っても外に居る訳でもない。
部屋の中。
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私は、この漆黒なる空が怖かった。
不安と言う闇に吸いこまれそうな気分になるからだ。
だから、私は泣いた。
大きな声で泣いた。
するとママが慌てて部屋に入って来てくれた。
パパも慌てて入って来た。
ママが「怖くないよ」と私の体を抱き上げる。
パパが「大丈夫だぞ」と私の頭を撫でる。
安心した。
とっても安心した。
その安心感が心地いい。
私は、涙を止めた。
涙を流すのを止めた。
だって、もう怖くないから……
パパとママが傍に居る。
ただ、それだけで私の中は、安堵感でいっぱいになった。
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