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Scene02 無理心中と幼い子ども
18 事件です
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「ケラケラケラ」
男が笑う。
「死んだ死んだ。
あっけなく死んだ」
男が歌う。
「ぴゅってどっかーん。
死ーんだ死んだ。
どかんと死んだ」
それは嬉しそうに嬉しそうに歌う。
男が歌っていると女子高生が通り過ぎる。
女子高生が警戒心を強める。
恐怖。恐怖。恐怖。
それしか感じれない。
そんな男。
「ねぇ、君。
いくらでやらしてくれる?」
「え?」
女子高生は戸惑う。
「もういちどだけいうね。
君いくら?」
「私、そういうことはしていないんで……」
女子高生は大学入試が近く早く帰りたかった。
口早でそういうと男は笑う。
「あ。援助交際とかそういう申し込みじゃないよ?」
「え?だったらどういう??」
「援助殺人」
「え?」
女子高生が驚く。
男が言っている意味がわからない。
すると頭に激痛が走る。
叩かれた?
そう思い振り返ると別の男の姿があった。
そして、首筋に激痛が走る。
「あ……」
そして、そのまま意識が途切れる。
「かーかーかー」
男がカラスの鳴き声を真似て笑う。
「コイツも殺るの?」
男がもうひとりの男に尋ねる。
「どうする?殺してもいいけど。
しばらく飼う?死ぬのを選ぶか。
知らない男とセックスするかどっちを選ぶかの実験したいんだ」
「いいね、なんか楽しそう」
男が楽しそうに笑う。
静かなる公園。
そこで事件が起きているなんて……
誰にも知られない。
ただひとりを除いては……
少しはなれた場所で、その光景を見ている少女がいた。
少女の名前は、橘 由香。4歳の女の子。
でも、由香にはなにが起きたか理解できないでいた。
わからないのなら、わからないままでいいと思った。
由香は空をしばらく眺めたあと。
駅に向かった。
駅の中。
コインロッカーの前で座り込む。
ただなにもわからないまま。
ただひたすらになにかを待った。
男が笑う。
「死んだ死んだ。
あっけなく死んだ」
男が歌う。
「ぴゅってどっかーん。
死ーんだ死んだ。
どかんと死んだ」
それは嬉しそうに嬉しそうに歌う。
男が歌っていると女子高生が通り過ぎる。
女子高生が警戒心を強める。
恐怖。恐怖。恐怖。
それしか感じれない。
そんな男。
「ねぇ、君。
いくらでやらしてくれる?」
「え?」
女子高生は戸惑う。
「もういちどだけいうね。
君いくら?」
「私、そういうことはしていないんで……」
女子高生は大学入試が近く早く帰りたかった。
口早でそういうと男は笑う。
「あ。援助交際とかそういう申し込みじゃないよ?」
「え?だったらどういう??」
「援助殺人」
「え?」
女子高生が驚く。
男が言っている意味がわからない。
すると頭に激痛が走る。
叩かれた?
そう思い振り返ると別の男の姿があった。
そして、首筋に激痛が走る。
「あ……」
そして、そのまま意識が途切れる。
「かーかーかー」
男がカラスの鳴き声を真似て笑う。
「コイツも殺るの?」
男がもうひとりの男に尋ねる。
「どうする?殺してもいいけど。
しばらく飼う?死ぬのを選ぶか。
知らない男とセックスするかどっちを選ぶかの実験したいんだ」
「いいね、なんか楽しそう」
男が楽しそうに笑う。
静かなる公園。
そこで事件が起きているなんて……
誰にも知られない。
ただひとりを除いては……
少しはなれた場所で、その光景を見ている少女がいた。
少女の名前は、橘 由香。4歳の女の子。
でも、由香にはなにが起きたか理解できないでいた。
わからないのなら、わからないままでいいと思った。
由香は空をしばらく眺めたあと。
駅に向かった。
駅の中。
コインロッカーの前で座り込む。
ただなにもわからないまま。
ただひたすらになにかを待った。
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