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はらぺこおねこ。

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Scene.02 こんな話

33 広瀬と宇野のお仕事09

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「曲者だー」

研究員達が、銃を持って攻撃してきたが、広瀬と宇野は、それを華麗にかわす。
そして、研究員達を斬り倒して言った。

「一応峰打ちでいいよね?」

「うん」

「まぁ、私は、毒牙爪で峰打ちだけど」

「私は、光の剣で峰打ち」

「コイツらには、痛い峰打ちが必要だよね」

「そだね」

広瀬は、頷くと次から次へと送りこまれるキメラや研究員達を薙倒した。
そして、1人の男が、宇野達の前に現れた。

「貴方が、ここの所長ね……」

「それが、どうした?」

初老の男は、ニタニタ笑いながら広瀬と宇野の体を舐める目で見た。

「ふぉふぉふぉふぉふぉ……
 そろそろ若い女の体が、欲しいと思っていた所じゃったんだよ」

初老のその男は、二ッタリと笑うと体を変化させた。

「見よ!この体!
 分厚いレッサーデーモンの皮膚!
 この高まるピクシーの魔力!
 そして、パンサーライオンのこの脚力を!」

初老の男は、そう言うと広瀬に向かって突進した。

「相手が悪かったわね……」

広瀬は、そう言うと紙一重で所長の攻撃をかわした。

「パイ・ラ・ウェイ!」

広瀬の攻撃により、無数の光の剣圧が所長の体に命中した。

「ぐお……が……」

初老の男は、うめき声をあげた。

「2対1では、私が不利じゃ……
 こちらの爪女から先に……!」

所長はそう言うと宇野の方を睨んだ。

「ミ・ラージュ……」

「私が睨んだとおり、こっちの爪女は、雑魚が使う技を使ってくれおる!」

「ミ・ラージュアウト!
 モード、毒牙爪」

「最近の若いヤツの考える事は、わからんのぅ……
 分身したかと思うと解除するとは……」

「あら?気付かない?
 私の両手……」

宇野は、ニヤリと笑う。

「片爪が両爪になった所で何も変わらんよ」

「そう……」

宇野は、初老の男の視界から消えた。

「ぬぅ……
 素早いのぅ……」

宇野は、素早く初老の男の背後に回った。

「サン・ザ・ミ・ラージュ!」

宇野の姿が、無数に増える。

「うむ。
 目が追いつかぬ。
 目の改善が必要じゃな……」

「朱雀飛天の舞」

宇野は、そのまま所長の体を斬りつけた。

「広瀬さん!今よ!」

「宇野さん、離れて!
 ピムカラー!」

広瀬は、光の剣を一振りした。

赤い閃光が、所長の体を斬りつける。

そして、もう一振り……

次は、青い閃光。

広瀬が。光の剣を斬りつける度に閃光の色が変わる。


黄色。
緑色。
桃色

初老の男は、うめき声をあげて、その場に倒れた。

「やったね、広瀬さん」

「まさか、この所長、自らをキメラ化しているとは思わなかった……」

「私もです……」

「さて、そろそろ警察が来る頃ね」

「そうですね」

「じゃ、いつもの酒場に向かいますか……」

「ですね♪
 早くカレーが食べたい」

「宇野さん、たまにはハヤシライス食べない?」

「嫌ですよ
 だって、ハヤシライスにはグリンピースが入っているじゃないですか……」

「あら、宇野さんグリンピースは苦手?」

「苦手ですよ
 ってか、グリンピースを見るだけでタコ拳を使ってしまいます」

「あはは……」

「でも、よく飽きないね
 昼間も、チキンライスでカレー食べてたじゃない」

「チキンライスと旅の憩い場(酒場)のカレーは違うんです」

「そ、そうなんだ……」

「そうなんです♪」

「なんせ、旅の憩い場のカレーには生卵が無料でついてきます
 疲れた体には、旅の憩い場……
 何もない時は、チキンライス……
 水さんのカレーとしゃも爺の作るカレーは、全然違うんですよ」

「旅の憩い場で、思いだしたけど……
 亜金ちゃんの連れてきた子、見込みあるかな?」

広瀬の言葉に宇野は首を傾げる。

「君の那留ことかな?」

「そうそう」

「なにかあるの?」

「あの子、おそらく影なし一族だよね」

「うん。
 影がないことを代償に何かを手に入れる一族だね」

「そうそう、それにあの子が連れてきた綾人君!
 磨けば恐らく最強の殺し屋おじやビンゴを超えるかも!」

「そこまでいくかな?」

宇野は、そう言って小さく笑った。

「ただ、魔法使いとしての資質は低いんだって!」

「あらら」

「まぁ、ウチらしいじゃん?」

「だねー」

「じゃ、そろそろ帰ろうか……」

広瀬と宇野は、そう言うとウィングの魔法で、いつもの喫茶店に向かった。
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